バレー指導者の情報収集術|本・動画・講習会の選び方

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バレー指導者の情報収集術|本・動画・講習会の選び方のアイキャッチ
  • 指導の勉強をしたいが、何から手をつければいいかわからない
  • 本や動画がありすぎて、どれを信じればいいのか迷う
  • 集めた知識が、実際の練習にうまくつながっていない

こんな悩みを解決します。

指導者の情報収集で大切なのは量ではなく、信頼できる情報源を選び、1つずつ練習で試して自分のチームに合わせることです。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

現役時代から今まで学び続けてきた立場として、情報の集め方しだいで指導の質が大きく変わることを実感しています。

知識をたくさんもっている指導者よりも、選んだ知識を現場で使いこなす指導者のほうが、選手を伸ばしています。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 本・動画・講習会それぞれの強みと使い分けがわかる
  • 信頼できる情報源を見極める基準がわかる
  • 学んだことを練習メニューに落とし込む手順がわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:情報は集めるより選んで試すが9割

先に結論からお伝えします。指導者の学びは、体系は本で、動きは動画で、現場感覚は講習会と人からという使い分けが基本です。

情報源の使い分けの基本
  • 本:指導の考え方・体系・理論をじっくり学ぶ
  • 動画:実際の動き・ドリルの様子を目で学ぶ
  • 講習会・人:質問して確かめる・現場の空気ごと学ぶ
れおコーチ

情報が多すぎて、逆に何を信じればいいのか迷います…

あげば

だから、集める前に選ぶ基準をもつことが先なんだよ。

そして、どの情報源にも共通する原則が1つあります。学んだことは、そのまま使わずに1つずつ練習で試して、自分のチームに合うかを確かめることです。

情報収集のゴールは物知りになることではなく、明日の練習が1つ良くなること。

同じ練習法でも、チームの年代・体格・経験によって合う合わないがあります。試して、観察して、合わせる。この繰り返しが情報を力に変えます。

この記事では、本・動画・講習会それぞれの選び方と使い方、あやしい情報の見極め方の順で解説していきます。

なぜ学び続ける指導者のチームは伸びるのか

情報収集の話に入る前に、そもそもなぜ指導者の学びがチームの伸びに直結するのかを押さえておきます。

指導の常識は少しずつ更新されるから

トレーニングの方法も、教え方の考え方も、研究と現場の積み重ねで少しずつ更新されていきます。

自分が選手だったころの練習をそのまま繰り返すだけでは、更新の恩恵を選手に渡せません。水を飲むなと言われていた時代の常識が、いまでは正反対になっているのが良い例です。

バボット

ジョウシキハ コウシンサレル

私の指導現場でも、学び直すたびに教え方の引き出しが増え、同じ悩みの選手に複数のアプローチを試せるようになりました。

あげば

教わった1つのやり方を疑えるのは、別のやり方を知っている指導者だけなんだ。

学ぶ姿勢そのものが信頼になるから

もう1つの理由は、信頼です。学び続ける指導者の言葉には、根拠と選択肢があります。

なぜこの練習をするのかを説明できる指導者は、選手からも保護者からも信頼されます。昔からやっているからではなく、この目的に効くからと言えるかどうかの差です。

指導者が学ぶ姿を見せることが、選手に学び方そのものを教える一番の教材になる。

選手に成長を求めるなら、指導者も成長している姿を見せる。これがチーム文化の土台になります。

れおコーチ

たしかに、勉強している先生の言葉は重みが違いますね!

本での学び方:体系をつかむのに最強

まずは本です。断片的な情報があふれる中で、1冊を通して読む価値はむしろ上がっています。

指導書を選ぶ3つの基準

書店にもネット書店にもバレーボールの本は多くあります。選ぶときは、次の3つの基準でチェックしましょう。

指導書を選ぶ3つの基準
  • 著者の指導実績:どの年代を、どんな立場で教えてきた人か
  • 対象の明記:初心者向けか、上級者向けか、指導者向けか
  • 根拠の示し方:経験談だけでなく、理由や原理の説明があるか

特に大切なのは対象です。トップ選手向けの技術書をそのまま中学生に当てはめると、体の発達段階に合わないことがあります。

あげば

良い本かどうかより、いまの自分のチームに合う本かどうかで選ぶんだよ。

技術書だけでなく、練習の組み立て・声かけ・チーム運営といった指導法の本、スポーツ心理や体の仕組みの入門書も1冊ずつあると、引き出しが立体的になります。

バレーボール以外の競技の指導書も、意外な掘り出し物です。動作の教え方やチーム作りの考え方は競技をまたいで通じることが多く、他競技の視点が自分の指導の思い込みに気づかせてくれます。

れおコーチ

他の競技の本も参考になるんですね!

迷ったら、図書館を活用するのも賢い方法です。費用をかけずに比較して、手元に置きたい1冊だけを買えます。

練習に落とし込む読み方

本は読んで終わりにせず、練習メニューに変換して初めて意味をもちます。おすすめは、1冊から1つだけ試す読み方です。

STEP
読みながら、自分のチームに使えそうな箇所に印を付ける
STEP
その中から1つだけ選び、次の練習で試す
STEP
2〜3週間続けて、選手の変化をメモで残す

一度に多くを変えると、何が効いたのかわからなくなります。1つずつ試すからこそ、効果の検証ができるんです。

れおコーチ

全部やろうとして、結局何も続かないのが今までの私でした…

あげば

1冊1つで十分。10冊読めば、チームに合う工夫が10個残るからね。

動画での学び方:動きを目で学ぶ

次は動画です。文章では伝わりにくいフォームやドリルの流れは、動画の得意分野です。

見る価値のある動画を見極める基準

動画は誰でも発信できるぶん、質の差が大きい情報源です。見極めの基準は本と同じで、発信者の実績と根拠の示し方です。

指導実績のある発信者か、動きの理由を説明しているか、対象のレベルを示しているか。この3点をチェックしましょう。

バボット

ダレガ ナゼヲ カタルカ ミル

再生回数の多さは、内容の正しさの証明にはなりません。派手なプレー集は楽しめますが、指導の学びとしては、地味でも理由を語る解説のほうが価値があります。

動画は再生回数ではなく、発信者の実績と理由の説明で選ぶ。

見て終わりにしない使い方

動画学習の落とし穴は、見ただけで学んだ気になることです。これを防ぐ使い方を2つ紹介します。

1つ目は、ドリルの再現です。良いと思った練習は、必要人数・道具・時間をメモして、自分の練習計画のどこに入れるかまで決めてから見終わります。

2つ目は、選手と一緒に見ることです。良い選手の動きを観察して話し合う時間は、言葉の指導より伝わることがあります。

れおコーチ

選手と一緒に見るのは、考えたことがありませんでした!

あげば

見る目を育てるのも指導だよ。何が良かったかを選手に言葉にさせてみて。

また、自分のチームの練習や試合を撮影して見返すのも、立派な動画活用です。理想の動きと自チームの現状を見比べることで、次に学ぶべきテーマがはっきりします。

スマホで撮ったフォームを、理想とする選手の動きと並べて見比べる方法は、選手自身の気づきを引き出すのにも効果的です。言葉で10回説明するより、1回の見比べのほうが伝わる場面は多いものです。

撮影するときは、保護者に目的を伝えて了承をとり、チーム外への共有はしないなど、扱いのルールも決めておきましょう。

講習会・資格・人から学ぶ:質問できるのが最大の価値

3つ目の情報源は、講習会と人です。本や動画と違い、その場で質問して確かめられるのが最大の強みです。

公認資格・講習会を活用する

日本バレーボール協会や日本スポーツ協会は、指導者向けの資格制度や講習会を設けています。体系的なカリキュラムで、技術指導だけでなく安全管理や発達段階の知識も学べます。

出典:日本バレーボール協会(指導者関連情報)日本スポーツ協会(公認スポーツ指導者)

資格の取得はゴールではありませんが、学びの地図として優れています。自分の知識の抜けている領域が、カリキュラムを通じて見えるからです。

れおコーチ

独学だと偏りがちなので、地図があるのは助かります!

自治体や連盟が開く地域の講習会も見逃せません。費用が手頃で、地域の指導者とのつながりが生まれるのも大きな収穫です。

技術以外では、消防署や日本赤十字社の救急法講習もおすすめです。心肺蘇生やAEDの使い方は、チームの安全を預かる指導者にとって優先度の高い学びです。

他チームと現場から学ぶ

もう1つの学びの場は、他チームとの交流です。練習試合はチームの強化だけでなく、指導者にとって最高の勉強の機会になります。

相手チームのウォーミングアップ、声かけ、ベンチの雰囲気。試合の合間に見えるものすべてが教材です。

練習試合は選手の試合経験と、指導者の情報収集を同時にできる一石二鳥の場。

気になる練習をしているチームがあれば、指導者に直接聞いてみましょう。教えることが好きな指導者は多く、快く意図を説明してくれることがほとんどです。

あげば

現場で聞いた工夫は、本1冊分の価値があることも多いよ。

情報に振り回されないための見極め方

最後に、集めた情報を整理するフィルターの話です。学ぶほどに情報は増え、矛盾する主張にも出会います。

情報を通す3つのフィルター
  • 根拠:理由や原理が説明されているか(結果の自慢だけではないか)
  • 対象:自分のチームの年代・レベルに合う話か
  • 検証:1つずつ試して、選手の変化で判断できるか

矛盾する情報に出会ったときは、どちらが正しいかを机の上で悩むより、条件の違いを疑うのが生産的です。年代・体格・競技レベルが違えば、正解も変わります。

バボット

ダンペン ジョウホウハ ウラヲ トル

SNSで流れてくる断片的な情報は、きっかけとしては優秀ですが、そのまま練習に持ち込むのは危険です。気になったら、本や講習会で背景ごと確かめる、という2段構えにしましょう。

また、新しい方法を試すときは、やめる練習も同時に決めるのがコツです。足し算だけの練習計画は時間が足りなくなり、どの練習も中途半端になってしまいます。

れおコーチ

有名な指導者同士でも、言うことが違ったりしますからね…

あげば

どちらも自分の現場では正しいのかもしれない。判断基準は自分のチームに置くんだ。

そして、どんなに良い情報でも、チームの方向性に合っていなければ迷いのもとになります。学びの軸を保つには、いまチームが何を伸ばす時期なのかがはっきりしていることが前提です。

情報収集は手段であって、目的ではありません。週に30分でも学びの時間を決めて、小さく続けることが、1年後の大きな差になります。

指導者の方からよくいただく質問にお答えします。

バレー指導者の情報収集でよくある質問

時間がなくて勉強できません。何から始めればいいですか?

週30分の固定枠から始めるのがおすすめです。通勤時間に本を10ページ、週末に動画を1本など、小さな習慣で十分です。量より継続が、1年後の引き出しの差になります。

本と動画はどちらを優先すべきですか?

目的で使い分けます。練習の組み立てや指導の考え方を学ぶなら本、フォームやドリルの実際の動きを知りたいなら動画が向いています。両方を行き来するのが理想です。

指導者資格は取ったほうがいいですか?

取得を強くおすすめします。体系的に学べるだけでなく、安全管理や発達段階の知識はチームを守ることに直結します。まずは受けやすい講習会への参加から始めてみましょう。

学んだ方法を試したら、選手が混乱してしまいました。

一度に変えすぎた可能性があります。変更は1つずつ、目的を選手に説明してから試しましょう。合わなければ戻る、と先に伝えておくと選手も安心して取り組めます。

まとめ:選んで試す指導者が一番伸びる

最後に、この記事の要点を振り返ります。情報収集は、集める量ではなく、選ぶ基準と試す習慣で差がつきます。

情報源強み選ぶ・使うコツ
体系・理論をじっくり学べる1冊から1つだけ練習で試す
動画動き・ドリルを目で学べる実績と理由の説明で見極める
講習会・人質問して確かめられる資格を学びの地図にする

体系は本で、動きは動画で、現場感覚は人から。学んだら1つずつ試す。

私は元日本代表として今も学び続けていますが、学ぶたびに選手への伝え方が1つ増える感覚は、何年たっても変わりません。

れおコーチ

まずは週30分、学びの時間を決めるところから始めます!

あげば

その30分が積み重なれば、選手の未来が変わるよ。一緒に学び続けよう。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

バレーボールの指導・チーム運営については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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