- 試合になると体がガチガチに固まって、いつもの動きができない
- 緊張で頭が真っ白になり、何をすればいいかわからなくなる
- 大事な場面ほど力が入りすぎて、ミスが増えてしまう
こんな悩みを解決します。
バレーの試合の緊張をほぐすコツは、息を長く吐くこと・やることを1つにしぼることの2つです。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、本番で固くなる選手ほど「緊張をなくそう」とがんばっています。
緊張はなくすものではなく、ほぐして付き合うものです。そう考え方を変えるだけで、体の固さはずいぶん軽くなります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 試合で体が固まる本当の原因と、緊張の正体がわかる
- 本番で固くならないための、すぐ使える具体的なほぐし方がわかる
- 緊張を「準備のサイン」として味方につける考え方が身につく
緊張だけでなくミスの切り替えや自信の育て方もまとめて知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。
それでは、本番で固くならない方法を順番に見ていきましょう。
結論:試合の緊張はほぐして付き合うもの
まず結論からお伝えします。試合の緊張は、ゼロにするものではなく、ほぐして付き合うものです。
本番で固くならないために大事なのは、次の2つだけです。
- 息を長く吐いて、体の力を抜く
- 今やることを1つにしぼって、頭の中をシンプルにする
サルくん緊張は完全になくさないとダメだと思ってました…。



なくそうとするほど、逆に固くなるんだ。ほぐすだけでいいよ。
緊張そのものは、悪いものではありません。むしろ大事な試合だからこそ起こる、自然な体の反応です。
問題なのは、緊張を「敵」だと思って必死に消そうとすることです。消そうとあせるほど、体はかえって固まっていきます。
だからこの記事では、緊張をなくす方法ではなく、緊張をほぐして力を出す方法をお伝えします。
どちらも今日から1人でできて、特別な才能はいりません。緊張しやすい人ほど効果を感じやすい方法です。



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なぜ試合になると体が固まるのか
ほぐし方の前に、なぜ試合で体が固まるのかを知っておきましょう。原因がわかると、対処の意味が腹に落ちます。
体が固まるのは、心が弱いからではありません。誰の体にも起こる、自然な仕組みなのです。
緊張の正体は「大事だと思っているサイン」
緊張は、その試合をあなたが大事に思っている証拠です。どうでもいい場面では、人は緊張しません。
大事な場面では、体が「しっかり動こう」と準備を始めます。心臓がドキドキしたり、体に力が入ったりするのは、その準備の一部です。
つまり緊張は、本番に向けてエンジンが温まっている状態とも言えます。決して、あなたの調子が悪いわけではありません。
実際、トップ選手でも大事な試合では緊張します。緊張しないのではなく、緊張したまま動けるように整え方を知っているのです。
だから目指すのは「緊張しない自分」ではありません。「緊張しても、いつもの動きができる自分」を目指していきましょう。



ドキドキは、やる気が出てるサインってことか!



そう。緊張できる選手は、それだけ本気な選手なんだよ。
力が入りすぎると、いつもの動きが消える
ただし、準備のための力も、入りすぎると逆効果になります。肩や腕に力が入りすぎると、しなやかな動きが消えてしまうからです。
レシーブで足が動かない、スパイクで腕が振り切れない——その多くは、力みすぎが原因です。
肩がすくんで腕が縮こまると、ボールに力も伝わりません。だからこそ、力を抜くことが本番では大事になります。
緊張しているとき、呼吸は浅く速くなり、肩が上下する胸だけの呼吸に変わりがちです。この呼吸のままだと肩まわりが休まらないので、力みもなかなか抜けていきません。
緊張は悪くない。問題は「力の入りすぎ」だけ——ここを切り分けて考えるのが第一歩です。



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緊張そのものを消そうとすると、頭がそのことでいっぱいになります。だから狙うのは、力みだけをほぐすことです。
次の章で、その具体的な方法を見ていきましょう。
本番で固くならない具体的なほぐし方
ここがこの記事の中心です。本番で固くならないための、すぐ使えるほぐし方を2つ紹介します。
どちらも特別な道具はいりません。試合中のコート上でも、サーブを待つ短い時間でもできます。
コツ①:息を長く吐いて体をゆるめる
1つ目は、呼吸でほぐす方法です。ポイントは、吸うことよりも吐くことに意識を向けることです。
息を長く吐くと、体の力が自然に抜けていきます。緊張で速く浅くなった呼吸を、ゆっくり深い呼吸に戻すイメージです。
吸う時間より吐く時間を長くするのが、いちばんのコツです。吐ききると、肩や腕の力みがふっと軽くなります。
秒数はあくまで目安です。4秒や8秒にこだわらず、自分が「吐く方が長い」と感じられればそれで十分です。
うまく吐けないときは、口をすぼめてロウソクの火を消すように、細く長く吐いてみてください。自然と吐く時間が長くなります。
やるタイミングは、サーブを打つ前やタイムアウト、得点の合間の短い時間で十分です。ボールが止まっている間なら、どこでも1回は長く吐けます。



吐くのを長く…サーブの前にやってみます!



1回で変わるよ。固いと感じたら、まず長く吐いてみて。
迷ったら、まず息を長く吐く。これだけで体はゆるむ——覚えておくと本番で必ず役に立ちます。
コツ②:今やることを1つにしぼる
2つ目は、意識の向け方でほぐす方法です。頭の中をシンプルにすると、体の固さもほどけていきます。
緊張しているとき、頭の中は「負けたらどうしよう」「ミスできない」でいっぱいになります。先のことや結果を考えすぎて、体が固まるのです。
そこで、今この瞬間にやることを1つだけにしぼります。考えることが1つになると、不安が入り込む余白が減ります。
- レシーブ:ボールをよく見る
- サーブ:ねらう場所を1つ決める
- スパイク:大きく腕を振る
たくさんの注意点を一度に思い出そうとすると、それだけで頭がパンクします。1試合の中で、今のプレーで大事なことを1つだけ選びましょう。
選ぶ言葉は、できるだけ短く具体的にするのがコツです。「ちゃんとやる」のようなあいまいな言葉では、体は動き方がわかりません。
「ボールを見る」「腕を振る」のように、体が何をすればいいか一目でわかる言葉を選んでください。
短いほど、本番でもパッと思い出せます。
しぼる言葉は、試合ごとに変えてかまいません。その日の自分がいちばん崩れやすいところを1つ選ぶと、効き目は大きくなります。



いろいろ考えると、結局どれもできなくなります…。



だから1つでいいんだ。1つに集中すると、体は勝手に動くよ。
なお、サーブの前などに毎回決まった動きをする「ルーティン」も、意識を1つにしぼる助けになります。ルーティンの作り方は別の記事でくわしく解説しています。



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やりがちな失敗例|緊張をこじらせるパターン
良かれと思ってやったことが、かえって緊張を強めることがあります。よくある失敗を知っておきましょう。
失敗①:緊張をゼロにしようとする
いちばん多いのが、緊張を完全になくそうとするパターンです。「落ち着け、落ち着け」と念じるほど、緊張は気になっていきます。
緊張を消そうとするのは、かゆいところを「かくな」と我慢するのに似ています。意識すればするほど、そこから離れられなくなります。
ねらうのはゼロではなく、ほぐすことです。少し緊張が残っていても、体さえゆるめば力は出せます。
それでも「落ち着かなきゃ」と思ってしまうときは、頭に浮かぶ言葉を変えてみてください。「落ち着け」ではなく「長く吐こう」と、やることの言葉に置きかえるだけで、意識は体の方に戻ってきます。



落ち着こうとするほど、ドキドキしてました…。



消そうとしなくていい。あっていいものだと思うとラクになるよ。
失敗②:結果や周りの目ばかり気にする
もう1つの失敗が、結果や周りの目を考えすぎることです。「負けたら」「見られている」と先を心配するほど、今のプレーから意識がそれます。
結果は、今の1本1本の積み重ねでしか変わりません。コントロールできない先のことを手放し、今やることに意識を戻しましょう。
周りの目も同じです。応援してくれる人は、ミスを責めるために見ているわけではありません。気にしすぎる必要はないのです。
それでも気になってしまうときは、視線を1度ボールやコートに戻すだけで、意識は手元に戻ってきます。
コントロールできるのは「今の自分の1本」だけ——ここに集中するのが、緊張に飲まれない近道です。
なお、ミスを引きずって緊張が強まるときは、切り替えの技術が役に立ちます。切り替え方はこちらの記事でくわしく解説しています。



ケッカ ヲ キニスルホド イマ ノ プレー ガ ミダレル
緊張を味方につける実践のコツ
最後に、緊張とうまく付き合うための実践のコツをお伝えします。考え方が変わると、本番の緊張は味方になります。
大事なのは、緊張を「準備のサイン」として受けとめることです。
緊張してきたら、心の中でこう言いかえてみてください。「ドキドキしてきた=体が本番モードに入った」と。同じ反応でも、受けとめ方しだいで力みは変わります。
- 「緊張してきた」→「体が準備を始めた」
- 「ミスしたらどうしよう」→「今の1本に集中しよう」
- 「落ち着かなきゃ」→「まず長く息を吐こう」
言いかえは、声に出さなくてもかまいません。頭の中でつぶやくだけでも、意識の向きは変わっていきます。
そして、本番でいきなりやろうとしないことも大切です。呼吸も「やることを1つにしぼる」のも、ふだんの練習から試しておきましょう。
練習でできていないことは、緊張する本番ではまず出せません。練習のサーブの前にも長く息を吐く、と決めておくと、本番で自然に同じ動きができます。
おすすめは、練習試合や紅白戦のような、少し緊張する場面で試すことです。本番に近い場面で使えた経験が、自信になります。
何度かくり返すうちに、「緊張してきたら長く吐く」が体にしみこみます。そうなれば、本番でも考えずに体が動いてくれます。



練習から呼吸を入れてみます。これなら今日からできそう!



その意気だよ。本番で使う技は、練習でこそ育てるんだ。
緊張をなくそうとがんばってきた人ほど、ほぐすという考え方は効きます。少しずつでいいので、試合のたびに試してみてください。
1回で完璧にできなくても大丈夫です。試すたびに、緊張との付き合い方は少しずつ上手になっていきます。



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よくある質問
まとめ
バレーの試合の緊張は、なくすものではなく、ほぐして付き合うものです。最後にポイントを振り返りましょう。
- 緊張は「大事だと思っているサイン」。消さなくていい
- 固いと感じたら、まず息を長く吐いて体をゆるめる
- 今やることを1つにしぼって、頭の中をシンプルにする
緊張を消そうとがんばるのをやめて、力みだけをほぐす。それだけで、いつもの動きはぐっと戻ってきます。



まず長く息を吐いて、やることを1つにしぼる。やってみます!



それでバッチリだよ。緊張できる自分を、まず認めてあげてね♪
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
メンタルについては他にも記事を書いています。気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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