- 家でも練習させたいけれど、スペースが狭くて何をすればいいかわからない
- ボールを使うと壁や家具に当たりそうで、思い切りできない
- 親のほうがバレー経験ゼロで、教え方に自信がない
こんな悩みを解決します。
自宅の親子バレー練習は、壁パスと手投げのトス練習の2つがあれば十分に成り立ちます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで子どもたちを見てきた経験から言うと、家でも壁パスを続けていると話してくれる子は、体育館での上達もはやいと感じています。
大切なのは広さでも道具でもありません。正しいフォームを、短い時間でも毎日くり返せる環境を親子で作ることです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 狭い部屋でも安全にできる親子練習メニューがわかる
- バレー未経験の親でも見てあげられるチェックポイントがわかる
- 子どもがバレー嫌いにならない、練習の付き合い方がわかる
家での関わり方全体について知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:自宅練習は「壁パス」と「トス練習」の2つで十分
先に結論からお伝えします。自宅での親子練習は、次の2つを軸にすれば効果が出ます。
- 壁を使ったパス練習(壁パス)
- 親が投げて子が上げる、トス・キャッチ練習
この2つを選ぶ理由は、どちらも狭いスペースで、正しいフォームを何度もくり返せるからです。
バレーは、飛んでくるボールに反応して、止まって、コントロールするスポーツです。その基本の形は、広いコートがなくても身につけられます。
うさマママンションだと、下の階への音がどうしても気になりますよね…。



大丈夫。壁パスは柔らかい球でできるし、トス練習はほとんど音が出ないんだ。
大きく体を動かすスパイクや、強いサーブは、どうしても広さと高さがいります。家では無理にやらせず、体育館でやる練習と割り切りましょう。
家でやるべきなのは、上達の土台になる手や体の使い方を、正しい形で反復することです。
次の章では、なぜこの地味な反復が上達につながるのかをお伝えします。
なぜ自宅の反復練習で上達するのか
たった2つのメニューで本当に上手くなるの?と感じる方も多いはずです。理由は2つあります。
理由①:正しいフォームは、くり返した回数で身につく
バレーの上達で一番大事なのは、正しいフォームを早いうちに身につけることです。正しいフォームからは、ミスが起きにくくなります。
体育館の練習は週に何回かでも、家で毎日5分ボールに触れば、1週間で体育館1回分に近い反復量になります。この差が、数か月後に大きく開いてきます。
上達を決めるのは、才能よりも正しいフォームでの反復量。



うちの子は運動神経がいいほうじゃなくて…。



心配いらないよ。正しい形をコツコツ続けた子ほど、あとからぐんと伸びるんだ。
運動神経や身長で、上達を諦めさせる必要はありません。継続的にくり返せば、誰でも伸びていきます。家はその反復の場として最適なんです。
理由②:親子の会話が、子どものやる気を支える
もう1つの効果は、技術以外の部分にあります。親が一緒にボールに触れる時間そのものが、子どもの続ける力になります。



お母さんが見ててくれると、なんだかやる気が出るんだよね!



そう。上手い下手より、一緒に楽しむ時間が子どもの支えになるんだ。
上手くさせようと口を出しすぎると、逆効果です。大事なのは、できたところを一緒に喜ぶことです。
一番よくないのは、練習がきつくてバレーが嫌いになってしまうことです。家での5分は、楽しくて前向きに終わる時間にしてあげてください。
実践①:壁を使ったパス練習(壁パス)のやり方
ここからは具体的なやり方です。まずは自宅練習の主役、壁パスから紹介します。



壁パスは、パスの基礎が一番効率よく身につく練習だよ。
壁に向かってボールを上げ、返ってきたボールをまた上げる。これをくり返すだけのシンプルな練習です。
オーバーハンドパスとアンダーハンドパス、どちらも壁で練習できます。
壁パスの正しいフォームのポイント
親が見てあげるときのチェックポイントを、パスの種類ごとにまとめます。むずかしく考えず、この形になっているかを見てあげてください。
| チェック項目 | オーバーハンドパス | アンダーハンドパス |
|---|---|---|
| 待ち方 | ボールが落ちてくるまで待つ | 低い姿勢で構えて待つ |
| ボールを迎える位置 | おでこの上のほう | おへその前あたり |
| 手・腕の形 | 両手で三角形を作る | 腕をまっすぐそろえて面を作る |
| 力の出し方 | 足から力を伝えて押し出す | 腕を振らず、体で運ぶ |
オーバーハンドパスは、手でボールを包み込むように三角形を作るのが基本です。あわてて高い位置で取りに行かず、ボールが落ちてくるのを待つのがコツです。



つい早く触りたくて、上のほうで取っちゃうんだよね…。



そこはぐっと我慢。おでこの上まで落ちてくるのを待つと、ぐっと安定するよ。
アンダーハンドパスは、腕を振るのではなく、面を作ったまま体で運ぶ意識が大切です。腕を大きく振ると、ボールがあらぬ方向へ飛んでしまいます。
家でやるときの安全と音への配慮
家の中では、当たっても危なくない環境を先に作りましょう。壁の近くの割れ物や写真立ては、練習前にどかしておきます。



家具や照明に当たらないか、やっぱり心配で…。



だから最初は、空気を少し抜いた柔らかいボールがおすすめだよ。
音や破損が気になるときは、ゴム製の柔らかいボールや、少し空気を抜いたボールを使うと安心です。それでも十分にフォームの練習になります。
回数の目安も知っておくと、親子で目標にできます。まずはオーバー・アンダーそれぞれ10回続けられることを、最初のゴールにしてみてください。
10回が続いたら、20回、30回と少しずつ目標を上げていきます。
数えながらやると、子どもも今日のゴールがはっきりして集中しやすくなります。
大切なのは、回数を追うあまりフォームが崩れないことです。速く雑に10回続けるより、ていねいに5回のほうが、上達には近道になります。



昨日より1回でも多く続けたい!
親が横で数えてあげるだけでも、子どもは張り合いが出ます。小さな更新を一緒に喜んであげてください。
実践②:親が投げて子が上げる、トス・キャッチ練習
もう1つの柱が、親子2人でやるトス・キャッチ練習です。壁がない部屋でも、向かい合ってできます。



親が下手投げでボールを出して、子どもがオーバーハンドで上げる。それだけでいい練習になるよ。
親が下手投げでふわりとボールを上げ、子どもがそれをオーバーハンドパスで返す。この単純なやりとりが、ボールの落下点に入る練習になります。
ボールの下に入る動きを覚えさせる
このメニューの狙いは、ボールの落下点にすばやく入る動きを身につけることです。バレーで一番大事な基本のひとつです。
わざと少し左右にずらして投げると、子どもは動いてボールの下に入る練習になります。無理のない範囲で、動きの要素を足していきましょう。



動いてボールの下に入るの、ゲームみたいで楽しい!



その感覚が大事。楽しみながら、自然と足が動くようになるんだ。
親がバレー未経験でも、下手投げならすぐできます。子どものおでこの上あたりを狙って、やさしく上げてあげるだけで十分です。
キャッチ練習で「待つ」を体で覚える
上げるのがまだむずかしい年代の子には、まずキャッチから始めるのもおすすめです。おでこの上で、三角形の手の形のままボールをキャッチさせます。
キャッチできる位置=正しくパスできる位置。まず正しい位置で待つ形を覚えさせる。
おでこの上で、正しい手の形でキャッチできれば、そこがパスの基本位置です。いきなり上げさせるより、この「待つ位置」を体で覚えるほうが近道になることもあります。
慣れてきたら、キャッチした瞬間にそのまま押し出してパスにつなげます。キャッチ→パスと、少しずつ発展させていきましょう。
このトス・キャッチ練習は、バレーの基本サイクルそのものの練習でもあります。バレーは、飛んできたボールに反応して、止まって、コントロールするスポーツだからです。
親が投げる高さや方向を変えるだけで、難しさを自由に調整できます。まずは正面から山なりに、慣れたら少し左右へ、と段階を踏んでいきましょう。
うまく返せない日があっても、責める必要はありません。ボールの下に入ろうと足が動いていれば、それだけで大きな前進です。
親がやりがちなNGと、続けるコツ
よかれと思ってやったことが、逆効果になることもあります。つまずきやすいポイントを、直し方とセットで整理します。
- 教えすぎて、ダメ出しばかりになる
- 長い時間、無理にやらせる
- 上達を急いで、強い球を使う
1つ目は、細かく口を出しすぎるパターンです。あれもこれもと直させると、子どもは楽しくなくなってしまいます。
直すポイントは、1回の練習で1つだけにしましょう。今日は「落ちてくるまで待つ」だけ、と決めて、できたら一緒に喜ぶくらいがちょうどいいです。



つい、あれもこれも言いたくなってしまって…。



気持ちはわかるよ。でも今日は1つだけ、と決めるほうが、子どもはぐんと伸びるんだ。
2つ目は、長時間やらせようとするパターンです。子どもが集中していられる時間は、思っている以上に短いもの。5分から10分、物足りないくらいで切り上げるほうが続きます。
3つ目は、上達を急いで、いきなり強い球や難しい練習をさせるパターンです。段階を飛ばすと、フォームが崩れたり、ボールが怖くなったりします。
家の練習は、短く・やさしく・楽しく。この3つが続けるための鉄則。
もう1つ、親の声かけについても触れておきます。できなかったことを責めるのではなく、できるようになったことに目を向けてあげてください。



失敗ばかり言われると、やりたくなくなっちゃうんだ…。



だからね、「さっきより待てたね」って、できたところを見つけて声をかけてあげてほしいんだ。
最初はできないところばかりなのが当然です。できたところを一緒に喜ぶ関わり方が、子どものやる気を一番育てます。
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自宅の親子バレー練習によくある質問
まとめ:狭くても、正しい形の反復が上達をつくる
自宅の親子練習は、広さや道具ではなく、正しいフォームを短い時間でくり返せるかで決まります。最後に全体を表で整理します。
| メニュー | 狙い | 親の役割 |
|---|---|---|
| 壁パス | パスの基本フォームを反復する | 手の形と待ち方をチェックする |
| トス・キャッチ練習 | ボールの下に入る動きを覚える | 下手投げでやさしく上げる |
| 声かけ | やる気を支える | できたところを一緒に喜ぶ |
家でやるのは、上達の土台づくり。短く・やさしく・楽しくが続けるコツ。
私は多くの子どもたちを見てきましたが、家でも続けていると話してくれる子は、体育館での伸びも違います。その積み重ねを支えられるのは、一番近くにいる保護者の方です。
まずは今日、壁パスを10回、親子で数えてみるところから始めてみてください。



まずは柔らかいボールで、壁パスから始めてみます!



いいね。上手さより、一緒に楽しむ時間を大事にしてあげてね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
子どものバレーとの関わり方については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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