- 代表の人にばかり仕事が集まっていて、見ていて申し訳ない
- 手伝いたい気持ちはあるけれど、何を頼まれているのか分からない
- 当番を決めたはずなのに、結局いつも同じ人が動いている
こんな悩みを解決します。
チームの仕事が代表ひとりに集まってしまうのは、人の善意が足りないからではありません。やることが書き出されていないので、気づいた人がその場で拾うしかない状態になっているだけです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、大人のチームから相談を受けるときにいちばん多いのが、この運営の負担の話なんです。
仕事を紙に書き出して、1人1つずつ持つ形にするだけで、チームの空気は驚くほど変わります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- ママさんバレーのチームにある仕事の全体像がわかる
- 固定で持つ役割と、当番で回す仕事の分け方がわかる
- 決めた役割が形だけで終わらないための続け方がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:仕事を書き出して1人1つ持ち、残りを当番で回す

役割分担でつまずくチームは、決め方を間違えているのではなく、そもそも仕事の一覧を持っていないことがほとんどです。
まずやることは、決めることではありません。チームにある仕事を、全部その場で書き出すところから始まります。
- チームの仕事を紙に書き出して全員で見る
- 1人が持つ固定の役割は1つまでにする
- 誰でもできる仕事は当番表で順番に回す
書き出してみると、思っていたより数が多いことに気づくはずです。それを1人で抱えていたのなら、代表の方が疲れてしまうのも当然なんです。
書き出すことには、もうひとつ効果があります。見えていない仕事は、どれだけやってもチームの中で存在しないままだからです。
紙に並べた瞬間に、それは「誰かの負担」から「チームの仕事」に変わります。ありがとうを言われる回数が増えるのは、そのあとなんです。
うさママ手伝いたいのに、何を手伝えばいいのか分からなくて…。



だから、まず一覧にするんです。見えた仕事は、みんなで分けられますよ。
代表に仕事が集まると、チームは続かなくなる
役割分担は、公平のためだけにやるものではありません。チームが長く続くかどうかに、直接つながっています。
代表が休むと、活動そのものが止まる
体育館の鍵を借りる人、連絡を回す人、会費を預かる人がすべて同じなら、その人が来られない日は練習が回りません。
仕事が1人に集まっている状態は、チームがその人の予定に支えられているということでもあります。代表が1回休んだだけで活動が止まるなら、それは仕組みの問題です。
家庭や仕事の都合は、誰にでも急に起こります。だからこそ、代わりに動ける人を先に決めておく必要があるんです。
頼まれないと動けない空気ができる
もうひとつの問題は、周りのメンバーの気持ちのほうにあります。
代表が手際よく全部やってしまうと、他の人は手を出すきっかけを失います。やがて「頼まれていないから」と待つ形になり、気がつくと手伝いにくい空気ができあがってしまうんです。



仕事ノ集中ハ 善意ノ問題デハナク 仕組ミノ問題
これは誰かが悪いという話ではありません。役割が見えていないだけなので、見える形にすれば自然に動く人は増えていきます。
まずチームの仕事を全部書き出す
決め方の前に、書き出しから始めます。ここを飛ばして役職だけ決めると、名前のない仕事が代表に残ってしまいます。
毎週の練習でくり返し出てくる仕事
練習のたびに誰かがやっている仕事は、当番表にしやすい部分です。
- 体育館の鍵を借りて返す
- ネットを張って片づける
- ボールの空気を入れて数を確認する
- 練習日の連絡を回す
- 見学や体験の人を迎える
小さく見える仕事ほど、毎週だと負担になります。1回あたり5分の作業でも、1人が1年続ければまとまった時間です。
見学や体験に来た方を迎える役も、ここに入れておくと安心です。誰が声をかけるか決まっていないと、せっかく来てくれた方が輪に入れないまま帰ってしまいます。



見学の対応も、仕事のひとつなんですね。
体育館の予約や鍵の受け取りは、地域によって手順が変わります。借り方の流れは、こちらの記事でまとめています。
年に数回だけ出てくる仕事
一方で、時期が来たときだけ発生する仕事もあります。数は少なくても、締め切りがあるぶん気が重くなりやすい仕事です。
- 大会の申し込みと選手名簿の提出
- 連盟への登録と更新の手続き
- 会費の集金と、使い道の共有
- ユニフォームやボールの買い替え
- 懇親会や年度末の行事の準備
この2つは性格がまったく違うので、同じやり方で割り振ると失敗します。分けて考えるのが、うまく回すコツです。
会費の中身をメンバーに共有しておくと、集金の担当者がずっと動きやすくなります。
役割の決め方は4ステップ
書き出した仕事を、次の順番で振り分けていきます。練習後の15分でも進められる内容です。
大事なのは、1人が持つ固定の役割を1つまでにすることです。2つ以上になると、その人の都合がそのままチームの都合になってしまいます。
4つ目の見直しも、必ず入れてください。最初に決めた形が合っているかどうかは、1か月やってみないと分からないからです。
見直しの場では、うまくいかなかった役割を責めないようにします。直すのは人ではなく、分け方のほうなんです。



全部を一度に決めなくていいんですね。



はい。まず分けて、1か月やってみてから直せば十分です。
決めた内容は、口頭ではなく必ず紙かメッセージに残してください。伝わっていない役割は、決めていないのと同じ扱いになります。
固定にする仕事と、当番で回す仕事を分ける
すべてを当番にすればいい、というわけではありません。仕事の性質で分け方を変えます。
固定にしたほうがいい仕事
お金と手続きに関わる仕事は、担当を固定します。
① お金を預かる仕事。
② 締め切りのある提出物。
③ 外部との窓口。
この3つは、途中で人が変わると流れが分からなくなり、かえって手間が増えてしまいます。会計・大会申し込み・連盟や施設との連絡は、1年単位で同じ人が持つほうが安全です。
ただし、固定するかわりに中身を全員へ共有します。ひとりだけが分かっている状態は、負担であると同時にチームの弱点にもなるからです。
当番で回したほうがいい仕事
反対に、その日にできる人がやれば済む仕事は、当番表で順番に回します。
鍵の受け取り、ネットの準備、ボールの管理、飲み物の用意などがこれにあたります。特別な引き継ぎがいらないので、誰が担当してもチームは止まりません。
当番は名前を並べた表にして、体育館へ持っていくノートに貼っておくと確実です。当番は「順番」ではなく「表」で決めると、抜けや重なりが起きにくくなります。



子どもを連れていく日は、当番を代わってもらってもいいですか?



もちろんです。飛ばすのではなく、交換できる形にしておきましょう。
子どもを連れて参加する日がある方は、当番を軽い仕事と入れ替えられるようにしておくと続けやすくなります。
子連れで参加するときの準備は、こちらの記事でまとめています。



固定=責任ノアル仕事 当番=誰デモデキル仕事
よくある失敗と直し方


役割を決めたあとに起きやすいつまずきを、3つ挙げておきます。
失敗①:代表が自分でやったほうが早いと抱える
いちばん多いのがこの形です。慣れている人がやれば確かに早いのですが、それを続けるかぎりチームは変わりません。
最初の数回は、頼んだほうが時間はかかります。それでも任せてみると、次からはその人の仕事として回り始めるんです。
直し方はシンプルで、渡すときにやり方を口で説明せず、手順を3行だけ書いて渡すことです。書いたものが残れば、次の人にもそのまま渡せます。
任せたあとに、やり方が少し違っても言い直さないことも大切になります。細かく直されると、次から引き受けにくくなってしまうからです。



60点でも回ればいいんです。100点を求めると、また自分に戻ってきますよ。
失敗②:できる人にばかり仕事が集まる
気が利く人ほど、頼まれる回数が増えていきます。本人が断りにくい性格だと、負担はどんどん偏っていきます。
防ぐには、頼む相手をその場で選ばないことです。当番表という決まった順番があれば、誰に頼むかで迷う場面そのものがなくなります。
偏りに気づくコツは、1か月ぶんを見返してみることです。同じ名前が3回以上続いていたら、表の作り方を変えるサインだと考えてください。
失敗③:決めたのに伝わっていない
練習に来られなかった人には、決定事項が届いていないことがあります。あとから「聞いていない」となると、気まずさだけが残ってしまいます。
決めた日のうちに、全員が見られる場所へ書いて共有してください。休みがちな人ほど、情報が届いているかどうかで参加しやすさが変わります。



決定ハ 口頭デハナク 文字デ残ス
連絡の手段は、チームで1つに決めておくと迷いません。あちこちに情報が散らばると、結局また代表がまとめ役になってしまいます。
休むときの伝え方をチームで決めておくと、気疲れがぐっと減ります。
引き継ぎを1枚残して、次の人につなぐ
役割分担は、決めた年だけの話ではありません。人が入れ替わっても回る形にして、はじめて仕組みになります。
そのために必要なのは、立派な資料ではなく、A4で1枚のメモです。
- どこに連絡するか(施設・連盟・チームの窓口)
- いつまでに何を出すか
- お金の流れと保管の方法
- 去年つまずいた点
- 次の担当者へのひと言
担当を代わる時期も、あらかじめ決めておきます。年度替わりや大会が終わったタイミングなど、区切りのいい時期にそろえると混乱しません。
交代のときは、1回だけ一緒に作業する日を作るのがおすすめです。書いたメモを見ながら並んでやれば、分からない点はその場で消えていきます。
引き継ぎメモがあるチームは、代表が代わっても続くというのが、相談を受けてきたなかで感じている共通点です。
長く続いているチームほど、特別な人がいるのではなく、続く形を持っています。



メモ1枚なら、今年の担当のうちに作れそうです!



それが、来年いちばん喜ばれる仕事になりますよ。
よくある質問
まとめ:仕事を見える形にすれば、負担は分けられる
ママさんバレーの運営は、書き出す・分ける・残すの3つで軽くなります。特別な役職を作る必要はありません。
① 仕事を全部書き出す。
② 固定は1人1つ、残りは当番表で回す。
③ 引き継ぎメモを1枚残す。
| 仕事の種類 | 決め方 | 例 |
|---|---|---|
| お金・提出物・外部との窓口 | 固定(1人1つ) | 会計・大会申し込み・施設との連絡 |
| 毎週くり返す準備 | 当番表で順番に | 鍵・ネット・ボール |
| 時期が来たときだけの仕事 | 担当を先に決めておく | 登録更新・買い替え |
役割を分けることは、代表を助けるためだけの作業ではありません。自分の仕事があると、チームが自分の居場所になっていきます。
まずは次の練習のときに、チームの仕事を紙に書き出してみてください。そこから、無理なく続く形が見つかります。



さっそく今週、みんなで書き出してみます。



書き出した時点で、半分は解決していますよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ママさんバレーについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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