子どものモチベーションの支え方|声かけと距離感

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子どものやる気を支える保護者とうさママ
  • 子どものやる気に波があって、どう接すればいいか迷う
  • 励ましたいのに、逆にやる気をなくさせている気がする
  • どこまで手を出して、どこから見守ればいいかわからない

こんな悩みを解決します。

子どものやる気を支える基本は、結果ではなく取り組みそのものを認め、口を出す距離を少しだけ遠ざけることです。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

保護者の方から相談を受けるなかで感じるのは、やる気は「上げるもの」ではなく「奪わないもの」だということ。良かれと思ってかけた言葉が、子どもの熱を静かに冷ましてしまうこともあります。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • やる気に波があるのは当たり前だと理解でき、あせらず構えられる
  • 子どもの熱を冷まさない声かけと、逆効果になるNGワードがわかる
  • 見守りと手助けのちょうどいい距離感のとり方がわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:やる気は「上げる」より「奪わない」を意識する

先に結論からお伝えします。子どものモチベーションを支える軸は、たった3つです。

やる気を支える3原則
  • 結果より、取り組んだ事実そのものを認める
  • 口を出す前に、まず子どもの話を聞く
  • 上手くいかない時期も、あせらず見守る

多くの親が「どうやって子どものやる気を出させるか」と考えます。でも順番が逆で、大切なのはもともとあるやる気を、こちらの言動でつぶさないことなんです。

やる気は火に似ています。強くあおれば消え、そっと風を送れば長く燃え続けます。

うさママ

つい「もっと頑張れば?」って言っちゃうんですけど、あれって逆効果ですか…?

あげば

気持ちはわかるよ。でも子どもはもう十分頑張っていることが多いんだ。まずはそこを認めるところから始めよう。

逆に、成果を急かしたり他の子と比べたりすると、やる気の火はあっという間に小さくなります。

この記事では、やる気の波との付き合い方から、具体的な声かけ、距離感のとり方まで順番に見ていきます。

そもそも子どものやる気に波があるのは自然なこと

まず知っておいてほしいのは、やる気に波があるのは異常ではないということ。大人でも、仕事に燃える日もあれば気が乗らない日もありますよね。成長期の子どもなら、なおさら気持ちは揺れます。

バボット

ヤルキノ ナミハ セイジョウ ハンノウ

だからこそ、一時的にやる気が下がった姿を見て、あわてて手を打つ必要はありません。

むしろ気になるのは、波の底にいる子どもに親があせってしまうことです。「このままでいいの?」という親の不安は、言葉にしなくても子どもに伝わります。

波が下がっている時こそ、親はいつも通りに接するのがいちばんです。特別扱いも、はげましの押し売りもいりません。

やる気の波が、時期と関係しているのをご存じでしょうか?大きな大会が終わった直後や、長い休みが明けたばかりのころは、気持ちが切れやすいタイミングです。

体育館で選手たちと話していても、この時期は口数が減る子が増えます。あらかじめ「そういう時期もある」と頭に入れておいてください。

大切なのは、波の底にいる時に「ダメになった」と決めつけず、上がってくるのを信じて待つことです。

内側から出るやる気を大事にする

やる気には、大きく2つの種類があります。

やる気の種類何がきっかけか続きやすさ
内側から出るやる気楽しい・上手くなりたい長く続きやすい
外側から与えるやる気ごほうび・叱られたくない一時的で消えやすい

ごほうびで釣ったり、叱って動かしたりする方法は、その場では効くように見えます。でも外から与えたやる気は、与え続けないと消えてしまうものです。

うさママ

たしかに「試合に勝ったらゲーム買ってあげる」で釣ったこと、あります…。

あげば

一度きりならいいけど、それが当たり前になると、ごほうびがないと動かない子になっちゃうんだよね。

目指したいのは、子どもが「バレーが楽しい」「もっと上手くなりたい」という内側の気持ちで動ける状態です。親にできるのは、その気持ちの芽を見つけて、そっと後押しすること。

内側のやる気を育てるうえで効くのが、子どもの好きな部分に注目してあげることです。サーブが好きな子にはサーブの話を、仲間と過ごす時間が好きな子にはその楽しさを、一緒に喜んであげてください。

好きなことを認めてもらえると、子どもはそのスポーツ全体を前向きにとらえるようになります。

反対に、苦手なプレーばかりを指摘し続けると、バレーそのものが嫌いになってしまうこともあります。まずは得意を伸ばす声かけから試してみてください。

やる気が下がったサインを見逃さない

一時的な波と、注意すべき落ち込みは分けて考える必要があります。

少し気にかけたいサインの例
  • 好きだったバレーの話を一切しなくなった
  • 食欲や睡眠のリズムが大きく崩れている
  • 表情が暗い日が長く続いている

こうしたサインが長く続く場合は、単なるやる気の波ではなく、心や体の疲れが隠れていることもあります。

気になる状態が2週間以上続くようなら、無理に励まさず、まずは休ませることを優先してください。

眠れない・食べられないといった状態が続くときは、一般論で判断せず、学校の先生やスクールカウンセラー、必要に応じて医療機関に相談するのが安心です。

子どもの熱を冷まさない声かけのコツ

ここからは具体的な声かけです。同じ場面でも、言葉ひとつでやる気の残り方が変わります。

結果ではなく取り組みを認める

いちばんの基本は、勝ち負けやレギュラーかどうかではなく、そこに向かう努力を言葉にすることです。「勝ってえらいね」だけだと、負けた日は認めてもらえないことになります。

あげば

「今日も練習まで頑張って準備してたね」みたいに、結果と関係なく認められる部分を見つけてあげよう。

うさママ

なるほど、勝ち負けじゃなくて、その手前の頑張りを見ればいいんですね。

取り組みを認められた子どもは、「見ていてくれる」という安心感の中で、また前を向けます。

ここで大切なのは、大げさにほめる必要はないということ。「見ていたよ」という事実がさりげなく伝わるだけで、子どもは十分に満たされます。

わざとらしいほめ言葉は、かえって子どもに見透かされます。うまくいかなかった日でも、努力の跡を1つだけ見つけて、静かに言葉にしてあげてください。

具体的には、次のような言葉が伝わりやすいです。

熱を冷まさない声かけの例
  • 昨日より○○がよくなってたね
  • 大変な日でもちゃんと行ってえらいね
  • 楽しそうにやってる姿を見られてうれしいよ

質問で気持ちを引き出す

一方的に励ますより、質問で子どもの気持ちを引き出す方が、やる気は長続きします。「今日はどうだった?」「どこが楽しかった?」と問いかけると、子どもは自分の中で1日を振り返ります。

自分の言葉で振り返った経験は、次への意欲に変わりやすくなります。

ただし、問い詰めるような質問は逆効果です。「なんで負けたの?」ではなく「どんな場面が難しかった?」のように、責めない形で聞くのがコツです。

うさママ

「なんで?」って、つい言っちゃってました…。

あげば

大丈夫、気づいた今から変えればいいんだよ。「なんで」を「どうだった」に変えるだけで印象がぜんぜん違うからね。

聞くタイミングも意外と大事です。帰ってきた直後は疲れているので、言葉がうまく出てこないもの。夕食の席や車での移動中など、横並びで話せる場面の方が、子どもは口を開きやすくなります。

答えが返ってこない日もあります。そんな日は無理に引き出さず、「また聞かせてね」と一言だけ添えて引いてみてください。

言ってはいけないNGワード

逆に、やる気を静かに奪ってしまう言葉もあります。

NGワードなぜ逆効果か言い換え例
なんでできないの人格を責められたと感じるどこが難しかった?
○○ちゃんはすごいのに比較で自信を失うあなたのペースでいいよ
そんなんじゃレギュラーになれないよ不安で萎縮するコツコツやれば力になるよ

とくに他の子との比較は、じわじわと自信を削ります。比べる相手は、他人ではなく「昨日のわが子」にしてあげてください。

バボット

クラベルナラ キノウノ ワガコト

見守りと手助けのちょうどいい距離感

やる気を支えるうえで、声かけと同じくらい大切なのが距離感です。近すぎても遠すぎても、子どもの自立は育ちません。

先回りして手を出しすぎない

熱心な親ほど、つい何でも先回りして準備してしまいます。でも忘れ物の管理から練習の反省まで親がやってしまうと、子どもは「自分ごと」として考えなくなります。

失敗も含めて自分で経験することが、やる気と責任感を育てる栄養になります。

たとえば忘れ物をしても、すぐに届けず一度困らせてみる。その小さな経験が、次からの主体性につながります。

もちろん、命や安全に関わることは別です。手を出さないのは、あくまで失敗しても取り返しがつく範囲の話。

その線引きさえ守れば、日々の小さな失敗はむしろ子どもの財産になります。困った経験から学んだことは、口で教えられたことよりずっと深く身につくからです。

うさママ

つい全部やってあげたくなるんですよね…。

あげば

愛情ゆえだよね。でも手を出す代わりに見守るのも、立派なサポートなんだ。ぐっとこらえる勇気が子どもを伸ばすよ。

子どもが求めたときに支える

とはいえ、突き放せばいいわけでもありません。距離のとり方には目安があります。

STEP
普段は見守りに徹し、口を出しすぎない
STEP
子どもが相談してきたら、答えを教えず一緒に考える
STEP
どうしても必要なときだけ、そっと手を貸す

ポイントは、助けを求められる前に動かないこと。子どもから「どうしたらいい?」と聞かれたときが、手を貸すタイミングです。

あげば

求められてから動くと、子どもは「助けてもらった」と感じる。求められる前に動くと「勝手にやられた」と感じちゃうんだよね。

この差はとても大きいので、ぐっと待つ姿勢を大事にしてください。

親自身の期待と切り離す

最後に、いちばん見落としがちなポイントです。子どものやる気が下がって見えるとき、実は親自身の期待が大きすぎることがあります。

子どもの人生は子どものものです。親の夢を子どもに背負わせていないか、ときどき立ち止まって確かめてください。

わが子を応援したい気持ちと、わが子に期待をかけすぎる気持ちは、紙一重です。

「この子はこの子のペースで育っている」と信じられると、親の焦りが消え、その落ち着きが子どもにも伝わります。

子どもは、親の表情や声のトーンを驚くほど敏感に感じ取るもの。親が結果に一喜一憂していると、子どもも結果でしか自分を測れなくなります。

だからこそ、親がどっしり構えていることそのものが、いちばんの支えになるんです。うまくいかない日も変わらず迎え入れてくれる家がある。その安心感が、また挑戦する力を生みます。

うさママ

私が落ち着いていることが、子どもの支えになるんですね。

あげば

そうだよ。特別なことをしなくていい。いつも通りのあなたでいてくれることが、いちばんのサポートなんだ。

よくある質問

やる気がない日は、休ませてもいいのでしょうか?

体や心が疲れているサインのこともあるので、休ませる判断はむしろ大切です。ただ習慣として休みが続くようなら、原因を子どもと一緒に話してみましょう。無理に理由を問い詰めるのは避けてください。

ごほうびでやる気を出させるのは、やっぱりダメですか?

たまのごほうびが悪いわけではありません。ただ、ごほうびが目的になると内側からのやる気が育ちにくくなります。頑張りへの感謝を伝えるのが基本で、ごほうびは特別な時だけにするのがおすすめです。

落ち込みが長く続いて心配です。どうすればいいですか?

眠れない・食べられない・表情が暗い状態が2週間以上続くなら、家庭だけで抱えず、学校の先生やスクールカウンセラー、必要に応じて医療機関に相談してください。早めに専門家に頼ることは、決して大げさなことではありません。

兄弟でやる気の差があると、つい比べてしまいます。

比較は自信を削るので、口に出さないのが基本です。それぞれに向き合う時間を分けて作り、その子だけの成長を言葉にしてあげると、比較のクセは自然と減っていきます。

まとめ:やる気は信じて待つことで育つ

子どものモチベーションを支えるコツは、あおることでも管理することでもなく、認めて、待って、そっと支えることです。

場面押さえるポイント
声かけ結果ではなく取り組みを認める
質問責めずに気持ちを引き出す
距離感求められる前に手を出さない
落ち込みあせらず見守り、長引けば専門家へ
親の姿勢期待を切り離し、その子のペースを信じる

認めて、待って、そっと支える。この3つが回れば、子どものやる気はゆっくりでも確かに育っていきます。

長く伸び続けた選手ほど、「家では何も言われなかった」「ただ見ていてくれた」と話してくれることが多かったです。

うさママ

まずは「なんで?」をやめて、頑張りを認める言葉から始めてみます♪

あげば

その一歩でじゅうぶんだよ。あなたが信じてくれることが、いちばんの支えになるからね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

子育てとバレーの関わり方については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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