部活動の地域移行とは|バレー部の親と指導者が備えること

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部活動の地域移行について話し合うあげばコーチとれおコーチ
  • 部活動の地域移行と聞いたけれど、うちの子に何が起きるのか分からない
  • 費用や送迎が増えるのか、いくらかかるのかが見えない
  • 指導者や大会の出方がどう変わるのか、誰に聞けばいいのか分からない

こんな悩みを解決します。

部活動の地域移行で変わるのは、運営する人・指導する人・お金の出どころ・大会への出方の4つです。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールを運営してきた経験から言うと、学校の外でバレーボールを続ける仕組みは、決して新しいものではありません。

私が指導している現場で感じるのは、制度が変わっても子どもがやることは変わらないということです。変わるのは、その周りにある大人の役割のほうです。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 地域移行で何がどう変わるのかが、4つの軸で整理できる
  • 保護者として確認しておくべきことが分かる
  • 指導者・顧問として動き出す順番が分かる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:変わるのは運営・指導者・お金・大会の4つ

地域移行という言葉だけを聞くと、部活動そのものが無くなるように感じてしまいます。実際に変わるのは、活動を支える仕組みのほうです。

地域移行で変わる4つの軸
  • 運営する主体が、学校から地域の団体へ移る
  • 指導するのが、教員から地域の指導者になる
  • 活動にかかるお金の出どころが変わる
  • 大会への出方(登録の単位)が変わる

逆に言えば、練習内容や子どもが目指すものが変わるわけではありません。ここを取り違えると、必要のない不安を抱えてしまいます。

れおコーチ

部活がなくなるって聞いて、生徒が動揺しているんです。

あげば

無くなるのではなく、運営の看板が変わるんです。そこを先に伝えてあげてください。

学校の部活動と地域クラブの違い

いちばん大きな違いは、誰が責任を持って運営するかという点です。学校の部活動は学校教育の一部として行われますが、地域クラブは学校の外にある団体が運営します。

項目学校の部活動地域クラブ活動
運営する主体学校地域の団体・クラブ
指導する人主に教員地域の指導者・外部人材
費用部費中心会費・参加費が中心
活動場所学校の体育館学校・公共施設・民間施設
大会の登録学校単位クラブ単位が加わる

表にすると差がはっきりしますが、活動場所が学校の体育館のまま、という地域も少なくありません。看板だけが変わって、練習の景色は同じというケースもあります。

進み方は自治体ごとに大きく違う

全国が同じ日程で一斉に切り替わるわけではありません。休日の活動から先に移す地域もあれば、平日を含めてまとめて移す地域もあります。

制度の考え方や全国の取り組み例は、スポーツ庁の部活動改革ポータルサイトにまとまっています。ただし、実際にいつ・どこまで移るかは、自治体と学校ごとに決まっていきます。

れおコーチ

地域展開という言葉も聞きました。別のものですか?

あげば

ほぼ同じ話です。地域移行・部活動改革・地域展開、言い方が違うだけと思ってください。

全国の話ではなく、住んでいる自治体の案内を確認してください。

バボット

ゼンコク ノ ハナシ ト ジブンノ マチ ハ チガウ

なぜ地域移行が進められているのか

背景を知っておくと、学校や自治体から届く案内の意味が読み取りやすくなります。理由は大きく2つに整理できます。

教員の負担が限界に近づいた

部活動の指導は、授業とは別の時間に行われてきました。休日の大会引率まで含めると、教員の勤務時間は大きく膨らみます。

しかも、担当する競技の経験がない先生が顧問になることも珍しくありません。指導の中身に自信を持てないまま、責任だけを負う状態が続いてきました。

未経験で顧問を任された先生が最初にやることは、別の記事にまとめています。

生徒が減って学校単位で組めない

もう1つが、生徒数の減少です。1つの学校でチームを組めない状況は、バレーボールでは特に起きやすくなっています。

6人制なら最低6人、交代を考えるとそれ以上が必要です。部員が5人では公式戦に出られないという現実が、学校の枠を外す動きを後押ししています。

あげば

人数が足りずに試合に出られないのは、いちばんつらい形です。

れおコーチ

だから学校の枠を広げようという話になるんですね。

部員が足りないときの選択肢は、地域移行を待たなくても用意されています。

わが子の部が人数不足で休部や廃部になりそうなときに、決まる前に親子でできることは別の記事でまとめています。

保護者に起きる変化と、確認しておくこと

家庭にいちばん直接ひびくのが、お金と送迎です。ここは早めに数字を把握しておくほど、判断がしやすくなります。

費用の出どころが変わる

学校の部活動では、指導する教員の人件費が家庭の負担に乗ることはありませんでした。地域クラブでは、指導者への謝金や施設の使用料が会費として集められます。

金額は運営する団体によって差が大きく、地域の団体が担う場合と民間の事業者が担う場合では、性格そのものが変わります。案内が届いたら、まず内訳を確認してください。

費用で確認しておくこと
  • 月額または年額でいくらかかるか
  • 何が含まれ、何が別料金になるか(大会参加費・遠征費・保険)
  • 支払いの時期と方法
  • 経済的に厳しい家庭への支援があるか

年間でいくらかかるのかを先に把握しておくと、案内の金額が高いのか妥当なのかを判断できます。

送迎と活動場所を先に確認する

活動場所が学校の体育館から公共施設へ移ると、移動が発生します。子どもが自力で行ける距離かどうかで、家庭の負担はまったく変わります。

うさママ

平日の夕方に送迎となると、仕事が回らないわ…。

あげば

だから場所と時間帯を先に聞くんです。無理なら別の選択肢を探せます。

活動場所・曜日・終了時刻の3つは、申し込む前に必ず確認してください。始まってから変えるのは難しくなります。

指導するのが誰になるかを聞く

保護者にとって、いちばん気になるところです。資格を持った指導者なのか、地域の経験者なのかで、練習の質も安全面の考え方も変わります。

見学できるなら、必ず一度は練習を見てから決めてください。

見学で見るべき点は、クラブチームを選ぶときと同じです。

指導者・顧問に起きる変化

学校側で部活動に関わってきた立場からすると、地域移行は役割の切り分けです。何を手放し、何を残すのかを決める作業になります。

関わり方を選べるようになる

これまでは、担当になれば全部を背負う形でした。移行後は、指導者として関わり続ける・引き継いで手を引く・学校側の窓口だけを担う、といった選び方ができます。

移行期に決めておきたいこと
  • 指導を続けるのか、引き継ぐのか
  • 続ける場合、学校の業務としてか、地域の指導者としてか
  • 引き継ぐ場合、誰に何を渡すのか
  • 生徒と保護者へ、いつ何を伝えるのか

決めないまま日が過ぎると、結局これまでと同じ量を抱えたままになります。早めに立場をはっきりさせておいてください。

れおコーチ

全部やめるか、全部続けるかの二択だと思っていました。

あげば

途中の形があるんです。無理なく続く形を選んでください。

外部の指導者と組む前提になる

地域の指導者と一緒に動く場面が増えます。ここでつまずきやすいのが、指導方針のすり合わせです。

技術の教え方が人によって違うと、いちばん混乱するのは選手です。最初に、何を大事にするチームなのかを言葉にしておいてください。

チームの方向性を決める手順は、新チームを作るときと同じ考え方が使えます。

大会への出方はどう変わるか

選手と保護者がいちばん知りたいのが、試合に出られるのかという点です。ここは制度の移り変わりの影響を受けやすい部分になります。

学校単位とクラブ単位が混ざる時期がある

移行の途中では、学校のチームと地域のクラブが同じ大会に出る形が生まれます。どちらの単位で登録するのかによって、出られる大会が変わることもあります。

自分たちがどの枠で出るのかは、所属する団体と、大会を主催する連盟の要項で決まります。ここは推測せず、要項を読んで確認してください。

うさママ

中体連の大会には出られるのかしら。

あげば

大会ごとに参加資格が決まっています。要項に書いてあるので、そこを見てください。

登録と参加資格は早めに確認する

登録には締め切りがあります。気づいたときには締め切りを過ぎていた、という事態がいちばん避けたい形です。

大会まわりで確認すること
  • どの団体の登録が必要か
  • 登録の締め切りはいつか
  • 学校とクラブの二重登録ができるか
  • 転校や移籍をした選手の扱いはどうなるか

分からないことは、学校の窓口か、所属する団体の代表者に聞いてください。自分で判断して動くと、あとで戻せなくなります。

移行期にやっておくとよい準備

制度が動いている間は、情報が少しずつしか出てきません。待つのではなく、集め方を決めておくのが現実的です。

STEP
自治体と学校から届く案内を1か所にまとめる
STEP
活動場所・曜日・終了時刻・費用の4点を書き出す
STEP
子ども本人に、どこで続けたいかを聞く
STEP
見学できる場があれば一度足を運ぶ
STEP
決めたら、大会の登録の締め切りを確認する

この順番で進めると、情報が足りない部分がはっきりします。足りないところだけを聞けばいいので、学校への問い合わせも短くなります。

情報の出どころを1つに決める

保護者の間で回る話は、伝わるうちに形を変えます。うわさで動くと、あとから違っていたときに戻すのが大変です。

判断は、自治体か学校から届いた文書を根拠にしてください。

保護者どうしの連絡が増える時期でもあります。距離感の取り方は、別の記事にまとめています。

子ども本人の希望を先に聞く

大人の都合だけで決めると、続かなくなります。どこで、誰と、どんな練習をしたいのか。本人の言葉を先に聞いてから、大人が調整するほうが順番として自然です。

サルくん

おれは今の仲間と続けたい!

あげば

それが分かれば十分です。あとは大人が形を探しますよ。

よくある質問

地域移行になると、部活動は無くなるのですか?

活動そのものが無くなるわけではありません。
運営する主体が学校から地域の団体へ移る形が基本です。ただし進み方は自治体ごとに違うため、届いた案内で確認してください。

費用はどれくらい上がりますか?

運営する団体によって差が大きく、一律には言えません。
会費に何が含まれるか(大会参加費・保険・施設代)を確認すると比べやすくなります。支援の仕組みがある自治体もあります。

顧問の先生に今までどおり見てもらえますか?

先生の関わり方は、学校と本人の選択によって変わります。
指導者として続ける場合もあれば、引き継ぐ場合もあります。決まった内容は学校から案内されます。

大会には出られますか?

出られる形は用意されますが、登録の単位や参加資格は大会ごとに決まります。
所属する団体と大会要項で確認してください。締め切りがあるので、早めの確認が安全です。

まとめ:変わるのは仕組み、変わらないのは子どもの時間

部活動の地域移行で変わるのは、運営・指導者・お金・大会の4つです。練習で流す汗も、仲間と過ごす時間も、そのまま残ります。

案内を1か所に集める。4点を書き出す。本人の希望を先に聞く。

立場先に確認すること避けたいこと
保護者費用・場所・曜日・終了時刻うわさで判断する
指導者自分の関わり方をどうするか決めないまま抱え続ける
学校大会登録の単位と締め切り締め切り直前に動く
選手どこで誰と続けたいか大人だけで決めてしまう

私は現役時代を終えてから、学校の外でバレーボールを教えています。看板が学校であってもなくても、子どもが伸びる条件は変わりません。

コーチとして多くの選手を見てきましたが、伸びた子に共通しているのは、続けられる環境が近くにあったことでした。

必要なのは、続けられる場所と、見てくれる大人です。仕組みが動いている今だからこそ、その2つをどう用意するかを大人が話し合う価値があります。

れおコーチ

まずは保護者会で、決まっていることだけを共有します。

あげば

それがいちばん効きます。分からないことは分からないと伝えて大丈夫ですよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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