- バレー部の練習時間が長すぎる気がするが、何を基準に考えればいいのか分からない
- 休養日は週に何日とればいいのか、はっきりした数字を知りたい
- 練習を減らしたら弱くなるのではないかと不安で、決めきれない
こんな悩みを解決します。
部活動の活動時間には国が示した基準があり、週2日以上の休養日・平日は2時間程度・学校の休業日は3時間程度が目安です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、練習時間が長いチームほど強いという関係は見当たりません。
むしろ、時間が決まっているチームのほうが1本ごとの集中が濃くなります。
数字を知ってしまえば、迷いはかなり減ります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 活動時間と休養日の具体的な基準が分かる
- 短い時間で内容を落とさない練習の組み方が分かる
- 気になったときに、どこに何を確認すればいいかが分かる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:休養日は週2日以上、活動は平日2時間・休業日3時間
学校の部活動には、国が示した活動時間と休養日の基準があります。感覚で決めるものではなく、数字がはっきり示されています。
- 学期中は、週に2日以上の休養日を設ける
- 休養日は平日に少なくとも1日、週末に少なくとも1日以上
- 週末に大会などで活動したら、休養日を別の日に振り替える
- 1日の活動時間は、長くても平日2時間程度、学校の休業日は3時間程度
- 長い休みの期間も学期中に準じ、加えてある程度長期の休養期間を設ける
この内容は、スポーツ庁と文化庁がまとめた学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインに書かれています。中学校・高校のどちらにも当てはまる考え方です。
れおコーチ平日2時間で足りるものなんでしょうか…。



足ります。むしろ長さより、中身の詰め方の問題ですよ。
休養日の数え方でつまずきやすい点
いちばん誤解が多いのが、週末に試合が入った週の扱いです。大会に出た日は活動した日なので、休養日として数えることはできません。
その場合は、別の平日を休みにして振り替えます。試合が続く時期ほど、この振り替えを忘れないでください。
長期休業中も、基本の考え方は学期中と同じです。そのうえで、まとまった休みの期間を別に用意することが示されています。
ここを飛ばして毎日活動すると、体を戻す期間が1年のどこにもなくなります。休みは、練習の反対側にあるものではありません。
大会に出た日は休養日ではありません。別の日に振り替えます。
時間は「長くても」の数字だと理解する
平日2時間程度という数字は、そこまで必ず使うという意味ではありません。長くてもその範囲に収める、という上限の考え方です。
そのため、1時間半で終わる日があっても問題はありません。実際、内容が薄いまま2時間を埋めるほうが、体にも気持ちにも負担が残ります。
準備と片づけをどこまで含めるかは、学校や地域の方針で決められています。
自分のチームの数え方は、顧問の先生か学校の方針で確認してください。
数字が示されている意味は、練習を制限することではありません。成長期の選手が、運動と食事と休養と睡眠のバランスをとった生活を送れるようにするためです。



ジカン ハ ジョウゲン デ アッテ ノルマ デハ ナイ
つまり、部活動だけで1日が埋まらないようにするための数字だと考えると分かりやすくなります。勉強や家での時間も、同じ生活の中に入っています。



部活だけを見て決める数字ではないんですね。
時間を短くすると伸びが止まるのか
多くの指導者が心配するのはここだと思います。結論から言えば、時間を削っただけでは弱くなりませんが、何も考えずに削ると内容も一緒に落ちます。
体が伸びるのは休んでいる時間
練習でかかった負荷は、休んでいる間に体が作り直すことで力になります。休みが足りないまま次の負荷をかけると、作り直しが追いつきません。
成長期の選手は骨も体もまだ育っている途中です。同じ動きを毎日くり返すと、膝や腰など決まった場所に負担が集まります。
私の指導現場でも、練習量が急に増えた時期に痛みを訴える選手が出てきます。原因は動きの問題だけではなく、休みが足りていないことも多いです。
負荷をかけた分だけ伸びるのではなく、休んだ分だけ伸びます。
睡眠も同じ働きをします。夜遅くまで練習が続けば、その分だけ回復にあてる時間が削られていきます。
集中が切れた時間は身につきにくい
長時間の練習で起きやすいのが、後半の惰性です。同じ本数をこなしていても、雑になった動きをくり返せば、その雑な形が体に残ります。
これは選手のやる気の問題ではありません。人の集中は無限には続かないので、時間が長いほど後半の質は落ちていきます。
だからこそ、時間を区切ることには意味があります。終わりが見えている練習は、1本ごとの意識が変わります。
私が見てきた中でも、時間を短くしたチームほど、選手が自分で考えて動く場面が増えていきました。時間が足りないと分かっていると、無駄な1本を打たなくなるからです。



最後のほうは、正直ぼーっとしてました…。



正直でいいですね。だから短く区切るほうが伸びるんです。
短い時間で内容を落とさない練習の組み方
時間が決まっているなら、削るのは練習の種類ではなく、待っている時間です。ここを詰めるだけで、実際にボールに触る回数はかなり増えます。
やることを1つに絞るのが最初の関門です。あれもこれもと詰め込むと、結局どれも中途半端なまま時間が終わります。
待ち時間はメニューではなく並び方で減る
6人が1列に並んでいれば、自分の番は6回に1回しか回ってきません。同じメニューでも、列を2つに分ければ順番は倍になります。
ボール出しの人数を増やす、コートを半面ずつ使う、といった工夫でも回転は上がります。人数が多いチームほど効果が出ます。
減らすのはメニューではなく、並んで待っている時間です。
ボールを拾う人、渡す人をあらかじめ決めておくのも効きます。1本ごとに数秒止まる時間が、2時間の中では大きな差になります。



列の作り方まで考えたことがありませんでした。



そこが伸びしろです。同じ時間でも触る回数は倍にできますよ。
家でできることを渡して休養日をつなぐ
休養日は完全に何も考えない日でかまいません。ただ、試合が近い時期は、体を休めながらできることを渡しておくと選手が安心します。
映像で自分のプレーを見返す、ノートに気づきを書く、といった内容なら体は休みます。ボールを触らない日を、頭を使う日に変える形です。



休みの日って、何していいか分からなかったんです。



見返す時間にしてみてください。体は休んだまま、うまくなれますよ。
保護者が気になったときの確認の順番
活動時間が長いと感じたとき、いきなり不満として伝えると話がこじれます。先に事実を確かめる手順を踏むと、話が前に進みやすくなります。
まず学校が公表している方針を見る
学校には、部活動の活動方針を作り、公表することが求められています。学校のホームページやプリントで公表されていることが多いので、まずそこを確認してください。
顧問の先生は、年間の活動計画と毎月の計画を作って校長に提出することになっています。
活動日と休養日は、もともと記録して管理される前提の仕組みです。
書かれている内容と実際が違うのかどうかで、話の持っていき方は変わります。ここを見ないまま伝えると、感情のぶつかり合いになりがちです。
見当たらない場合は、学年だよりや部活動のプリントに載っていることもあります。年度のはじめに配られる資料をさかのぼってみてください。
伝えるときは事実と心配だけを言う
話す相手は、まず顧問の先生です。人づてに広がってから伝わると、こじれた形で届いてしまいます。
伝える内容は、先週の活動日が何日だったかという事実と、体調が心配だという2点で足ります。
指導方針そのものへの評価は、この場面では持ち出さないほうが進みます。
それでも変わらない場合は、学校の管理職や、方針を作っている学校の設置者に相談する道があります。順番を守るほど、子どもが動きにくくなる場面を減らせます。



言ったら子どもが気まずくならないかしら…。



だから順番なんです。事実から入れば、多くの先生は聞いてくれますよ。
休養日を守りきるための工夫
休みを守れないチームは、意志が弱いのではありません。休みを後から入れようとしているのが原因です。
年間計画に先に休みを書き込む
大会の日程が決まったら、その週の振り替え休養日を同時に書き込んでください。後から探そうとすると、埋まっていて置き場所がなくなります。
月ごとの計画を配る形にすると、選手も保護者も予定を立てられます。休みが読めることは、家庭にとって大きな安心材料です。
- 家族の予定が立てられる
- 通院や検査を入れやすくなる
- 選手が休むことに罪悪感をもたなくなる
- 大会前の疲れの抜き方を計画できる
休むことを評価する言葉をかける
休養日に自主練をした選手を「えらい」と褒めると、休むことが悪いという空気になります。休みを守った選手にも同じように声をかけてください。
指導者の言葉は、選手が思っている以上に基準として受け取られます。休むことも練習のうちだと、言葉にして伝える必要があります。
休養日を守った選手を認める言葉が、そのチームの空気を決めます。



休んだ子に何て言うか、考えたことがありませんでした。



そこが分かれ目です。休むことを認める言葉を用意しておいてください。
よくある質問
まとめ:数字を知れば、迷いは減る
部活動の活動時間には、週2日以上の休養日と、平日2時間程度・学校の休業日3時間程度という基準があります。感覚で決める必要はありません。
休養日は週2日以上。時間は上限であって、ノルマではありません。
| 場面 | 基準 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 平日 | 2時間程度まで | 朝練も合わせて数える |
| 学校の休業日 | 3時間程度まで | 週末の試合も活動日 |
| 休養日 | 週2日以上 | 平日1日+週末1日以上 |
| 大会に出た週 | 別の日に振り替える | 後回しにすると消える |
私は指導者として、時間を削ったチームが弱くなる場面を見たことがありません。減るのは、待っている時間と惰性の時間です。
決まった時間の中で何をするかを選ぶ作業は、指導者にとっていちばん力がつく部分でもあります。



まず、年間計画に休みから書き込んでみます。



それが近道です。休みが決まると、練習の中身も決まりますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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