- 円陣を組んでいるけれど、なんとなく形だけになっている気がする
- 掛け声をどう決めればいいのか分からない
- 流れが悪いときに、円陣で何を話せばいいのか分からない
こんな悩みを解決します。
円陣で大事なのは、短く終わること・全員が声を出すこと・毎回同じ形にすることの3つです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで中学生以上の選手を見てきましたが、円陣が長いチームほど、コートに入ってから顔が下を向いていました。
逆に、10秒で終わる円陣を毎回同じ形でくり返しているチームは、点を取られたあとの立ち直りが早いです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 円陣を組むべき5つの場面と、それぞれで話す内容が分かる
- チームの掛け声を決める手順が分かる
- 円陣が形だけになってしまう原因と、その直し方が分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:円陣は「短く・全員の声・毎回同じ形」で組む
結論からお伝えします。円陣で守ってほしいのは、短く終わる・全員が声を出す・毎回同じ形にするの3つです。
長く話し込む円陣は、気持ちを高めるどころか、体を冷やして頭を重くします。伝えることが多いなら、それは円陣ではなくミーティングの役割です。
サルくんうちの円陣、けっこう長いかもしれません…。



10秒で切り上げていいんですよ。
- 10秒前後で終わる
- 全員が1度は声を出している
- 立ち位置も流れも毎回同じ
とくに3つ目の「毎回同じ形」が大事です。同じ動きをくり返すと、円陣そのものが切り替えのスイッチになります。
試合の緊張した場面でも、いつもの形に入るだけで体が試合モードに戻ります。ここが円陣の本当の役割です。
なお、円陣は気合いを入れるためだけのものではありません。次の1本で全員が何をするかをそろえる場でもあります。
だから、声の大きさよりも中身がそろっているかを大事にしてください。大きな声で気合いを入れても、全員が違うことを考えていれば意味がありません。



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円陣を組む5つの場面|いつ集まるかを先に決めておく


円陣は、思いついたときに組むものではありません。あらかじめ「この場面では集まる」と決めておくのがおすすめです。
決めておけば、迷っている時間がなくなります。誰かが呼びかけるのを待つ必要もありません。
とくに試合中は、集まるかどうかを迷っている数秒がそのまま流れになります。決めごとにしておけば、キャプテンが不在のときでも誰かが動けます。
新チームになったら、この5つをミーティングで共有しておいてください。学年が変わっても引き継げる形になります。
- 試合が始まる前
- 各セットが始まる前
- タイムアウトのあと
- 連続で失点したあと
- 練習の始めと終わり
試合前とセット間は「確認」の円陣
試合前とセット間の円陣は、気持ちを上げる場ではなく、確認の場だと考えてください。
サーブを打つ順番、相手のどこを狙うか、最初の1本をどう入るか。この3つがそろえば十分です。



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セット間は時間が限られています。だからこそ、話す項目を先に決めておくと迷いません。
連続失点のあとは「切り替え」の円陣
流れが悪くなったときの円陣は、内容よりも集まること自体に意味があります。
連続で点を取られると、選手はそれぞれ別のことを考えはじめます。目線が下がり、コートの中がばらばらになります。
そこで一度集まるだけで、視線が同じ高さに戻ります。話す言葉は「次の1本」だけでも構いません。



集まるだけでも意味があるんですね!
目安は2連続で失点したときです。3点、4点と離れてから集まるのでは遅く、そのころには気持ちが折れています。
流れが悪くなったら、点差が開く前に集まる。早く集まれるチームほど、崩れ方が小さくて済みます。
なお、ラリー間に集まれる時間はごくわずかです。長く話そうとせず、手を合わせて一言だけで戻ってください。
掛け声の決め方|長さ・言葉・リズムの3つで決める
チームの掛け声は、なんとなく代々受け継がれていることが多いものです。新チームになったら、一度決め直してみてください。
決めるときの軸は3つあります。長さ・言葉・リズムです。
長さは2秒以内におさめる
掛け声は短いほど声がそろいます。長い言葉は、途中で息が合わなくなって尻すぼみになります。
目安は2秒以内、文字にすると10字前後です。「絶対勝つぞ」「1本集中」くらいの長さがちょうどよく声がまとまります。
長い文をどうしても言いたいなら、リーダーが前半を言い、全員が後半だけを返す形にしてください。全員でそろえるのは最後の一言だけにします。
言葉は「行動」を入れる
掛け声には、できれば行動を表す言葉を入れてください。「勝つぞ」だけよりも、「つなぐぞ」「1本取るぞ」のほうがコートで思い出せます。
気持ちを表す言葉だけだと、盛り上がった瞬間で終わってしまいます。行動が入っていると、ラリー中に頭のなかで再生されます。



コートで思い出せる言葉かどうかで選んでください。
なお、相手を落とすような言葉は入れないでください。声は相手コートにも届きます。自分たちの行動だけを言葉にしてください。
リズムは手拍子か足踏みでそろえる
声だけをそろえようとすると、どうしても出だしがばらつきます。そこで体の動きを1つ足してください。
手拍子を1回入れる、足を1歩踏み込む。動きがあると、声を出すタイミングが自然にそろいます。
声をそろえたいなら、先に動きをそろえる。これは緊張している場面ほど効きます。



手を1回たたくだけでいいんですね!
音楽の得意な選手がいるなら、リズムを決めてもらうのもおすすめです。全員が同じテンポを共有できます。
円陣が形だけになる3つの原因


円陣を組んでいるのに効果を感じない。そういうチームには、だいたい共通した原因があります。
3つに整理しました。当てはまるものがないか確認してみてください。
声を出す人がいつも同じ
いちばん多いのがこれです。キャプテンと数人だけが話し、残りはうなずいているだけになっている状態です。
聞いているだけの選手は、円陣を「待ち時間」だと感じるようになります。そうなると、集まっても切り替えは起きません。
対策はかんたんで、最後の掛け声だけは全員で声を出すと決めることです。全員が1度は声を出す形にしてください。
慣れてきたら、話す人を日替わりにしてみてください。学年や役職に関係なく順番に回すと、聞くだけの選手がいなくなります。



自分が話すのは緊張しそうです…。



一言でいいんですよ。上手に話さなくて大丈夫です。
話が長くなって説教になる
流れが悪いときほど、円陣が反省会に変わりやすくなります。ミスをした選手を責める空気になると、円陣は逆効果です。
コートの中で伝えられるのは、次の1本のことだけです。振り返りは試合が終わってからにしてください。
ミスをした選手は、言われなくても自分がいちばん分かっています。そこに指摘を重ねても、動きが固くなるだけです。
伝えるなら、次にどこへ返すか、誰が最初に触るかといった行動にしてください。行動の指示は、責める言葉になりません。



円陣で怒られると、次のプレーが怖くなります…。



だから、コートでは次の1本の話だけにするんですよ。
輪に入れていない選手がいる
円陣の輪が二重になっていたり、交代で入ったばかりの選手が外に立っていたりすることがあります。
輪の外にいる選手には、声も情報も届きません。集まったときは、人数を数えるくらいのつもりで全員をそろえてください。
とくに交代で入った選手と、リベロのように出入りの多い選手は輪から外れやすくなります。近くにいる選手が肩を引き寄せてあげてください。
輪が大きくなりすぎたときは、二重にせず1つの円を広げます。全員の顔が見えているかどうかが目安です。
続く円陣にするために、キャプテンがやる3つのこと
円陣を仕切るのは、多くのチームでキャプテンの役割です。ただし、1人でうまく回そうとしなくて構いません。
続けるためにやることは、次の3つだけです。
この3つが回れば、円陣は形になります。うまい言葉を言う必要はまったくありません。



合図を決めるだけならできそうです!
もう1つ加えるなら、うまくいった試合の円陣を覚えておいてください。よかった形をくり返すのが、いちばん確実な方法です。
どんな合図で集まったか、誰が何を言ったか、どれくらいの時間だったか。この3つを覚えておけば、次も同じ形に戻せます。
うまくいかなかった日も同じで、長すぎたのか、誰かが輪の外にいたのか、原因は必ずどこかにあります。次の練習で1つだけ直してください。



全部いっぺんに直さなくていいんですね。



1つずつで大丈夫です。円陣は毎日組めますから。
そして、練習でも同じ形で組んでください。練習でやっていないことは、試合の緊張した場面では出てきません。
練習の始めに組む円陣では、その日の目的を1つだけ共有します。「今日はレシーブを高く上げる」のように、全員が同じ言葉を持って始められる形にしてください。
終わりの円陣では、できたことを1つ挙げてから解散します。反省だけで終わると、次の練習に来るのが重くなります。



最後は、できたことを1つだけ言って終わりましょう。
練習で組まない円陣は、試合でも機能しない。毎日の10秒が、そのまま試合の10秒になります。
私が指導のなかで見てきたのも、練習の始めと終わりに毎回円陣を組んでいるチームでした。そういうチームは、試合中に集まるのが早いです。
よくある質問
まとめ:10秒の円陣が、次の1本を変える
円陣は、短く終わって・全員が声を出して・毎回同じ形で組むのが基本です。組む場面を先に決めておけば、迷わず集まれます。
コートで話すのは、次の1本のことだけ。
| 場面 | 話す内容 | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 試合前 | サーブ順・狙い・入り方 | 30秒以内 |
| セット間 | 直す点を1つだけ | 20秒以内 |
| タイムアウト後 | 次の1本の役割 | 10秒 |
| 連続失点のあと | 集まって視線をそろえる | 10秒 |
| 練習の始めと終わり | その日の目的と振り返り | 30秒以内 |
私が見てきたなかでも、集まるのが早いチームは立ち直りも早いです。うまい言葉を言えるかどうかは関係ありませんでした。
10秒集まるだけで、次の1本の入り方が変わります。



明日の練習から、合図を決めてみます!



それだけで、試合の集まりが早くなりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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