バレーのサーキットトレーニング|チーム全員を鍛えるメニューの作り方

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バレーのサーキットトレーニングでチーム全員を効率よく鍛える
  • チーム全員を、まとめて効率よく鍛えたい
  • 器具が少なくても、しっかり追い込めるメニューを組みたい
  • 何を・どの順番でやればいいのか、作り方がわからない

こんな悩みを解決します。

チーム全員をまとめて鍛えるカギは、いくつかの種目を順番に回すサーキットトレーニングのメニューの組み方にあります。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールで指導してきましたが、人数が多いと1人ずつ見きれず、待ち時間ばかり増えてしまうチームが本当に多いんです。

サーキットなら、全員が同時に動きながら、部位ごとにバランスよく鍛えられます。組み方さえわかれば、限られた時間と場所でも回せます。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • サーキットがチーム練習に向いている理由がわかる
  • バレー向けメニューの組み方と順番のコツがわかる
  • 成長期でも安全に回すための注意点がわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:サーキットは「種目を回す」ことで全員を同時に鍛える

サーキットトレーニングで種目を回してチーム全員を同時に鍛える図解

先に結論からお伝えします。サーキットトレーニングは、複数の種目を場所ごとに並べ、選手が順番に回っていく形のトレーニングです。

サーキットの本質=種目を「回す」こと。1人ずつ順番待ちをせず、全員が同時に別の種目を動ける。

たとえばスクワット・腕立て・もも上げなど、6〜8種目を輪のように並べます。選手はそれぞれ別の種目からスタートし、合図で次の種目へ移動していきます。

サーキットの3つのメリット
  • 全員が同時に動けて、待ち時間が少ない
  • 部位ごとにバランスよく鍛えられる
  • 心肺機能と筋力を同時に高められる
サルくん

順番に回るだけで、そんなにいいことあるの?

あげば

うん。待ち時間が減るぶん、同じ時間でもたっぷり動けるんだ。人数が多いチームほど効くよ。

ふつうの筋トレだと、器具の数が足りず、1人がやっている間に他の人が待つことになりがちです。この待ち時間が、練習の効率を大きく下げてしまいます。

サーキットなら、全員が別々の種目を同時に行うので、待ち時間がほとんどありません。動き続けることで、筋力と心肺の両方に刺激が入るのも大きな利点です。

指導する側にとっても、この形は回しやすくなります。

1人の選手に張りついて数を数える必要がなくなり、全体を見渡しながら気になる選手のところへ足を運べるからです。

指導者が1人しかいないチームでも、この形なら練習が止まりません。

なぜチーム練習にサーキットが向くのか:時間と場所を有効に使える

サーキットがチーム練習に向くのは、限られた時間と場所を、むだなく使えるからです。人数が多いチームほど、その効果は大きくなります。

バボット

マツジカン ヘラシテ ゼンイン ウゴク

体育館は、他の部と共用だったり、使える時間が短かったりすることがよくあります。その中で全員を鍛えようとすると、効率のよさが欠かせません。

サーキットは、コートの一角やステージの上など、狭いスペースでも組めます。器具がなくても、自分の体重を使う種目だけで十分に成り立ちます。

サーキットは「狭い・短い・器具が少ない」の3つの制約に強い。だからチーム練習で使いやすい。

さらに、全員が同時に動くので、チームの一体感も生まれます。声をかけ合いながら回すと、練習そのものが盛り上がっていきます。

あげば

みんなで同じ時間を動くと、自然と声も出る。追い込みながら、チームの空気も作れるんだ。

もう1つの利点は、種目を入れ替えるだけでねらいを変えられることです。ジャンプ系を増やせば下半身、上半身系を増やせば腕まわり、と自在に調整できます。

つまりサーキットは、チームの状況や目的に合わせて形を変えられる、応用のきくトレーニングなんです。

メニューの作り方:部位が続かないように種目を並べる

バレーのサーキットトレーニングで部位が続かないように種目を並べる図解

サーキットのメニューは、種目の中身より並べ方が大事です。同じ部位が続かないように順番を工夫するのが、いちばんのコツです。

バレー向けサーキットの種目例
  • 下半身:スクワット・ランジ・もも上げ
  • 上半身:腕立て伏せ・プランク
  • 全身:バーピー・その場ジャンプ

まず、6〜8種目を選びます。下半身・上半身・全身・体幹をバランスよく入れると、かたよりなく鍛えられます。

STEP
下半身・上半身・体幹・全身から種目を選ぶ
STEP
同じ部位が続かないように順番を並べる
STEP
1種目30〜45秒・移動15秒を目安に決める
サルくん

スクワットの次に腕立て、みたいに部位を変えるんだね!

あげば

そう。同じ場所を続けて使うとバテちゃう。部位を散らすと、休みながら回せるんだ。

並べ方のポイントは、下半身の後に上半身、その後に体幹、というように、使う部位をずらすことです。こうすると、1つの部位が回復している間に別の部位を動かせます。

種目をどこに置くかも、順番と同じくらい効いてきます。回る向きを一方通行にそろえ、次にどこへ行くかがひと目でわかる並びにしておきましょう。

床に番号を書いた紙を置くだけでも、移動でまごつく時間がなくなります。

時間と回数で強さを調整する

サーキットの強さは、1種目の時間と、回す周回数で調整できます。人数や体力に合わせて、少しずつ変えていきましょう。

初心者や小学生には、1種目30秒・移動15秒を、2〜3周からがおすすめです。短めに区切り、フォームを保てる範囲で回します。

慣れてきたら、1種目を45秒に伸ばしたり、周回数を増やしたりします。ただし、フォームが崩れるほど時間を伸ばすのは逆効果です。

バボット

ジカント シュウカイデ ツヨサヲ カエル

種目を入れ替えて目的を変える

同じサーキットでも、種目を入れ替えるだけで、ねらいを変えられます。試合前と、オフの時期とで、中身を調整しましょう。

ジャンプの持久力を高めたいなら、その場ジャンプやスクワットジャンプを多めにします。切り返しを鍛えたいなら、サイドステップを入れるとよいでしょう。

大事なのは、そのときのチームの課題に合わせることです。「今はここを伸ばしたい」を決めてから、種目を選ぶと組みやすくなります。

正しい回し方と注意点:フォームが崩れたら止める

サーキットトレーニングでフォームが崩れた腕立てと正しい腕立ての比較

サーキットでいちばん大事なのは、疲れてもフォームを崩さないことです。回数や時間より、動きの質を優先しましょう。

サーキットは「回数より質」。フォームが崩れたら、その種目は無理をせず数を減らすか止める。

急いで回そうとすると、腕立てが浅くなったり、スクワットが雑になったりします。これでは効果が薄れ、ケガの原因にもなります。

サルくん

きつくなってきたら、どうすればいいの?

あげば

無理に続けなくていいよ。回数を減らすか、正しいフォームでできるところまでで止めよう。

指導者は、全員が正しいフォームで動けているかを見て回りましょう。1周目にフォームを確認し、崩れている選手には声をかけて直します。

見るポイントは1周ごとに1つへ絞ると、目が届きやすくなります。1周目は姿勢、2周目は動きの速さ、というように分けて確認していく形です。

全部をいっぺんに見ようとすると、かえって何も直せません。

床がすべる場所や、ぶつかりやすい狭さでは行わないようにします。種目と種目の間隔を十分にとり、安全に動ける配置にしましょう。

そして、水分補給の時間を必ず作ること。周回の合間に短い休みを入れ、こまめに水分をとるようにします。

回数・頻度の目安と成長期の注意

サーキットは負荷が高いので、毎日やる必要はありません。休む日をはさむことで、体力が伸びていきます。

STEP
1回のサーキットは、6〜8種目を2〜4周
STEP
週に2〜3回(あいだに1日以上の休みを入れる)
STEP
疲れが強い日は、周回数を減らして調整する

ここで、成長期の選手に大事な注意点があります。育ち盛りの時期は、ジャンプや重い負荷の種目でひざやかかとに痛みが出やすく、自重中心で組むのが安全です。

「子どもの筋トレは身長を止める」と心配する声もありますが、正しいフォームと軽い負荷の運動が成長を妨げるという科学的な根拠は確認されていません

問題になるのは、痛みを我慢した過剰な負荷です。

出典:子供の体力向上(スポーツ庁)発育期のスポーツ活動のあり方に関する研究(日本スポーツ協会)

あげば

痛みが出ている選手は、無理に回さないでね。回数より、安全に続けることが大事だよ。

強い痛みが続くときや、体調がすぐれない選手がいるときは、その選手を無理に参加させず、必要なら医療機関に相談してもらいましょう。

よくある失敗と直し方

サーキットトレーニングの時間をストップウォッチで区切る合図の図解

サーキットを組むときにつまずきやすいポイントと、その直し方を見ておきましょう。

サーキットのよくある失敗
  • 同じ部位の種目が続いて、すぐバテる
  • 種目を詰め込みすぎて、フォームが雑になる
  • 移動や休みの時間を決めておらず、だらける

同じ部位が続いてバテてしまうときは、種目の順番を並べ直しましょう。下半身→上半身→体幹のように、使う部位を交互にするだけで、ぐっと回しやすくなります。

種目を詰め込みすぎるときは、数を減らすのが正解です。多くても8種目までにして、1種目ずつていねいに行えるようにします。

サルくん

だらけちゃうときは、どうすればいいの?

あげば

タイマーや笛で時間を区切るといいよ。合図があると、みんなの動きがそろうんだ。

移動や休みでだらけてしまうときは、タイマーや笛で時間をきっちり区切りましょう。合図があると全員の動きがそろい、間延びしなくなります。

サルくん

部位を散らして、時間を区切る。さっそく組んでみる!

あげば

いいね。うまく回せると、短い時間でもチーム全員がしっかり鍛えられるよ。

体力そのものをもっと伸ばしたいチームは、短い全力と休みをくり返すバレーの持久力トレ(HIIT)も合わせると効果的です。

指導者や保護者の方からよくいただく質問にお答えします。

サーキットトレーニングについてよくある質問

器具がまったくなくてもできますか?

できます。スクワット・腕立て・プランク・もも上げなど、自分の体重を使う種目だけでもサーキットは組めます。慣れてきたら、ボールやチューブを足してもよいでしょう。

何人くらいから向いていますか?

人数が多いほど、待ち時間が減る効果が大きくなります。ただ、少人数でも1人が複数の種目を回す形で行えます。種目数を人数に合わせて調整しましょう。

練習のどのタイミングで入れるといいですか?

体が温まった練習の後半に入れることが多いです。疲れがたまりすぎない範囲で行い、終わった後はクールダウンをはさみましょう。強い痛みが出た選手がいれば中止します。

組んだサーキットをチームに活かすコツ

サーキットは、ただ回すだけでなく、チームづくりにも活かせます。鍛えながら、いい空気も作っていきましょう。

サーキットをチームに活かす3つの意識
  • 声をかけ合いながら回す
  • 記録をとって、少しずつ伸ばす
  • その時期の課題に合わせて種目を変える

回している間、選手どうしで声をかけ合うと、練習が盛り上がります。「あと10秒!」の一声で、もうひとがんばりが生まれます。

追い込みとチームの一体感を同時に作れます。

サルくん

みんなで声を出すと、きつくてもがんばれる気がする!

あげば

そう。1人だと折れそうな場面でも、仲間の声があると続けられるんだ。

周回数や回数を記録しておくのもおすすめです。前回より1周増えた、という小さな伸びが、選手のやる気につながります。数字で成長が見えると、続けやすくなります。

そして、その時期のチームの課題に合わせて種目を変えることです。試合が近ければジャンプ系を、基礎づくりの時期なら体幹系を。目的に合わせた微調整が、効果を高めます。

サーキットは「鍛える道具」でもあり「チームを作る道具」でもある。声と記録で、成長を見える形にする。

まとめ:種目を回して、チーム全員を効率よく鍛えよう

サーキットトレーニングは、複数の種目を順番に回すことで、全員を同時に、バランスよく鍛えられる方法です。

同じ部位が続かないように並べ、時間と周回数で強さを調整するのがコツです。

ポイント直すこと目安
並べ方部位を交互にする下→上→体幹の順
種目数詰め込みすぎない6〜8種目
強さ時間と周回で調整1種目30〜45秒・2〜4周

サーキットは「部位を散らして回す」。狭くても器具が少なくても、チーム全員を効率よく鍛えられる。

私は元日本代表として、サーキットをうまく回せるチームが、短い練習時間でも着実に力をつけていくのを何度も見てきました。

あせらず、無理のない範囲で組み立てていきましょう。

サルくん

よし、6種目のサーキットを作ってみるぞ!

あげば

その意気だよ。部位を散らして時間を区切れば、みんなでしっかり鍛えられるからね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

バレーの身体づくり(パフォーマンスアップ)については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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