- よかれと思ってかけた言葉で、子どもが不機嫌になってしまう
- 応援しているつもりが、逆にプレッシャーを与えていないか不安
- 気づかないうちに、子どものやる気をそいでいないか心配
こんな悩みを解決します。
子どものやる気をそぐ親のNG行動は、結果を責める・他人と比べる・指導者の役割まで奪うの3つに大きく分かれます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
指導の現場で、伸びる子と伸び悩む子の差が、本人の努力だけでなく、家庭の関わり方にも表れると感じる場面は少なくありません。
大切なのは、完璧な親になることではありません。よかれと思ってやりがちなNGを知り、少しだけ関わり方を変えることです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 子どものやる気をそぐ、7つのNG行動がわかる
- なぜそれがNGなのか、子どもの心の動きがわかる
- 同じ場面で、どう関わればいいかの言いかえ例がわかる
家での関わり方全体について知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:NG行動は「責める・比べる・奪う」の3タイプ
先に結論からお伝えします。親がやりがちなNG行動は、根っこをたどると3つのタイプに整理できます。
- 結果や失敗を責める
- 他の子や過去と比べる
- 指導者や本人の役割まで奪う
どれも、子どもを思う気持ちから出てくる行動です。だからこそ、悪気なくやってしまいやすいんです。
自分は大丈夫と思っている親でも、ふとした瞬間に口から出てしまうことがあります。まずは、どんな行動がNGになりやすいかを知っておくことが第一歩です。
NG行動の多くは、愛情が空回りした結果。知っておくだけで防げる。
うさママ応援のつもりが、逆効果になっていたらどうしよう…と思ってしまって。



大丈夫。やりがちなパターンを知っておけば、その場で気づいて言いかえられるよ。
この章では全体像を示しました。次の章から、具体的な7つのNG行動を、言いかえ例とセットで見ていきます。
やってはいけないNG行動7選(前半)
まずは前半の4つを紹介します。どれも、つい口から出てしまいやすいものです。
NG①:試合や練習の結果を責める
負けた試合やミスを、家に帰ってから責めるのはNGです。本人が一番くやしいのに、追い打ちをかけることになります。



自分が一番わかってるのに、家でも言われるとつらいんだ…。



だよね。結果より、次にどうするかに目を向けさせてあげたいんだ。
言いかえるなら、「今日はどこがうまくいった?」と、できたことを聞く問いかけです。結果ではなく、次につながる部分に光を当てます。
負けた日ほど、家は安心できる場所であってほしいものです。責める言葉は、くやしさを乗り越えて次に向かう力をそいでしまいます。
NG②:他の子と比べる
「◯◯くんはレギュラーなのに」と、他の子と比べるのもNGです。比べられた子は、その相手を嫌いになったり、自信をなくしたりします。
他人との比較は、やる気ではなく劣等感を育てる。
比べるなら、他人ではなく過去の本人です。「前より低い構えが早くなったね」と、その子自身の成長を見つけて伝えます。
上達のスピードは、一人ひとり違います。今伸び悩んでいる子も、続けていれば必ず自分のペースで前に進みます。よその子と比べても、その子の伸びる時期は早まりません。



友だちと比べられると、その子を嫌いになりそうになるんだ…。



だからこそ、比べるのは昨日の自分。それが一番、前を向ける比べ方なんだ。
NG③:プレー中に指示を飛ばす
試合や練習中に、観客席から「もっと前!」と指示を飛ばすのはNGです。子どもは指導者と親、どちらを聞けばいいか混乱します。



つい応援のつもりで、大きな声を出してしまっていました…。



気持ちはわかるよ。でもプレー中の指示は指導者に任せて、親は応援に徹するのが一番なんだ。
応援するなら、プレーの指示ではなく、がんばりへの声援です。「ナイスチャレンジ!」と、挑戦そのものを認める声をかけます。
プレー中の細かい指示は、子どもの判断する力もうばってしまいます。自分でコートの状況を見て動く経験こそが、試合で伸びる力になるからです。
親の声援は、うまくいったときだけでなく、思い切って挑戦したときにこそ届けたいものです。それが、失敗を恐れない気持ちを育てます。
NG④:指導者への不満を子どもの前で言う
「あの監督の教え方はおかしい」と、子どもの前で指導者を批判するのはNGです。子どもは誰を信じればいいかわからなくなります。
子どもは、親と指導者の板ばさみになると、練習に集中できなくなります。信頼している人どうしが対立していると感じるのは、大きなストレスになるからです。
指導者への不満や疑問があるなら、子どもを通さず、直接指導者に伝えるのが筋です。



伝えるときは方針を否定せず、「家ではこう見えています」と事実を共有する形にするといいよ。
やってはいけないNG行動7選(後半)
続いて後半の3つです。こちらは、熱心な親ほどやってしまいやすいパターンです。
NG⑤:練習を強制しすぎる
家でも長時間練習させたり、休みたい日に無理やりやらせたりするのはNGです。一番よくないのは、練習がきつくてバレーが嫌いになってしまうことです。



好きで始めたのに、やらされると楽しくなくなっちゃうんだ…。



そう。だから家の練習は、本人がやりたい範囲で、短く楽しくがいいんだ。
言いかえるなら、量を決めるのは本人に任せることです。「今日はどれくらいやる?」と、自分で決めさせると主体性が育ちます。
自分で決めた練習は、やらされる練習とは身の入り方が違います。少ない量でも、自分で決めて続けたほうが、長い目で見れば力になります。
疲れている日や、乗らない日があるのも自然なことです。そんな日に休ませてあげることも、長く続けるための大切な支えになります。
NG⑥:過度な期待やプレッシャーをかける
「次の試合は絶対レギュラーね」と、過度な期待を口にするのはNGです。期待が重いほど、子どもは失敗を恐れて縮こまります。
期待は言葉にするほど重くなる。信じて見守るだけで十分伝わる。
期待を伝えたいなら、結果ではなく過程を信じる言葉です。「あなたが楽しそうにやっているのが一番うれしいよ」と伝えます。
子どもは、親の期待にこたえたい気持ちが強いものです。だからこそ、結果への期待が重いと、失敗して親をがっかりさせることを恐れるようになります。



期待が大きいと、ミスしちゃいけないって力が入るんだ…。
過程を信じてもらえている子は、失敗を恐れずに挑戦できます。挑戦できる子ほど、結果として大きく伸びていきます。
期待をかけないほうがいい、という意味ではありません。伝え方を、結果への期待から、努力を信じる言葉に変えるだけでよいのです。
「がんばっているのを知っているよ」という言葉は、プレッシャーではなく力になります。同じ気持ちでも、届け方で子どもの受け止め方は大きく変わります。
NG⑦:子どもの課題を親が先回りして解決する
用具の準備や、指導者への連絡を、親が全部やってしまうのもNGです。自分で考えて動く力が育ちません。



心配で、つい先回りしてやってあげていました…。



気持ちはわかるよ。でも失敗も経験のうち。見守る勇気も、大事なサポートなんだ。
言いかえるなら、手を出す前に見守ることです。忘れ物をして困る経験も、次から自分で準備する力になります。
もちろん、体調や安全に関わることは、親がしっかり支える必要があります。
線引きの目安は、失敗しても学びになることは任せ、取り返しがつかないことだけ手を貸す、と考えるとわかりやすいです。
先回りをやめるのは、子どもを突き放すことではありません。困ったときに相談できる相手でいることが、本当のサポートです。
NG行動を防ぐために、親が意識したいこと
7つのNGを見てきましたが、すべてを完璧に避ける必要はありません。大切なのは、意識の持ち方です。



NGをゼロにするより、気づいたら言いかえる。その積み重ねでいいんだ。
主役は子ども、親は応援団という立場を保つ
一番の土台は、バレーをしているのは子ども自身だという立場を忘れないことです。親は選手ではなく、応援団です。
主役は子ども。親の役割は、勝たせることではなく、続けさせること。
勝ち負けや上手い下手は、指導者や本人が向き合う課題です。親にしかできないのは、家という安心できる場所を守ることです。
外でどれだけくやしい思いをしても、家に帰れば受け止めてもらえる。その安心感があるからこそ、子どもは外で思い切って挑戦できます。



勝たせることより、安心できる場所を守ることが大事なんですね。



そう。それが、親にしかできない一番大きなサポートなんだ。
できたことに目を向ける習慣を持つ
もう1つ意識したいのは、できないところではなく、できたところに目を向ける習慣です。最初はできないところばかりなのが当然です。
できたことを一緒に喜ぶ関わりが、子どものやる気を一番育てます。前半で紹介した言いかえも、根っこはすべてこの姿勢です。
人は、否定され続けると挑戦しなくなります。逆に、小さなできたを認めてもらえると、次もやってみようという気持ちがわいてきます。
家庭が、その小さな成功を見つけて喜んでくれる場所であれば、子どもは自然と前を向けます。特別なことは、何もいりません。



できたことをほめてもらえると、次もがんばろうって思えるんだ!
7つのNGを一度に直そうとする必要はありません。まずは1つ、思い当たるものから見直すだけで十分です。小さな見直しの積み重ねが、子どもの安心を守ります。
もし関わり方に迷ったときは、試合後の声かけから見直すのがおすすめです。具体的な言葉の例は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
親のNG行動によくある質問
まとめ:気づいて言いかえるだけで、やる気は守れる
親のNG行動は、知っておくだけで多くを防げます。すべてを完璧にやる必要はなく、気づいて言いかえるだけで十分です。最後に7つを表で整理します。
| NG行動 | 子どもの心の動き | 言いかえの方向 |
|---|---|---|
| 結果を責める | 追い打ちでつらくなる | できたことを聞く |
| 他の子と比べる | 劣等感を持つ | 過去の本人と比べる |
| プレー中に指示 | 誰を聞くか混乱する | 挑戦を認める声援 |
| 指導者を批判 | 誰を信じるか迷う | 指導者に直接伝える |
| 練習を強制 | バレーが嫌いになる | 量は本人に任せる |
| 過度な期待 | 失敗を恐れて縮む | 過程を信じる言葉 |
| 先回りで解決 | 考える力が育たない | 手を出す前に見守る |
主役は子ども、親は応援団。できたことに目を向け、気づいたら言いかえる。
私は多くの選手を見てきましたが、家庭が安心できる場所である子ほど、思い切ってプレーに挑戦できています。その土台を作れるのは、一番近くにいる保護者の方です。
まずは次の試合のあと、結果ではなく「今日いちばんよかったプレーは?」と聞くところから始めてみてください。



まずは、できたことを聞く声かけから始めてみます!



いいね。その一言が、子どもの安心とやる気を守ってくれるよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
子どものバレーとの関わり方については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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