バレーの燃え尽き症候群のサイン|親が気づくべき変化と関わり方

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燃え尽きのサインを心配するうさママとあげば
  • あんなに好きだったバレーに、最近やる気が感じられない
  • 「疲れた」「行きたくない」が増えて、心配になっている
  • 燃え尽きてしまう前に、親としてできることを知っておきたい

こんな悩みを解決します。

子どもが競技に疲れてしまう前に大切なのは、成績や頑張りより先に、心と体の小さな変化に気づいてあげることです。

私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。

長く指導する中で、真面目で頑張り屋の子ほど、無理を重ねて心が疲れてしまう場面を見てきました。

親が早めにサインに気づいて関われば、子どもは安心してペースを取り戻せます。

なお、この記事は一般的な知識をお伝えするものです。心配な様子が続く場合は、自己判断せず医師やスクールカウンセラーなどの専門家に相談してください。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • 燃え尽きにつながりやすいサインの一般的な傾向がわかる
  • 親がやりがちで、かえって追い込む関わりがわかる
  • 子どもが休みながら競技を続けるための家庭のサポートがわかる

それでは、くわしく見ていきましょう。

目次

結論:サインは「好き」が「義務」に変わった時に出やすい

先に結論からお伝えします。子どもが競技に疲れてしまうとき、家庭で意識したい軸は次の3つです。

燃え尽きを防ぐために意識したい3つの軸
  • 成績や勝敗より、心と体の変化に先に目を向ける
  • 「頑張れ」を重ねすぎず、休むことを許す
  • バレーの結果と、その子の価値を切り離して考える

「燃え尽き症候群」という言葉は、頑張り続けた末に意欲がすっと失われてしまう状態を指して、一般によく使われます。

ただし、これは医学的な診断名ではなく、状態を表す言い方として広く用いられているものです。

好きで始めたはずのバレーが、「やらなければいけない義務」に変わったとき、心のエネルギーは静かに削られていく。

真面目で責任感の強い子ほど、周りの期待に応えようと無理を重ねがちです。

だからこそ親は、成績が伸びているかどうかより先に、その子が楽しめているか、無理をしていないかに目を向けてあげてほしいのです。

うさママ

うちの子、最近笑顔が減った気がして…。これって疲れているサインでしょうか。

あげば

その「なんとなくの違和感」は、とても大事なサインだよ。次の章で、気づきたい変化を一緒に見ていこう。まず、心配な様子が続くようなら専門家に相談することも頭に置いておいてね。

親が変化に早く気づけるほど、子どもは深く落ち込む前に立て直せます。まずは、どんなサインに気をつければいいのかを見ていきましょう。

親が気づきたい心・体・行動のサイン

子どもの疲れは、いろいろな形で表れます。あくまで一般的な傾向として、気づきたい変化を整理しておきましょう。

バボット

チイサナ ヘンカニ キヅイテ

疲れのサインは、心・体・行動の3つの面に分けて見ると気づきやすくなります。どれか1つだけで判断せず、いくつか重なっていないか、いつもと違いが続いていないかを見るのが大切です。

気づきたい変化の例
心の面好きだったバレーの話をしなくなる/表情が乏しくなる/イライラや落ち込みが増える
体の面眠れない・寝すぎる/食欲の変化/疲れやすさや不調を訴えることが増える
行動の面練習を休みたがる/道具の手入れをしなくなる/成績が急に下がる

大事なのは「1つのサイン」ではなく「いつもと違う状態が続いているか」。普段の様子を知っている親だからこそ気づける。

うさママ

一つひとつは些細でも、重なっていたら気にかけたほうがいいんですね。

あげば

そうなんだ。ただ、思春期はもともと気分の波が大きい時期でもあるから、あわてて決めつけないことも大切だよ。

ここで大切なのは、これらのサインを親が「病気かどうか」と判断しようとしないことです。

あくまで「気にかけるきっかけ」として受け止め、変化が続くようなら、専門家に相談する目安にしてください。

とくに、眠れない・食べられない状態が長く続く、学校にも行きたがらないなど、日常生活に影響が出ている場合は、早めに医師やスクールカウンセラーに相談することをおすすめします。

サインに早く気づける親ほど、特別なことをしていない。日ごろのなにげない会話を、切らさず続けているだけ。

サインに気づくうえで力になるのは、日ごろのなにげない会話です。

試合の結果を聞くよりも、「今日は楽しかった?」「最近どう?」と、気持ちを気軽に話せる雰囲気をつくっておくと、子どもの小さな変化に気づきやすくなります。

忙しくても、送り迎えの車の中や食事の時間など、ひと言かわす習慣が早期の気づきにつながります。

気づいたことを、すぐ問いただす必要はありません。「最近ちょっと疲れてる?」と一度だけ声をかけて、あとは様子を見る。

それくらいの距離感のほうが、子どもは自分から話しやすくなります。急かされないと分かるだけで、口が軽くなる子は多いものです。

なぜ真面目な子ほど燃え尽きやすいのか

意外に思われるかもしれませんが、疲れをためやすいのは、さぼりがちな子ではなく、頑張り屋の子であることが多いものです。その背景を知っておきましょう。

うさママ

頑張っている子ほど疲れやすいなんて、少し意外です。

あげば

そうなんだ。頑張れる子は、つらくてもそれを表に出さずに耐えてしまう。だから周りが気づいたときには、かなり無理が積み重なっていることがあるんだよ。

真面目な子は、周りの期待に応えたい気持ちが強く、「休みたい」と言い出しにくい傾向があります。弱音を吐くことを「甘え」だと感じてしまい、無理を続けてしまうのです。

「もっと頑張れ」という言葉は、すでに頑張っている子には、逃げ場をなくすプレッシャーになることがある。

さらに、バレーの結果が自分の価値のすべてだと感じてしまうと、うまくいかない時期に心の支えを失いやすくなります。

「レギュラーだから価値がある」ではなく、「そのままのあなたが大切」というメッセージが、心の土台になります。

うさママ

よかれと思って「頑張れ」って言い続けていました…。

あげば

多くの親御さんが通る道だよ。責める必要はないんだ。これからは「頑張れ」を「頑張ってるね」に変えるだけで、子どもの受け取り方は大きく変わるよ。

親の期待そのものが悪いわけではありません。問題になるのは、期待が子どもの逃げ場をなくしてしまうときです。

頑張りを認めつつ、立ち止まってもいいと伝えられる家庭が、子どもの心を守ります。

親がやりがちで、かえって追い込む関わり

子どもを心配する気持ちから出た関わりが、逆効果になることもあります。よくある例と、望ましい関わりを見ておきましょう。

よかれと思ってやりがちなNG
  • 「休むなんてもったいない」と休養を許さない
  • 疲れの原因を根掘り葉掘り問い詰める
  • 他の子や過去の成績と比べて発破をかける

まず、休むことを許さない関わりです。「せっかく続けてきたのに」という気持ちはわかりますが、心が疲れているときの休養は、なまけではなく回復のための大切な時間です。

STEP
「疲れた」と言われたら、まず「そうか、疲れたんだね」と受け止める
STEP
理由を問い詰めず、話したくなるまで待つ
STEP
休むことを、後ろめたく感じさせない言葉を選ぶ
うさママ

休ませると、そのまま辞めてしまわないか不安で…。

あげば

その不安はよくわかるよ。でもね、無理に続けさせて心が折れるより、一度しっかり休んで「またやりたい」と思えるほうが、ずっと長く続けられるんだ。

次に、原因を問い詰める関わりです。心配のあまり「何があったの?」と迫ると、子どもは責められているように感じて、かえって口を閉ざしてしまいます。

そして、比較です。「あの子は頑張ってるのに」という言葉は、疲れた子をさらに追い込みます。比べる相手は他人ではなく、あくまでその子自身のペースで十分です。

うさママ

心配のかけ方って、難しいですね。まず受け止めることから始めてみます。

あげば

それでいいんだよ。「ちゃんと見ているよ、無理しなくていいよ」が伝われば、子どもは安心して自分のペースを取り戻せるんだ。

休みながら続けるための家庭のサポート

燃え尽きを防ぐには、頑張らせることよりも、上手に休ませることが大切です。家庭でできるサポートを紹介します。

心を回復させる家庭のサポート
  • バレー以外の楽しみや休息の時間をつくる
  • 睡眠・食事など生活のリズムを整える
  • 結果と関係なく、家庭を安心できる場所にする

まず、バレー以外の時間を大切にすることです。競技のことばかりで頭がいっぱいになると、心の逃げ場がなくなります。

好きな遊びや家族との時間が、気持ちをリセットしてくれます。

うさママ

たまには思いきり遊ばせる日があってもいいんですね。

あげば

そう。休むことは、続けるための大事な一部だよ。しっかり回復した心と体は、また前を向く力を取り戻すからね。

次に、生活のリズムです。十分な睡眠とバランスのよい食事は、心と体の回復の土台になります。特別なことをする必要はなく、規則正しい生活を家庭でそっと支えるだけで十分です。

そして、家庭を安心できる場所にすること。成績が良くても悪くても、変わらず迎えてくれる家がある。

その安心感が、子どもが無理をしすぎないための、いちばんの支えになります。

うさママ

家では、成績のことをいったん忘れさせてあげようと思います。

あげば

いいね。「勝っても負けても、あなたはあなただよ」が伝わる家庭は、子どもにとって何よりの居場所になるんだ。そこがあるから、また外で頑張れるんだよ。

回復には、思っているより時間がかかることもあります。数日で元気になる子もいれば、しばらく気持ちが乗らない子もいます。焦らず、その子のペースに合わせて見守ってあげてください。

指導者に家庭での様子を伝えておくのも、一つの方法です。練習量や役割を少し調整してもらえることもあります。

家と部活の両方に見守る目があるだけで、子どもが一人で抱え込む場面は減っていきます。伝えるときは「困っている」ではなく「家ではこんな様子です」と、事実を共有する形にすると話が進みやすくなります。

なお、休んでも気力が戻らない、笑顔がずっと見られない、日常生活に支障が出ているといった状態が続く場合は、家庭だけで抱え込まず、医師やスクールカウンセラーなどの専門家に相談してください。

専門家に頼ることは、決して大げさなことではありません。

よくある質問

「行きたくない」と言われたら、休ませるべきですか?

一度きりで元気があるなら、様子を見て大丈夫なことも多いです。ただ、その状態が続いたり、心や体の不調が重なっていたりする場合は、無理をさせず休ませ、必要に応じて専門家に相談してください。

燃え尽き症候群かどうか、親が見分けられますか?

燃え尽き症候群は医学的な診断名ではなく、状態を表す一般的な言葉です。親が診断する必要はありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず医師やスクールカウンセラーに相談するのが安心です。

休ませたら、そのまま辞めてしまいませんか?

一時的に離れることで、かえって「またやりたい」という気持ちが戻ることもあります。無理に続けさせて心が折れるより、しっかり休んで前向きさを取り戻すほうが、長く続けられる場合が多いです。

まとめ:頑張らせるより、上手に休ませる

子どもの燃え尽きを防ぐカギは、成績を追うことではなく、心と体の変化に気づき、休むことを許してあげることです。

場面追い込む関わり支える関わり
疲れのサイン気合いで乗り切らせる変化に気づき、まず受け止める
休みたい発言もったいないと許さない回復の時間として許す
うまくいかない時他人や過去と比べるそのままの子を認める
不調が続く時家庭で抱え込む専門家に相談する

好きで始めたバレーを、好きなまま続けさせてあげること。そのために親ができるのは、頑張らせることより、上手に休ませることかもしれない。

私は元日本代表として、一度立ち止まった選手が、休養を経てまた生き生きとプレーを取り戻す姿を見てきました。あせらず、その子のペースを信じて見守ってあげてください。

なお、心や体の不調が続く場合は、この記事の内容だけで判断せず、必ず医師やスクールカウンセラーなどの専門家に相談しましょう。

うさママ

頑張らせるより、まず安心させてあげることが大事なんですね。

あげば

うん。安心できる家庭があるだけで、子どもはずいぶん強くなれるんだ。困ったときは、専門家の力も遠慮なく借りていこうね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

子育てとバレーの関わり方については他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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