バレー部を引退した3年生がやること|切り替えと体力の保ち方

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バレー部を引退した3年生を見送るあげばコーチとサルくん
  • 引退した日から、毎日なにをすればいいのかわからない
  • 勉強に切り替えたいのに、気持ちがコートに残ったまま
  • 体力が落ちていくのがこわい

こんな悩みを解決します。

引退後にやることは、バレーをきれいに忘れることではありません。区切りをつける・時間の枠を作り直す・体を少しだけ動かし続けるの3つです。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

10年以上スクールで指導してきましたが、引退後に落ち込む選手ほど、真面目に打ち込んできた選手でした。

気持ちが戻らないのは弱さではありません。それだけ大きなものに、時間をかけてきた証拠です。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 引退直後に気持ちが落ちる理由がわかる
  • バレーに区切りをつける具体的な方法がわかる
  • 勉強へ切り替えながら体力を保つ進め方がわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:引退後にやるのは区切り・時間・体の3つ

先に結論からお伝えします。引退後の数週間でやることは、次の3つに絞れます。

引退後の数週間でやる3つのこと
  • バレーに区切りをつける(気持ちの整理)
  • 練習に使っていた時間の枠を作り直す
  • 体を少しだけ動かし続ける
サルくん

引退した次の日から、何をしたらいいのか全然わからないよ…

あげば

まずは区切りをつけることからだよ。次の目標を急いで探さなくていいんだ。

引退直後にいちばんやりがちなのが、空いた時間をすぐ別のもので埋めようとすることです。

ところが、気持ちの整理が終わっていないうちに予定だけ詰めても、集中は戻ってきません。

先に区切り、次に時間の枠、最後に体。この順番を飛ばさない。

順番を守れば、勉強への切り替えも自然に進みます。逆にすると、机に向かってもコートのことばかり思い出す時間が続きます。

3つとも、数日で終わる作業ではありません。区切りに1〜2週間、時間の作り直しにさらに1〜2週間ほどかけるつもりで進めてください。

急がなくていい理由は、引退直後の数週間が、人生の中でも珍しい「予定が空いた時期」だからです。ここで焦って埋めた予定は、たいてい続きません。

この記事では、気持ちが落ちる理由・区切りのつけ方・時間の使い方・体の保ち方の順に見ていきます。

引退直後に気持ちが落ちるのは自然なこと

まず知っておいてほしいのは、引退後の落ち込みは特別なことではないという事実です。理由は大きく2つあります。

目指していた目標が、その日でなくなるから

1つ目は、目標が急になくなることです。

最後の大会までは、毎日の練習に理由がありました。その理由が試合終了の笛と同時に消えるので、心が行き先を失います。

バボット

モクヒョウガ キエルト ホウコウモ キエル

目標がなくなった直後に、次の目標をすぐ立てられる人のほうが少数です。数日から数週間かけて、ゆっくり切り替わっていきます。

しかも最後の大会は、勝っても負けても終わりが来ます。勝ち続けて終わった人にも同じ落ち込みが起きるのは、原因が結果ではなく目標の消失にあるからです。

だから、負けたから落ち込んでいると決めつけないでください。原因を取り違えると、反省する必要のないことを一人で反省し続けることになります。

あげば

燃え尽きたように感じても、それだけ本気だったということなんだ。

毎日の居場所と仲間が変わるから

2つ目は、居場所の変化です。放課後に必ず集まっていた場所と仲間が、いきなり日常から外れます。

体育館に行けば誰かがいる、という前提がなくなると、時間だけでなく人とのつながりも薄く感じられます。

サルくん

教室は同じなのに、放課後だけ知らない時間になった感じ…

寂しさを感じるのは自然な反応です。もし気持ちの落ち込みが長く続いたり、食事や睡眠に影響が出たりする時は、家族や先生など身近な大人に早めに話してください。

長引くサインについては、こちらの記事でもくわしく解説しています。

バレーに区切りをつける3つの方法

気持ちの整理は、頭の中だけでは進みません。形のある行動にすると、区切りがはっきりします。

STEP
3年間でできるようになったことをノートに書き出す
STEP
使ってきた道具を手入れして、置き場所を決める
STEP
後輩に伝えたいことを1つだけ言葉にして渡す

順番に説明します。まずノートですが、うまくいかなかったことではなく、できるようになったことだけを書き出してください。

入部した日にできなかったことが、今は当たり前になっているはずです。書き出すと、自分の3年間が結果とは別の形で残ります。

サルくん

書いてみたら、思ってたより増えてた!

あげば

記録に残すと、勝ち負けとは別のものが見えてくるんだよ。

道具の手入れは、区切りの実感がいちばん出る作業です。シューズを洗い、ボールの汚れを落とし、置き場所を決めるところまでやります。

処分する必要はありません。しまい方を決めることが、ここでの目的です。

出しっぱなしのままだと、部屋に入るたびに引退の日を思い出します。逆に見えない場所へ押し込むと、今度は自分の3年間ごと隠したような気持ちになります。

手入れをして、決めた場所にきちんと置く。この作業そのものが、気持ちの整理と同じ働きをしてくれます。

道具の置き場所が決まると、気持ちの置き場所も決まる。

あげば

捨てるかどうかを、今すぐ決めなくていいんだよ。

シューズを洗いながら、その靴で走った練習を思い出す人は多いはずです。思い出しながら手を動かす時間が、そのまま気持ちの整理になります。

後輩へ伝える1つは、技術でなくてかまいません。準備の速さ、声のかけ方、道具の扱い。自分が大事にしてきたことを、短い言葉で渡してください。

長い話にしないのがコツです。いくつも伝えると、後輩の側は覚えきれず、結局どれも残りません。

1つだけ渡すと決めると、自分が3年間で本当に大事にしてきたことは何だったのかを、自然にふり返ることになります。

バボット

ワタセバ チームニ ノコル

書き出したノートは、そのまま次の目標づくりにも使えます。ふり返り方はこちらの記事が参考になります。

練習に使っていた時間の枠を作り直す

区切りがついたら、次は時間の設計です。ここで多くの人がつまずきます。

空いた時間を全部、勉強で埋めない

1つ目のコツは、空いた時間をすべて勉強で埋めないことです。

これまで練習に使っていた時間は、体を動かして頭を切り替える時間でもありました。そこを机だけで埋めると、集中が続かず、かえって効率が落ちます。

サルくん

時間はあるはずなのに、なぜか進まないんだよね…

あげば

頭を切り替える時間まで勉強にしてしまったのかもしれないね。

おすすめは、練習していた時間帯のうち3分の1だけを体を動かす枠として残すことです。残りを勉強と休みに割りふります。

バボット

ゼンブ ツクエニ スルト ツヅカナイ

たとえば練習が3時間だったなら、1時間を運動と移動、残りを勉強と休みに分ける形になります。運動の中身は散歩程度でもかまいません。

大事なのは長さではなく、体を動かしてから机に向かう順番が残ることです。この順番があるだけで、勉強に入るまでの時間が短くなります。

休む時間も先に決めておく

2つ目のコツは、休む時間を先に決めることです。予定表に休みを書き込んでから、勉強の時間を置きます。

部活の時は、練習時間が決まっていたおかげで、生活のリズムが自動的に整っていました。その支えが外れた今は、自分でリズムを作る必要があります。

リズムは気合いでは戻らない。予定表に書いた時間だけが、実際のリズムになる。

朝起きる時間だけは引退前と変えない、という決め方も有効です。1日の始まりがそろうと、後の予定も崩れにくくなります。

反対に、起きる時間から崩れると、1日全体が後ろへずれていきます。夜に取り返そうとして睡眠が削られ、次の日はもっと起きられなくなります。

止めどころは朝しかありません。起きる時間だけを引退前のまま固定して、そのほかは無理のない範囲で組み直してください。

あげば

1日全部を変えようとせず、起きる時間だけそろえてみて。

体力を落とさない最低限の続け方

引退後に体力が落ちるのは自然なことです。ただし、落とし方を選ぶことはできます。

週2回20分だけ、体を動かす枠を残す

高校や大学で競技を続けたい人も、いったん離れる人も、まずは週2回・1回20分の軽い運動を残しておくのがおすすめです。

内容は難しく考えなくてかまいません。軽いランニング、なわとび、その場でのジャンプや体幹の運動で十分です。

サルくん

20分でいいの? 練習は3時間だったのに。

あげば

ゼロと20分の差はすごく大きいよ。戻る時の入り口が残るんだ。

完全にやめてしまうと、再開する時に体づくりから始めることになります。少しでも残しておけば、次のスタートがずっと楽になります。

体力そのものより先に落ちるのは、体を動かす習慣のほうです。習慣が消えると、再開の決心をするところからやり直しになります。

週2回という回数は、習慣を消さないための最低ラインだと考えてください。テスト前などで守れない週があっても、翌週に戻せば問題ありません。

進学先で続ける予定の人は、体幹とジャンプの動きだけでも残しておくと、練習に合流した時の差がはっきり出ます。

痛みを抱えたまま終わりにしない

引退したからといって、痛みをそのままにしないでください。

痛みが残っているなら、引退後こそ治す時間。無理に動かさず、医療機関で相談する。

大会に間に合わせるために我慢していた選手は少なくありません。試合の予定がなくなった今が、いちばん落ち着いて向き合える時期です。

進学先で競技を続けるつもりなら、なおさらここで整えておく価値があります。新しいチームの練習は、体ができている前提で進むからです。

続けない人にとっても同じです。体は競技を離れた後の生活でずっと使うものなので、痛みを持ち越さないほうが得をします。

サルくん

終わったから、もう関係ないと思ってた…

あげば

体はこの先もずっと使うよ。今のうちに整えておこう。

自信を保つ工夫は、競技を離れた後の生活でもそのまま役に立ちます。

よくある質問

引退してから、バレーの試合を見るのがつらいです。おかしいでしょうか?

自然な反応です。無理に見る必要はありません。時間が経つと、自分の3年間と切り離して見られるようになります。見たくなった時に見れば十分です。

高校でもバレーを続けたいのですが、引退後は何をしておくべきですか?

体幹とジャンプの動きを週2回だけ残しておきましょう。加えて、3年間で身についたことをノートに書き出しておくと、新しいチームで自分の強みを説明しやすくなります。

引退後も後輩の練習を手伝いに行っていいですか?

学校やチームの方針にもよるので、必ず顧問の先生に確認してください。許可が出た場合も、指導の中心はあくまで顧問と現役の選手です。頼まれた範囲で手伝う形にしましょう。

気持ちの切り替えに、どのくらい時間がかかりますか?

人によって大きく違います。数日で切り替わる人もいれば、数か月かかる人もいます。早い遅いに優劣はないので、他の人と比べないでください。

まとめ:引退はバレーとの終わりではない

最後に要点をふり返ります。引退後にやることは、次の3つだけです。

やること具体的な行動ポイント
区切りノート・道具の手入れ・後輩へ1つ渡すできたことだけ書き出す
時間練習枠の3分の1を運動に残す休みを先に予定表へ書く
週2回20分の軽い運動痛みは引退後に整える

区切りをつけた人ほど、次の場所で早く動き出せる。

私は元日本代表として競技を続けてきましたが、引退はバレーとの関係が変わるだけで、終わりではありません。

サルくん

まずはノートに、できるようになったことを書いてみる!

あげば

それが区切りの第一歩だよ。3年間はちゃんと残っているからね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

バレーボールのメンタルについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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