- 大会前日って、何をどれくらい食べておけばいいのかわからない…
- カーボローディングという言葉は聞くけど、やり方がむずかしそう…
- 試合の後半でバテないように、前もって力を蓄えておきたい!
こんな悩みを解決します。
カーボローディングのやり方の基本は、試合前日に、消化の良い炭水化物(糖質)をいつもよりしっかりとることです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、前日の食事を整えるだけで、翌日の動きが変わる選手をたくさん見てきました。
前日にあわてて特別なことをするより、いつもの主食を少し増やすほうが、当日に体が軽く感じられるんですよね。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- カーボローディングが力を蓄える仕組みと、ジュニア向けの正しいやり方がわかる
- 大会前日に食べたいもの・控えたいものが具体的にわかる
- 前日の食事で失敗しないための注意点と当日へのつなぎ方が身につく
コンディショニング全体の流れは、こちらの記事でまとめています。
カーボローディングのやり方の結論

カーボローディングのやり方を先に結論からお伝えします。
- 主食(ご飯・うどん・もち など)をいつもより少し多めにとる
- 脂質・食物せんい・生ものは控えめにする
- 食べ慣れているメニューだけにして、新しい食べ物は試さない
カーボローディングとは、試合の前に体の中へ炭水化物(エネルギー)を多めに蓄えておく食事の方法です。
むずかしく考える必要はありません。前日にご飯やうどんをいつもより少し多めにとる、それだけでも立派なカーボローディングになります。
サルくんえ、そんなにシンプルでいいの?



うん、ジュニア世代はそれで十分なんだよ。
前日に消化の良い糖質をしっかりとる、これがこの記事でいちばん覚えてほしい結論です。



マエビニ ヨイトウシツ チカラヲタクワエル
成長期の選手が、いきなり厳しいやり方に挑戦する必要はありません。まずはこの3つの基本を押さえれば、前日の準備としては合格点です。
カーボローディングとは何かをやさしく解説


カーボローディングという言葉は、英語の「カーボ(炭水化物)」と「ローディング(積み込む)」を合わせたものです。
体の中に、炭水化物というエネルギーを積み込んでおく、というイメージですね。
私たちが食べたご飯やパンは、体の中でグリコーゲンという形に変えられて、筋肉や肝臓にためられます。
このグリコーゲンが、試合中に体を動かすための燃料になります。



車のガソリンみたいなものってこと?



そのイメージで合ってるよ。タンクに燃料をためておく感じだね。
グリコーゲンが切れると後半で動けなくなる
試合が進むと、ためておいたグリコーゲンはだんだん減っていきます。
燃料が空に近づくと、ジャンプの高さが落ちたり、足が止まったりしてしまいます。
これがいわゆるガス欠の状態です。前日に燃料を満タンに近づけておくことで、後半までねばれる体に近づきます。
ガス欠は、体だけでなく頭の集中力にも影響します。糖質は脳のエネルギー源でもあるので、燃料が切れると判断やねらいもにぶりやすくなります。
大会では1日に何試合も戦うことがあります。前日にしっかり蓄えておけば、試合が続いても最後までねばりやすくなります。
前日に燃料を蓄える=後半までバテにくくする、これがカーボローディングの目的です。
ジュニアは厳格な古典的方法を行わない
大人のトップ選手向けには、数日前から炭水化物を一度減らし、その後に一気に増やす古典的な方法も知られています。
ただし、この厳しいやり方は、成長期のジュニア選手にはおすすめしません。



ジュニアニ ゲンミツナホウホウハ フヨウ
体がまだ育っている時期に、極端に食べ方を変えると、体調をくずす心配があります。
炭水化物を一度ぐっと減らす期間は、力が出にくくなったり、気分が不安定になったりしやすいです。練習や勉強がある毎日の中で、わざわざこの負担をかける必要はありません。
また、量を一気に増やしすぎると、お腹をこわしたり、体が重く感じられたりすることもあります。古典的な方法は、体を管理する専門家がついた大人の選手のためのもの、と考えておきましょう。
成長期は前日に糖質をしっかりとる、という軽いやり方で十分だと考えてください。やりすぎは禁物です。
大会前日に食べたいものと食べる量の目安


ここでは、大会前日に何を食べればいいのかを具体的に見ていきます。
中心になるのは、消化が良くてエネルギーになりやすい炭水化物です。



むずかしい料理はいらないよ。いつもの主食を少し増やすのが基本なんだ。
主食をいつもより少し多めにして、おかずは食べ慣れたものを組み合わせる。これが前日メニューの考え方です。
炭水化物そのものの役割や1日の量については、こちらの記事でくわしく解説しています。
前日におすすめの主食
前日の主役は、消化が良くてエネルギーになりやすい主食です。
定番は、白いご飯・うどん・もち・パンなどです。うどんやおかゆは消化が良く、胃にやさしいのでおすすめです。
果物では、バナナがエネルギーになりやすく、手軽にとれるので便利です。



いつも食べてるご飯やうどんでいいなら、できそう!



そうそう。特別なものより、食べ慣れたものがいちばんだよ。
主食だけでなく、エネルギーを使うのを助けてくれるおかずも少し意識すると、さらに整います。
豚肉や卵などのおかずを軽く組み合わせると、とった糖質を体が使いやすくなります。ただし前日は脂の多い部位は避け、量も控えめにしておきましょう。
イメージとしては、ご飯やうどんを主役にして、おかずは脇役くらいの組み合わせがちょうどよいです。
汁物をつけるなら、具の少ないみそ汁やスープにすると、水分も一緒にとれて体にやさしいです。
食べる量の目安は「いつもより少し多め」
量の目安は、いつもの主食を1〜2割ほど多めにするくらいで考えてください。
たとえば、ご飯を茶わん1杯食べている選手なら、もう少し大盛りにする、夕食にうどんを軽く足す、といった程度で大丈夫です。



メヤスハ イツモヨリ スコシオオメ
ここで気をつけたいのは、食べすぎてお腹が苦しくなることです。一度にたくさん詰め込むと、胃が重くなって、かえって眠りが浅くなることもあるからです。
1回で増やすより、朝・昼・夕に少しずつ分けるほうが体にやさしいです。
スクールでも、前日の食事については保護者からの相談がとても多いところです。そのときにお伝えしているのは、献立を大きく変えるのではなく、ご飯の量だけを少し足すという考え方。
おかずまで一新すると準備する側の負担が増え、長続きしません。選手も家族も無理なく用意できる形にしておきましょう。
なお、ここでお伝えする量はあくまで目安です。体格や運動量、おなかの強さは一人ひとりちがうので、自分の体と相談しながら調整してください。
大会前日に控えたいものと避けたい習慣


前日は「食べるもの」と同じくらい、「控えるもの」が大切です。
せっかく糖質を蓄えても、お腹の調子をくずしてしまっては力を出せません。



食べちゃダメなものもあるの!?



ダメというより、前日は控えめにしたいものがあるんだ。
脂質・食物せんい・生ものは控えめに
前日に控えたいものは、主に次の3つです。
- 脂質の多いもの(揚げ物・脂の多い肉・スナック菓子)
- 食物せんいの多いもの(ごぼう・きのこ・海そうなど)
- 生もの(刺身・生がきなど)
脂質の多いものは消化に時間がかかり、胃が重くなりやすいです。
食物せんいはふだんは体に良いものですが、とりすぎるとお腹にガスがたまって張ってしまうことがあります。
生ものは、まれにお腹をこわす原因になります。大事な試合の前日は、念のため火を通したものを選ぶと安心です。
前日に食べ慣れないものは試さない
もう1つ大切なのが、前日に食べ慣れないものを試さないということです。
「力がつきそうだから」と、初めてのサプリや珍しい料理を前日に食べるのはおすすめしません。



ハジメテノショクジ オナカニアワヌコトモ
体に合うかどうかわからないものを前日に食べて、もしお腹をこわしたら、せっかくの準備が台無しです。
前日は冒険をせず、いつも食べていて体が慣れているメニューだけにする。これが失敗しないための鉄則です。
前日の食事で力を蓄える実践のコツ


ここでは、前日の食事をより上手に進めるためのコツを紹介します。
ポイントは、特別なことをするのではなく、いつもの食事を少していねいに整えることです。



コツを知っておくと、前日に迷わなくなるよ。
数日前から少しずつ意識する
前日だけ気合いを入れるのではなく、できれば2〜3日前から主食を少し意識しておくと安心です。
- 2〜3日前:いつもどおりの食事で、ご飯をしっかりとる
- 前日:主食をいつもより少し多め、脂質と生ものは控えめに
- 当日の朝:消化の良い糖質を中心に軽めに整える
前日に一気に増やそうとすると、お腹が苦しくなりがちです。
数日かけてゆるやかに整えるほうが、体に無理がなく、当日も軽く動けます。
とくに練習量が多い時期は、ふだんからご飯をしっかりとっておくことが下地になります。日ごろから主食が足りていれば、前日に少し足すだけで燃料が満たされやすくなります。
逆に、ふだんから主食を減らしている選手は、前日だけがんばっても燃料が満タンになりにくいです。前日の準備は、毎日の食事の延長線上にある、と考えておくと失敗しません。



前の日だけじゃなくて、少し前から準備するんだね!



その意識があれば、もう大丈夫だよ。
水分と睡眠もセットで整える
カーボローディングは食事だけの話ではありません。水分と睡眠もセットで整えることが大切です。
グリコーゲンは、水分と一緒に体にためられます。前日は、のどがかわく前にこまめに水やお茶をとっておきましょう。
そして、いくら食べても寝不足では力が出ません。前日は早めに布団に入り、しっかり眠ることも準備の一部です。
前日は「食事・水分・睡眠」をセットで整える、と覚えておいてください。
前日にていねいに準備しても、当日の朝の食事で台無しにしてしまう選手もいます。
朝も消化の良い糖質を中心に、試合の時間から逆算して早めに食べ終えておくことが大切です。前日に蓄えた燃料を、当日にしっかり使える状態でスタートできます。
食事の準備をていねいに整えたい人は、ふだんの食事の基本もあわせてチェックしておくと役立ちます。
最後に、カーボローディングについて、保護者や選手からよく受ける質問をまとめました。迷ったときの参考にしてください。



細かいところが気になってたんだ。



よくある疑問をまとめたから、確認してみてね。
カーボローディングのよくある質問
体質・アレルギー・持病がある場合は、自己判断せず医師や管理栄養士に相談してください。
まとめ:前日の糖質で力を蓄えて当日に備えよう
カーボローディングのやり方の基本は、試合前日に消化の良い糖質をしっかりとることです。
ジュニアは厳しい古典的なやり方は必要なく、主食をいつもより少し多めにする程度で十分です。脂質・食物せんい・生ものは控えめにし、食べ慣れないものは前日に試さないようにしましょう。



次の大会の前日は、ご飯を少し多めにして早く寝ます!



それが力を蓄える第一歩だよ。無理のない範囲で続けてみてね。
特別な食べ物はいりません。前日の主食を少していねいに整えることが、当日に軽く動ける体の土台になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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