- 練習試合を組みたいけれど、申し込みの作法がわからない
- 相手チームに失礼がないか、当日の立ち回りが不安
- 練習試合がやりっぱなしで、チームの成長につながっていない
こんな悩みを解決します。
練習試合は、申し込み・準備・当日・お礼の4段階の型さえ覚えてしまえば、経験の浅い指導者でも失礼なく組めるものです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
指導者として数えきれないほど練習試合を組んできましたが、大切なのは特別な社交術ではなく、決まった型を丁寧になぞることなんです。
型さえ知っていれば、初めての相手にも自信をもって声をかけられます。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 相手チームの探し方と、失礼のない申し込みの手順がわかる
- 当日の試合前・試合中・試合後のマナーがわかる
- 練習試合をチームの成長につなげる振り返りの型がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:練習試合は4段階の型で進めれば失礼なく組める
先に結論からお伝えします。練習試合の運びは、次の4段階に分ければ迷いません。
どの段階でも軸になるのは、相手チームの時間と労力への感謝です。
れおコーチ他のチームの監督さんに連絡するのって、緊張するんですよね…。



大丈夫。決めることを順番に伝えるだけで、きちんとした申し込みになるよ。
練習試合の作法は、地域や年代によって細かな違いはあっても、この4段階の骨組みは変わりません。
1つずつ順番に見ていきましょう。
なぜ練習試合がチームを伸ばすのか
そもそも練習試合には、普段の練習では得られない価値が詰まっています。
- 本番に近い緊張感の中での試合経験
- 自分たちの課題が相手との差で見えてくる
- 審判や運営をふくめたチーム運営の経験
練習でうまくいくプレーが、初めての相手には通用しない。この経験こそが、次の練習の目的を作ってくれます。



課題ハ 対戦相手ガ 教エテクレル
練習試合は勝ち負けを競う場ではなく、課題を見つけに行く場。
この位置づけを指導者がもっていると、選手への声かけも、負けたときの振り返りも前向きになります。



つい結果に一喜一憂してしまいますが、目的は課題探しなんですね。



そう。だから格上にも格下にも、それぞれ学べるものがあるんだよ。
また、練習試合は選手が審判を経験する貴重な機会でもあります。ルールへの理解が深まり、プレーの判断力にも良い影響があります。
大会と同じ流れを一度通しておけること自体にも、大きな価値があるんです。集合からアップ、試合、片付けまでを経験した選手は、初めての会場でも段取りに戸惑わずにすむためです。
相手の探し方と申し込みのマナー
最初の関門が、相手探しと申し込みです。ここで丁寧な対応ができると、その後の関係がぐっと築きやすくなります。
相手チームの探し方
相手探しの入り口は、身近なつながりから広げるのが基本です。
- 大会や交流会で顔を合わせたチームに声をかける
- 地域の連盟や協会のつながりで紹介してもらう
- 近隣の学校・クラブの指導者に直接連絡する
- 知り合いの指導者に間に入ってもらう



大会の会場で、良いチームだなと思ったら挨拶しておく。これが一番の近道だよ。
初対面で申し込むより、一度でも挨拶を交わした相手の方が話は進みやすいものです。日頃から他チームとの挨拶を大切にしておきましょう。
一度組んだ相手とのつながりは、チームにとって財産になります。良い関係が続けば、定期的に組み合う相手が自然と増えていきます。
申し込みで伝えること・決めること
申し込みの連絡では、次の項目を最初にまとめて伝えると、やりとりが少なくすみます。
| 伝える項目 | 内容の例 |
|---|---|
| チーム情報 | 学年構成・人数・おおよその実力 |
| 希望日時 | 候補日を2〜3個(相手が選べるように) |
| 会場 | 自校開催か、相手会場へ伺うか |
| 形式 | セット数・時間の目安 |
| 分担 | 審判・得点などの分担の希望 |
候補日は1つに絞らず、2〜3個示して相手に選んでもらうのが礼儀。
自分の都合を先に固めて「この日に来てください」と伝えるのは、相手に負担を押しつける形になりがちです。



実力を正直に伝えて良いんでしょうか? 弱いと断られそうで…。



むしろ正直が一番だよ。実力差を隠すと、当日に相手を困らせてしまうんだ。
チームの実力は、盛らずに正直に伝えます。相手はそれを踏まえてメンバーや練習内容を考えるので、正確な情報こそが誠意です。
連絡の手段は、電話でもメールでもかまいません。返事を急かさず、相手のチーム事情を尊重する姿勢が大切です。
決まったことは、日程・会場・セット数・審判分担まで、あとから見返せる形で残しておきましょう。口頭だけのやりとりは、当日になって認識のズレが出やすいためです。
文面に迷ったら、挨拶、チーム紹介、練習試合のお願い、候補日、連絡先、の順に並べるだけで形になります。初めての相手には、どこでそのチームを知ったのかをひと言添えると、相手も安心して返事ができます。



伝える順番が決まっていると思うと、気が楽になります!
開催までの準備:役割と持ち物をそろえる
日程が決まったら、当日までに両チームで細かい条件をすり合わせます。迎える側と伺う側で、準備の中身が変わります。
迎える側(会場チーム)の準備
会場を提供する側は、相手が気持ちよく過ごせる環境づくりが仕事です。
- コート設営と練習球・得点板の準備
- 相手チームの控え場所と荷物置き場の確保
- 駐車場・入り口・トイレの案内の共有
- 当日のタイムテーブルを作って事前に送る
タイムテーブルを前日までに共有しておくと、当日の進行トラブルはほぼ防げる。
到着時間・アップの割り振り・試合開始・終了予定を1枚にまとめて送っておきましょう。
終了時刻は、片付けの時間まで含めて少し余裕をもたせて設定します。相手には帰りの移動があることを忘れないでください。
体育館の使用ルールも、事前に伝えておきたい情報です。土足の可否、飲食してよい場所、ゴミの持ち帰りなど、その会場ならではの決まりは相手には見えません。
暑い時期は休憩を多めに、寒い時期はアップを長めに、と季節に合わせた調整も迎える側の心配りです。
伺う側(訪問チーム)の準備
会場に伺う側は、忘れ物と遅刻をしないことが最大のマナーです。
- 練習球(アップ用は自チーム分を持参)
- 救急バッグ・飲み物・タオル
- 体育館シューズと、雨天時の足ふきタオル
- スコアを記録するノートや筆記用具
アップ用のボールは借りられて当然と考えず、自チームの分を持参するのが基本です。



借リル前提ハ NG 持参ガ 基本
集合時間は、開始時刻から逆算して余裕をもたせます。会場に早く着きすぎても相手の準備の邪魔になるので、指定された到着時間を守るのが一番です。
当日のマナー:試合前・試合中・試合後
当日は、時間の流れに沿って押さえるべきマナーがあります。試合前・試合中・試合後の3つに分けて見ていきます。
試合前:挨拶と会場の使い方
到着したら、まず指導者同士、続いてチーム全体で挨拶をします。選手には、相手チームや会場の方とすれ違うときに自分から挨拶するよう、事前に伝えておきましょう。



挨拶のできるチームは、それだけで次も呼びたいと思ってもらえるよ。
アップの時間とコートは、両チームで公平に分けます。迎える側が優先されがちですが、遠くから来た相手に少し多めに配慮すると喜ばれます。
試合中:審判と進行はお互いさま
練習試合では、審判・得点・ラインジャッジを両チームで分担するのが一般的です。
空いているセットの審判を進んで引き受けるのが、練習試合の一番のマナー。
自分のチームの試合だけに集中して、審判を相手任せにするのは避けましょう。選手にとっても審判は学びの場です。
ベンチからの声かけは、自チームへの指示と励ましに徹します。相手のミスをあおるような声は、教育の場である練習試合にはふさわしくありません。
セットとセットの間は、試したいことを選手に伝える貴重な時間です。公式戦ではできないメンバー交代や役割変更も、練習試合なら思い切って試せます。
相手の了解があれば、最後に1セットだけ合同でゲーム形式を行うなど、交流を深める工夫もおすすめです。
試合後:お礼と片付けまでが練習試合
全試合が終わったら、両チームで挨拶をして、会場の片付けを一緒に行います。
伺った側も、モップがけやネット片付けを自分たちから手伝います。「片付けまでが練習試合」と選手に教えておきましょう。



帰りのバスの前に、全員で会場に一礼するチームを見たことがあります!



良い文化だよね。ああいう姿は、選手の心にもしっかり残るんだ。
解散後、指導者からは当日中にお礼の連絡を入れます。長文はいりません。感謝と、また対戦したい気持ちを短く伝えれば十分です。
このひと手間があるかどうかで、次の練習試合の組みやすさは驚くほど変わるんです。お礼までを1つの流れとして習慣にしてしまいましょう。
よくある失敗と直し方
せっかく相手に来てもらったのに、終わってみると手応えが薄い。そんなもったいない練習試合になっていないでしょうか?
練習試合の運びで起きがちな失敗を3つ、直し方とセットで押さえておきましょう。
- 条件のすり合わせが曖昧なまま当日を迎える
- 勝ち負けだけで終わり、学びが残らない
- 無理な日程で選手も指導者も疲れ果てる
失敗①:条件が曖昧なまま当日を迎える
セット数・審判分担・終了時刻を決めずに始めると、進行のたびに現場ですり合わせが必要になり、両チームにストレスがかかります。
事前のやりとりで決めきれなかったことは、当日の挨拶のときに指導者同士で最初に確認してしまいましょう。
失敗②:勝ち負けだけで終わってしまう
練習試合の価値は、終わったあとの振り返りで決まります。



課題が次の練習に載って、はじめて練習試合の元が取れるんだよ。
スコアや記録係のノートが残っていると、振り返りの質が一段と上がります。サーブの成功数やレシーブの返球など、数字で残っている記録は、感覚頼みの反省よりずっと説得力があります。
課題は欲張らず2〜3個に絞るのがコツです。あれもこれもと並べると、選手はどれも直せずに終わってしまいます。
失敗③:無理な日程で疲れ果てる
練習試合は楽しく、つい数を増やしたくなりますが、移動と連戦は選手の体に大きな負担です。
成長期の選手には、試合数より回復が大切な時期もあります。練習試合がきつくてバレーボールが嫌いになってしまっては本末転倒です。
チームの状態を見て、勇気をもって数を絞ることも指導者の仕事だと考えてください。
練習試合の組み方について、指導者の方からよくいただく質問にお答えします。
練習試合についてよくある質問
まとめ:丁寧な型が次の練習試合につながる
練習試合は、申し込み・準備・当日・お礼の4段階の型で進めれば、経験が浅くても失礼なく組めます。
| 段階 | 一番のポイント |
|---|---|
| 申し込み | 候補日2〜3個と正直なチーム情報 |
| 準備 | タイムテーブルと持ち物の事前共有 |
| 当日 | 挨拶・審判の分担・片付けまで参加 |
| お礼 | 当日中に短く感謝を伝える |
相手への感謝を型にして表すことが、また組みたいチームへの一番の近道。
私は元日本代表として多くのチームと関わってきましたが、対戦相手に恵まれるチームは、例外なく礼儀を大切にしていました。



まずは候補日を3つ用意して、近隣のチームに連絡してみます!



その一歩がチームの世界を広げるよ。応援してるからね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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