- ローテーションが覚えられず、試合中に自分の立つ場所がわからなくなる
- 番号とポジションの名前が頭の中でごちゃごちゃになる
- どこに立てば反則にならないのかが不安
こんな悩みを解決します。
ローテーションは、コートの番号・自分の並び順・立つ場所と役割の3つに分けて覚えると、一気にわかりやすくなります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、ローテーションでつまずく選手は、覚える量が多いのではありません。3つの別々のものを、1つにまとめて覚えようとしているだけでした。
分けてしまえば、覚えることはぐっと減ります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- コートの6つの番号と回る向きが整理できる
- 試合中に自分の場所を見失う原因がわかる
- 反則にならない立ち位置の考え方が身につく
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:番号・並び順・役割の3つに分けて覚える

先に結論をお伝えします。ローテーションで覚えるものはコートの番号・自分の並び順・立つ場所と役割の3つです。
この3つは別のものなのに、まとめて覚えようとするから難しく感じます。1つずつなら、どれも中学生が数分で理解できる内容です。
- コートの6つの番号と、回る向き
- 自分の1つ前と1つ後ろに並ぶ選手
- 立つ場所(番号)と、守る場所・役割は別だということ
サルくん試合中に、自分がどこに立つのかわからなくなります…。



3つを別々に覚えると、迷わなくなるよ。
とくに大事なのが3つ目です。ポジションの名前と、コートの番号は、まったく別のものを指しています。
セッターやミドルブロッカーという呼び名は役割のことです。1番や4番という数字は、その瞬間に立っている場所を表しています。



番号ハ場所 ポジションハ役割
ここからは、混乱が起きる原因と、3つのコツを順に見ていきます。
ローテーションが覚えられなくなる2つの原因
覚えられないのには、はっきりした理由があります。私の指導現場で多いのは次の2つです。
原因①:番号と役割を1つにして覚えている
いちばん多いのが、番号と役割をセットで覚えてしまうパターンです。前の試合で自分が4番の場所にいたから、レフトは4番だと覚えてしまう選手がいます。
けれども番号は場所を指すだけなので、1周すればレフトの選手も1番や5番に立ちます。セットで覚えていると、そのたびに頭が混乱してしまうわけです。
覚え方を切り分けてください。番号は6つの場所の名前、ポジションは自分の役割の名前、と別々に置いておくと崩れません。



レフトは4番だと思いこんでいました。



場所の番号は、回れば変わりますからね。
自分の役割そのものは、1周しても変わりません。役割は変わらないのに立つ場所だけが動く、この関係がつかめると一気に楽になります。
原因②:サーブのあとの動きも回ったと思っている
2つ目が、サーブが始まったあとの動きと、ローテーションを混ぜてしまうパターンです。
サーブが打たれると、選手はそれぞれ守る場所へ動きます。この動きを見て、また回ったと感じてしまう選手が多いんです。
回るのはサーブ権をとった瞬間の1回だけです。ラリー中にどれだけ動いても、並び順そのものは変わりません。



回ルノハ サーブ権ヲ取ッタ時ダケ
もう1つ、点が入ったら回ると覚えている選手もいます。自分たちがサーブを打っていて点が入った場合は、回らずに同じ選手が続けて打ちます。
つまり回るきっかけは、点そのものではありません。相手のサーブを受けている場面で点をとり、サーブを打つ側に変わったときだけです。



得点と回るのは、別の話なんですね。



サーブ権が動いたときだけ、と覚えておくと確実ですよ。
コツ①:6つの番号の位置と回る向きをセットで覚える
1つ目のコツは、番号の場所と回る向きを、1枚の図として覚えることです。バラバラに覚えると、試合中に思い出せません。
番号は後ろの右が1・そこから反時計回りに並ぶ
まず番号の位置です。サーブを打つ後ろの右が1番で、そこから反時計回りに2・3・4・5・6と並びます。
前衛は右から2・3・4、後衛は右から1・6・5です。サーブを打つ人の場所が1番、と決めてしまえば、残りは順番に埋めるだけになります。
紙に四角を書いて、右下に1と書いてみてください。あとは反時計回りに数字を入れるだけなので、10秒あれば書けます。



右下から反時計回り。これなら書けます!
この図を自分で書けるようになると、試合中に頭の中で再現できます。人に教えてもらった図を見るより、自分の手で書いたほうが記憶に残るものです。
選手は時計回りに1つ動く
番号の並びとは逆に、選手はサーブ権をとったときに時計回りへ1つ動きます。数字が減る方向へ進む、と考えてもかまいません。
前衛の右にいた選手は後ろの右へ下がり、そこでサーブを打ちます。後ろの右にいた選手は後ろの真ん中へ、というように1つずつずれていきます。



番号は増える方向じゃないんですね。
前衛の3人のうち、いちばん右の選手が次に下がる番、と覚えるのも1つの方法です。動く向きさえ間違えなければ、細かい番号は自然についてきます。
回るのは6人全員が同時です。自分だけがずれることはないので、周りの選手と一緒に1つ動くと考えてください。



数字の並びと選手の動きは逆向き。ここだけ気をつけてね。
コツ②:自分の前後2人をセットで覚える
2つ目のコツは、6人全員の場所ではなく、自分のまわりだけを覚えることです。覚える量が一気に減ります。
自分の1つ前と1つ後ろの選手を覚える
チームの並び順は、試合が終わるまで変わりません。だからこそ、自分の1つ前と1つ後ろに並ぶ選手さえ覚えておけば、自分の場所は必ず割り出せます。
前の選手が後ろの右でサーブを打っているなら、自分は前衛の右にいます。この関係だけは1周しても崩れません。
試合中に迷ったら、まず自分の前の選手を探してください。6つの番号を全部思い出すより、はるかに速く自分の場所が決まります。



全員を覚えなくてもいいんですね。



前後の2人だけで足りますよ。
対角の選手を覚えると場面が半分になる
もう1つ便利なのが、自分の正反対に立つ選手、つまり対角の選手を覚えることです。自分が前衛にいれば、対角の選手は必ず後衛にいます。
対角の関係がわかると、6つの場面が3つの組み合わせに整理できます。セッターとその対角の選手を軸にすると、チーム全体の並びも見えてきます。



対角ハ 必ズ 前衛ト後衛ニ分カレル
チームの並びを決める場面でも、この考え方はそのまま使えます。攻撃の枚数がそろうかどうかは、対角の組み合わせで決まるからです。
コツ③:立つ場所と守る場所を分けて考える


3つ目のコツは、番号どおりに立つ時間と、自由に動ける時間を分けることです。ここを分けると、反則の不安も消えます。
位置の反則を見られるのはサーブの前だけ
並び順が問われるのは、サーブが打たれる前の一瞬だけです。受ける側は、相手のサーバーがトスを上げるまでの位置関係で判定されます。
自分の前後の選手を追い越していなければ反則にはなりません。左右の関係も同じで、隣の選手と入れ替わっていなければ大丈夫です。
見られているのは、足のつま先の位置関係です。
サーブを打つ側は、さらに自由になりました。現在のルールでは、サーバー以外の選手はサーブの前から好きな場所に立ってかまいません。



立つ場所を間違えたら、すぐ反則だと思っていました…。



見られるのは一瞬だけですよ。あとは自由に動けます。
判定される瞬間が短いとわかると、構えに集中できます。反則を怖がって固まってしまうほうが、レシーブには影響が大きいものです。
位置に関する競技規則は、日本バレーボール協会のページで確認できます。大会によって運用の細かい部分が違うこともあるので、要項とあわせて見ておくと安心です。
サーブが動き出したら守る場所へ移動する
判定の瞬間が過ぎたら、自分の守る場所へ動いてかまいません。前衛の右にいるセッターが、真ん中の定位置へ動くのはこのためです。
だから試合を見ていると、番号どおりに並んでいないように見えます。並び順は保ったまま、守りやすい形に組み替えているわけです。
この動きは事前にチームで決めておきます。誰がどこへ動くかを決めておけば、ぶつかることもありません。



一瞬ソロエテ アトハ守ル場所ヘ
ローテーションを体で覚える4つの手順
最後に、覚えるための手順をまとめます。頭で理解するのと、試合中に思い出せるのは別だからです。
とくに効くのが4つ目です。声に出すと、覚えているつもりの場面と、本当にわかっている場面の差がはっきりします。
チームで確認するときは、メンバー表を見ながら並び順を追うのもおすすめです。書かれている順番が、そのままサーブを打つ順番になります。
6つの場面を書き出すときは、そのときの自分の役割も横に書き添えてください。前衛にいる場面と後衛にいる場面で、やることの違いが目に見えます。
書き出す作業は1回で終わりません。並び順が変わったら、そのつど書き直すことになります。
それでも、書き直した回数だけ覚えは深くなります。次のチームに入ったときには、白い紙に自分で書けるようになっているはずです。



紙に書いて、声に出す。この2つで十分ですよ。



今日の練習から声に出してみます!
私はスクールの選手たちに、覚えられないうちは前の選手だけ見なさい、と伝えています。全体を見ようとするほど、自分の場所は遠くなってしまうからです。
書いた紙は、バレーノートにはさんでおくと便利です。試合の前に開けば、その日の並び順をすぐ思い出せます。
よくある質問
まとめ:3つに分ければローテーションは難しくない
最後に要点をふり返ります。ローテーションは、番号・並び順・役割を分けて覚えるだけで、混乱しなくなります。
| 覚えるもの | 内容 | 試合中の使い方 |
|---|---|---|
| 番号 | 後ろの右が1・反時計回りに6まで | 立つ場所を確かめる |
| 回る向き | サーブ権をとったら時計回りに1つ | 次にどこへ動くかを決める |
| 並び順 | 自分の1つ前と1つ後ろの選手 | 迷ったときの目印にする |
| 役割 | セッターやレフトなどの担当 | サーブ後に守る場所へ動く |
私は元日本代表として長く競技を続けてきましたが、ローテーションで迷わなくなると、コートで顔が上がります。自分の場所を探す時間が、そのまま相手を見る時間に変わるからです。



まずは紙に書くところから始めます!



それでいいんですよ。書ければ、もう半分は覚えたようなものです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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