- 練習前に何をすればいいか、いまいちわからない
- とりあえず開脚して、じっと伸ばすだけで終わっている
- 冷えた体でいきなり跳んで、ヒヤッとしたことがある
こんな悩みを解決します。
練習前のウォームアップは、じっと伸ばす柔軟ではなく、動きながら体を温める動的ストレッチが向いています。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで初心者を指導してきましたが、ウォームアップを変えただけで、動きの軽い選手はぐっと増えるんです。体が温まって関節が動く範囲も広がってからプレーに入ると、無理な動きも減ります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
あげば練習前と練習後で、やることは少し違うんだよ。
- 練習前にやるべきストレッチの種類がわかる
- 初心者向けのウォームアップの順番が手に入る
- ケガにつながりやすい失敗を避けられる
それでは、動的ストレッチの手順を詳しく見ていきましょう。
結論:練習前は「動きながら温める」動的ストレッチ
先に結論からお伝えします。
- 練習前は動きながら体を温める動的ストレッチ
- じっと伸ばす静的ストレッチは主に運動後に回す
- 軽い動きから始めて、だんだん強い動きに上げる
動的ストレッチとは、体を動かしながら関節を大きく使い、筋肉と体温を一緒に上げていくウォームアップです。開脚のように、じっと止まって筋肉を伸ばすのが静的ストレッチ。
練習前は動的ストレッチ、練習後は静的ストレッチ、と分けて覚えておくとシンプルです。



練習前は動きながら、なんですね!
なぜ練習前は動的ストレッチがいいのか


「ストレッチはどれも同じでは?」と思う人もいるかもしれません。でも、練習前と練習後では、体に必要なものが違うんです。
ストレッチには、大きく分けて動きながら行うものと、じっと止まって行うものがあります。この2つは目的が違うので、場面によって使い分けるのが大切です。
練習前にほしいのは、温まって動きやすい体。冷えて関節の動く範囲がせまいまま、いきなり跳んだり打ったりすると、体に無理がかかります。
冷えた体・せまい可動域でいきなり全力を出すのは、ケガにつながりやすいです。
動的ストレッチで心拍を少し上げ、関節を大きく動かしておくと、プレーへの入りがなめらかになります。



寝起きにいきなり全力ダッシュはしないよね。体も同じで、準備がいるんだ。
バレーは、ジャンプ・ダッシュ・急に止まる動きが何度もくり返されるスポーツです。動きの質が変わってくるのは、これらが体への負担の大きい動きだからです。
動的ストレッチで関節の動く範囲を広げておくと、踏み込みやスイングで体を大きく使いやすくなります。逆に、体が温まっていないと、本来の動きを出しきれません。
せっかく練習しても、体が準備不足だと、フォームはぎこちないまま。良い準備こそ、その日の練習の質を底上げする土台です。
一方で、じっと伸ばす静的ストレッチには、また別の良さ。練習後にゆっくり伸ばすと、使った筋肉を落ち着かせるのに役立ちます。つまり、静的ストレッチが悪いのではなく、使う場面が違うだけです。
練習前に長く伸ばしすぎると、かえって力が入りにくくなることも。だからこそ、練習前は「伸ばす」より「動かして温める」を中心にするのがおすすめです。



じっと伸ばすのは、練習前じゃなくてよかったんですね!
そして、動的ストレッチで大事なのは、いきなり強い負荷を入れないこと。
軽いジョグから始めて、だんだん大きな動き、最後に軽いジャンプ、という順番で上げます。



いきなり全力じゃなくて、段階を踏むんですね。
体が成長している時期ほど、急な負荷は膝や腰の負担につながりやすいから。この順番こそ、とくに大切なポイント。
ウォームアップは、体に「これから動くよ」と知らせる時間でもあります。軽い動きから順に上げていくと、体も少しずつ準備を整えてくれます。



順番を守るだけで、準備の効果はぐっと変わるよ。
練習前の動的ストレッチの手順


ここが、この記事でいちばん大事なところです。初心者でも取り組みやすい順番で、メニューを並べました。
体育館に入ってから対人パスに入るまでの流れとしてイメージしてください。
ポイントは、温める動きから始めて、だんだん体の使い方を大きくしていくことです。下から上へ、小さい動きから大きい動きへ、と進むイメージで覚えるとわかりやすいです。
ひとつずつ、ポイントを見ていきます。
体を温める〜関節をほぐす(ジョグ・足首・肩回し)
まずは軽いジョグで、心拍を少しだけ上げます。息が軽くはずむくらいで十分、ダッシュにする必要はなし。
次に、足首と手首をそれぞれ10回ほど回します。最後に肩を前後に大きく回して、肩まわりをほぐしておきましょう。
肩は、スパイクやサーブで大きく使う場所です。ここがほぐれていないと、腕を振り上げる動きがせまくなりがちです。



最初は「温める・ほぐす」だけ。痛い手前で気持ちよくね。
大きく動かす(もも上げ・ランジ・サイドステップ)
体が温まってきたら、関節を大きく使う動きに移ります。もも上げとお尻キックを、その場で10回ずつ行いましょう。
ランジウォークは、足を大きく前に踏み出して、股関節をしっかり開く動きです。股関節がよく動くと、低い姿勢の構えや踏み込みの動きがスムーズに。
サイドステップとキャリオカ(足を交差させる横移動)は、左右に2〜3往復します。キャリオカは少しむずかしい動きなので、最初はゆっくりからで大丈夫です。
バレーは横や前後への動きが多いので、横の動きも入れておくと、プレーにつながりやすくなります。



バレーの動きに近づいてきました!
上体をほぐして軽く跳ぶ(ツイスト・ジャンプ)
仕上げに、上体と全身の準備をします。体側を左右に伸ばし、体幹も左右にひねって、上半身をほぐす仕上げ。
最後に、その場で軽くジャンプを10回ほど行います。軽いジャンプは、跳ぶ動きと着地への準備になります。いきなり全力で跳ばず、リズムよく弾むくらいから始めましょう。
ここまで来たら、対人パスに入って、実際のボールで体を慣らしていきます。対人パスも、最初はゆるいボールから始めて、だんだん強さを上げていくのが安心です。
各メニューは10回、または2〜3往復が目安。寒い日は長めにとると、体が温まりやすくなります。



下から上へ、小さい動きから大きい動きへ。この流れなら覚えられそうです!
体の使い方そのものを深めたい人は、こちらの記事も読んでみてください。
よくある失敗:ウォームアップで多い3つのパターン


ここで、初心者がやりがちな失敗を見ておきましょう。
どれも、ちょっとした意識で直せるものばかりです。当てはまっていないか、チェックしてみてください。
パターン1:いきなり全力のサーブやスパイクを打つ
いちばん多いのが、温まる前に全力で打ち始めるパターンです。冷えた体でいきなり強く打つと、肩や腕に負担がかかりやすくなります。
早く打ちたい気持ちはわかりますが、まずは体を温める時間を作りましょう。スイングも、軽く打つところから始めて、だんだん力を上げていくと体に無理がかかりにくいです。
パターン2:静的ストレッチだけで終えてしまう
開脚や前屈など、じっと伸ばす柔軟だけで準備を終える人もいます。体は伸びても、体温や心拍はあまり上がっていません。
じっと伸ばすだけでは、動く準備としては足りないので、動的ストレッチを足しましょう。
柔軟をやるなら、まず動的ストレッチで温めてから、軽く伸ばす程度にとどめるのがおすすめです。



開脚だけで「準備OK」にすると、体はまだ冷えたままなんだ。
パターン3:寒い日に短縮しすぎる
寒い日ほど体は固まっていますが、つい準備を短くしがちです。本当は、寒い日こそ温める時間を長めにとりたい場面。
体が固いまま動くと、思った以上に動きがぎこちなくなります。短縮するなら回数ではなく、種類を減らさずに少しずつ進めるのがおすすめです。



寒い日は、早く動きたくて飛ばしてました…。
動的ストレッチを気持ちよく続けるコツ


最後に、ウォームアップを続けやすくするコツを紹介します。むずかしく考えず、楽しく取り組めると、自然と習慣になります。
コツ1:心拍を少しだけ上げることを意識する
ウォームアップのゴールは、体がぽかぽかしてくることです。少し息がはずんで、うっすら汗ばむくらいが目安になります。
ここまで来ると、関節も動きやすくなり、プレーへの入りもスムーズに。体温が上がると関節も動きやすくなるので、まずは温めることを意識しましょう。
時間や回数を細かく数えるより、自分の体の温まり具合を目安にするのがおすすめです。その日の気温や体調によって、必要な準備の量は変わってくるからです。
コツ2:痛い手前まで、笑顔で楽しく動く
動的ストレッチは、痛いのを我慢して伸ばすものではありません。気持ちいいと感じる手前で止めて、リズムよく動くのがコツです。
笑顔でテンポよく動くと、体も気持ちもほぐれて、練習への入りも軽やかに。



きつい準備で疲れちゃうより、楽しく温める方が長続きするよ。
ウォームアップがきつすぎて、それだけで疲れてしまっては本末転倒です。楽しく続けられることが、毎回しっかり準備するための一番のコツになります。
コツ3:重い器具より、自分の体を使った動きから
体が成長している時期は、重い器具を使ったトレーニングは無理に必要ありません。ウォームアップも、まずは自分の体を大きく動かす動きづくりが土台になります。
成長期は、重い器具よりも自重を使った動きづくりを大切にすると考えておきましょう。
ジョグやランジ、サイドステップのように、道具がいらない動きで十分に良い準備ができます。



道具がなくても、自分の体だけでちゃんと準備できるんですね!
最後に、指導現場でよく受ける質問をまとめます。ウォームアップで迷いやすいポイントばかりなので、ぜひ目を通してみてください。
よくある質問:練習前の動的ストレッチQ&A
まとめ:練習前は動的ストレッチで、温めてからプレーへ
この記事では、練習前の動的ストレッチについて、なぜ動的がいいか・具体的な手順・よくある失敗・続けるコツの順で解説してきました。
大事なのは、練習前は動きながら温める動的ストレッチ、じっと伸ばす静的ストレッチは主に運動後という分け方です。
そして、軽いジョグから始め、だんだん大きな動きに上げ、最後に軽く跳んでから対人パスへ進む順番を守ることです。いきなり強い負荷を入れず、軽い動きから順に上げていくと、体に無理がかかりにくくなります。
毎回しっかり準備する習慣がつくと、ケガを防ぎながら、安心してプレーに集中できるんです。



温まった体は動きやすい。準備の質が、その日のプレーを変えるよ。



練習前は動的ストレッチ、しっかり覚えました!
この記事を書いた人:元日本代表として活動し、バレーボールコーチ4の資格を保有する上場雄也が執筆しています。
ルールや競技情報は日本バレーボール協会(JVA)・国際バレーボール連盟(FIVB)の公式情報を参照しています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
基本動作については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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