- ユニフォームの下に何を着せればいいのかわからない
- 半袖と長袖のどちらを買えばいいのか毎回迷う
- 試合で着てもルール上問題ないのか不安がある
こんな悩みを解決します。
バレーのインナーシャツは、着る季節・袖の長さ・体への密着度の3つで選べば失敗しません。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、夏に汗で体が冷えている選手と、冬に肩が上がらない選手は、たいていインナーの選び方でつまずいていました。
インナーは、上手くなるための道具ではありません。練習の質を落とさないための道具です。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 季節と役割から、半袖・長袖・ノースリーブを選び分けられる
- 圧着タイプとゆったりタイプ、どちらが子どもに合うか判断できる
- 試合で着る前に確認しておくべき規定とチームの決まりがわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:インナーシャツは季節・袖・密着度の3つで決まる
先に結論からお伝えします。選ぶときに見る場所は3つだけです。
- 着る季節(夏は熱をためない・冬は上半身を冷やさない)
- 袖の長さ(半袖・長袖・ノースリーブ)
- 体への密着度(圧着タイプかゆったりタイプか)
値段やブランドから入ると、この3つがずれたまま買ってしまいます。逆にここさえ押さえておけば、どのメーカーを選んでも大きく外しません。
うさママお店に何種類も並んでいて、違いがまったくわからなくて…。



見た目はほとんど同じですからね。中身は季節と密着度で分かれていますよ。
インナーシャツは、ユニフォームや練習着の下に着る1枚です。表からはほとんど見えませんが、汗の処理と体温の管理を引き受けています。
つまり、外から見える部分ではなく、体の状態を左右する部分だと考えてください。
見た目で選ぶのではなく、いつ・どこで・どう着るかで選んでください。
ここからは、インナーを着る意味・袖の使い分け・密着度の選び分け・サイズと素材・試合での注意点、の順に見ていきます。
インナーシャツを着ると何が変わるのか
そもそも1枚多く着る意味はどこにあるのでしょうか。
汗を逃がして体温の乱高下を防ぐ
いちばん大きな役割が、汗の処理です。
練習着1枚だけだと、かいた汗はそのまま生地にたまり、肌に張りついたまま残ります。
その状態で休憩に入ると、ぬれた生地が体温を奪います。夏の体育館でも、送風機の前で体が冷えてしまう選手がいるのはこのためです。
吸汗速乾のインナーは、汗を肌から引きはがして外側の生地へ移します。肌のそばに水分が残りにくくなるので、汗冷えを起こしにくくなります。



休憩のたびに寒くなるの、そういうことだったのか…。



ぬれたシャツを着たままだと、体は勝手に冷えていくんですよ。
冬は逆の働きをします。肌の表面を乾いた状態に保つことで、熱が逃げにくくなります。
保温と聞くと厚着を想像しますが、実際に体を冷やしているのは厚みではなく汗です。
床とのすれから肌を守る
もう1つが、肌を守る役割です。
レシーブで床にすべり込む動きが多い選手ほど、ひじや肩まわりが赤くすりむけます。
袖のあるインナーを着ておくと、床と肌の間に1枚はさまります。すり傷そのものを完全になくせるわけではありませんが、直接こすれる場面は減らせます。



スリキズハ シュウチュウリョクヲ ケズル
小さな傷でも、痛みがあるとフライングレシーブに入るのをためらうようになります。動きが小さくなる原因を1つ減らせる、と考えてください。
なお、ひじから下だけを守りたい場合は、アームスリーブという選択肢もあります。
半袖・長袖・ノースリーブの使い分け
袖の長さは、好みではなく季節と役割で決めます。
夏は熱をためない形を選ぶ
夏の体育館は、外より暑くなることも珍しくありません。
この時期に厚手の長袖を着せると、熱がこもって体力を余計に削ります。基本は半袖か、脇のあいたノースリーブです。
接触冷感と書かれた素材は、汗が蒸発するときの気化熱で肌の表面をひんやり感じさせます。ただし体温そのものを下げるものではないため、水分補給や休憩の代わりにはなりません。
- 半袖かノースリーブで、脇まわりに熱がこもらない形
- 吸汗速乾がはっきり書かれている素材
- 色は濃すぎないもの(汗じみが目立ちにくい)
- 洗い替えが用意できる価格帯
ノースリーブは涼しい反面、肩とひじが出るため床とのすれには弱くなります。レシーブに入る回数が多い選手は、夏でも半袖を選ぶほうが安心です。



ポジションによって、夏でも半袖のほうがいいんですね。



そうです。涼しさとすり傷、どちらを優先するかで決めてください。
冬は上半身を冷やさない形を選ぶ
冬の体育館は底冷えします。特に朝いちばんの練習は、肩まわりが動きにくくなります。
この時期は長袖が基本です。首まで覆うハイネックタイプなら、首元から熱が逃げるのも抑えられます。
ただし、厚みで暖をとろうとしないでください。厚い生地は動きをさまたげるうえ、動き出したあとに汗をためこみます。
冬こそ、薄くて乾きやすい生地を選んでください。
体が温まるまでの時間だけ上に1枚はおり、動き出したら脱ぐ。この組み合わせのほうが、体温を一定に保てます。
圧着タイプとゆったりタイプ、どちらを選ぶか
売り場でいちばん迷うのが、体にぴったり張りつくタイプと、ゆとりのあるタイプの違いです。
圧着タイプが向いている場面
体に密着するタイプは、コンプレッションと呼ばれます。
生地が体を包むことで、動いたときの筋肉のブレを抑えやすいと言われています。汗を肌から離す力も強く、ユニフォームの下でもたつきません。
試合で着るなら、こちらのほうが向いています。生地がずれないので、腕を振ったときに引っかかる感覚が出にくいからです。



きつく感じるけど、これで合ってるの?



少し密着するのが正解です。ただし、息苦しいならサイズが小さすぎますよ。
なお、圧着タイプは疲れにくくなる、けがを防ぐといった説明がされることがあります。感じ方には個人差があるので、あくまで着心地を整えるものとして考えておくのが安全です。
ゆったりタイプが向いている場面
はじめてインナーを着る選手や、締めつけが苦手な子には、ゆとりのあるタイプが向いています。
普段のTシャツに近い着心地なので、練習に集中しやすくなります。夏場は通気性の面でも過ごしやすくなります。
- 試合で着る・ユニフォームの下に着る → 圧着タイプ
- 練習用・締めつけが苦手・はじめての1枚 → ゆったりタイプ
- 夏の暑い時期に長時間着る → ゆったりタイプ
- 汗の量が多く、冷えやすい → 圧着タイプ
どちらが正解と決まっているわけではありません。本人が「これなら気にならない」と言うほうを選んでください。
途中で気になって直しはじめると、それだけで意識がプレーから外れてしまいます。



キニナラナイコトガ サイユウセン
サイズと素材で失敗しないための基準
同じタイプを選んでも、サイズと素材を外すと使われないまま終わります。
サイズはきつすぎ・ゆるすぎの両方を避ける
圧着タイプだからといって、小さければよいわけではありません。
小さすぎると肩が上がりにくくなり、スパイクを打つ動きそのものが小さくなります。呼吸が浅くなることもあります。
反対に大きすぎると、生地が余ってユニフォームの下でだぶつきます。汗も肌に残りやすくなり、着ている意味が薄れてしまいます。
成長期は、大きめを買って長く着せたくなります。ただ、インナーは体に沿ってこそ働く1枚です。
1年で買い替える前提にして、そのときの体に合うものを選ぶほうが結果的に無駄がありません。



つい、ワンサイズ上を買ってしまっていました…。



気持ちはわかります。ただ、だぶつくと汗も動きも中途半端になりますよ。
素材は吸汗速乾を基本にする
素材で見るのは1点だけです。汗を吸って、早く乾くかどうかです。
綿(コットン)は肌ざわりがよい反面、汗を含むと乾きにくく、重くなります。体育館では冷えの原因になるため、インナーには向きません。
化学繊維でできた吸汗速乾の生地を基本にしてください。夏は接触冷感、冬は保温をうたったものを選び分けます。
綿100%のシャツをインナー代わりにするのは避けてください。
洗い替えは、最低でも2枚あると安心です。乾ききらないまま着ると、においの原因にもなります。
試合で着る前に確認すること
ここは保護者の方からいちばん多く質問をいただく部分です。
バレーボールの競技規則は、ユニフォームのシャツ・パンツ・シューズについて定めています。その下に着るインナーを一律に禁止する決まりは置かれていません。
ただし、大会や連盟によっては、袖口や襟元からはみ出さないこと、ユニフォームと同系色にそろえることなどが要項で示される場合があります。
つまり、着てよいかどうかは大会ごとに変わります。買う前に確認しておけば、当日あわてずに済みます。
- 出場する大会の要項に、インナーの色や長さの指定があるか
- チーム内で色をそろえる決まりがあるか
- 顧問やコーチが個別に指示を出していないか
競技規則そのものは、日本バレーボール協会のルールブック案内ページで確認できます。大会独自の決まりは要項に書かれているため、両方に目を通しておくと安心です。



買ったあとに、色がダメって言われたら悲しい…。



だからこそ、練習用と試合用を分けて考えると失敗しませんよ。
私はスクールでも、試合で着るつもりなら大会の要項を先に見てから買うように伝えています。
現実的なのは、練習用は好きな色で選び、試合用だけチームに合わせて1枚用意する形です。
試合で使うつもりなら、必ず買う前に確認してください。
洗い方と買い替えの目安
最後に、買ったあとの扱い方です。
吸汗速乾の生地は、柔軟剤を多く使うと汗を吸う力が落ちることがあります。使う場合は量を控えめにしてください。
乾燥機の熱も、生地を傷める原因になります。風通しのよい場所で陰干しするのが基本です。
買い替えの合図は、生地の伸びです。圧着タイプなら、着たときに体に沿わなくなったら役目を終えています。
首元や袖口がよれてきた場合も同じです。乾きが遅くなったと感じたら、繊維が傷んでいると考えてください。



破れていなくても、買い替えどきがあるんですね。



はい。伸びきったインナーは、ただの1枚多い服になってしまいます。
よくある質問
まとめ
バレーのインナーシャツは、季節・袖の長さ・体への密着度の3つで選べば大きく外しません。
着心地が気にならないこと。これが、どの機能よりも優先されます。
| 見るところ | 選び方の目安 |
|---|---|
| 季節 | 夏は半袖かノースリーブ・冬は薄手の長袖 |
| 袖の長さ | レシーブで床に入るなら夏でも半袖 |
| 密着度 | 試合用は圧着・練習用や初めての1枚はゆったり |
| 素材 | 吸汗速乾が基本・綿100%は避ける |
| 試合前 | 大会要項とチームの決まりを買う前に確認 |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、道具で快適さを整えられる選手は、練習の後半まで質を落としません。



まずは練習用に、乾きやすいやつを1枚買ってみる!



いい入り方です。着てみて、気にならなければ正解ですよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
バレーボール用具については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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