- 練習量が増えてから、すねや足の痛みが続いている
- カルシウムをとっているつもりなのに、骨が強くなっている気がしない
- 成長期の子どもの骨を、食事でしっかり守りたい
こんな悩みを解決します。
疲労骨折を防ぐ食事のカギは、カルシウムだけに頼らず、ビタミンDとタンパク質をそろえることにあります。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、よく伸びる選手ほど、毎日の食事を地味にコツコツ整えています。
カルシウムが骨づくりに働きはじめるのは、ビタミンDやタンパク質とそろったときからです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 骨を強くする栄養の組み合わせ(カルシウム・ビタミンD・タンパク質)がわかる
- 牛乳・小魚・大豆など、毎日とりやすい食材の選び方がわかる
- 成長期に骨をもろくしない食事の整え方がわかる
疲労骨折を防ぐ食事の結論

疲労骨折を防ぐ食事で、まず覚えてほしい結論をお伝えします。
- カルシウム … 骨そのものの材料になる
- ビタミンD … カルシウムの吸収を助ける
- タンパク質 … 骨の土台(コラーゲン)になる
骨というと、カルシウムだけを思い浮かべる人がとても多いです。ですが、カルシウムをいくらとっても、ビタミンDが足りないと体にうまく吸収されません。
サルくんえっ、カルシウムだけじゃダメなの!?



そうなんだ。カルシウムは、ビタミンDがいて、はじめて骨に届くんだよ。
骨は鉄筋コンクリートの建物に似ています。タンパク質が鉄筋(土台)になり、そこにカルシウムがコンクリートのように積み重なって、丈夫な骨ができあがります。
カルシウム・ビタミンD・タンパク質。この3つがそろってはじめて、骨づくりが進みます。



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どれか1つだけをがんばっても、骨は強くなりにくいんですね。たとえば、カルシウムだけをたくさんとっても、ビタミンDが足りなければ吸収されずに体の外へ出ていってしまいます。
逆に、土台になるタンパク質が足りなければ、カルシウムが積み重なる場所そのものが弱くなります。



3つはチームなんだ。1人ががんばっても、試合には勝てないのと同じだよ。
そして、この3つに加えて、毎日しっかり食べること(エネルギー)も土台になります。くわしくは記事の後半で説明しますが、食べる量が足りないと、せっかくの栄養も骨づくりに回りません。
まずは「3つをそろえる」という考え方を、頭に入れておいてください。
なぜバレーボールで疲労骨折が起きやすいのか


そもそも、なぜバレーボールで疲労骨折が起きやすいのでしょうか。理由を知っておくと、食事で守る大切さがぐっと伝わります。
ジャンプと着地のくり返しが骨に響く
バレーボールは、スパイクやブロックでジャンプをくり返すスポーツです。着地のたびに、すねや足の骨には体重の何倍もの力がかかると言われています。



たしかに、練習の後は足がジンジンすることがあるよ。



その小さな負担が積み重なると、骨にヒビが入ることがあるんだ。
疲労骨折は、1回の大きな衝撃ではなく、小さな負担の積み重ねで起こります。だからこそ大切になるのが、毎日の食事で骨を作りなおす力。
ジャンプの回数そのものを減らすのはむずかしいからこそ、食事という別の入り口から骨を守っていきましょう。
骨は毎日こわれて作りなおされている
骨は、一度できたら終わりではありません。古い骨が少しずつこわされ、新しい骨が作りなおされる、ということを毎日くり返しています。
練習でこわれる量より、食事で作りなおす量が多ければ、骨は強くなっていきます。
ところが、栄養が足りないと作りなおしが追いつきません。その結果、骨がスカスカになり、疲労骨折のリスクが上がると考えられています。



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練習をがんばる選手ほど、しっかり食べることが守りになるんですね。
骨の材料「カルシウム」をとる食材


ここからは、具体的にどんな食材をとればいいかを見ていきます。まずは骨の主な材料、カルシウムからです。
牛乳・乳製品でとる
カルシウムをとりやすい代表が、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品です。吸収されやすく、毎日の習慣にしやすいのが大きな強みです。



練習後のコップ1杯の牛乳は、手軽でおすすめだよ。



それならぼくにもできそう!
牛乳が苦手な人は、ヨーグルトやチーズに置きかえても大丈夫です。ヨーグルトなら朝ごはんやおやつに、チーズなら間食やお弁当に足しやすいですね。
乳製品のいいところは、調理しなくてもそのまま食べられる手軽さにあります。



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部活で帰りが遅くなっても、冷蔵庫から出すだけでとれるのは助かります。無理なく続けられる形を選ぶのが、いちばん長続きします。
小魚・大豆・緑黄色野菜でとる
乳製品が苦手でも、カルシウムは他の食材からもとれます。しらすや煮干しなどの小魚は、骨ごと食べられるのでカルシウムが豊富です。
- 小魚 … しらす・煮干し・ししゃも
- 大豆製品 … 豆腐・納豆・厚揚げ
- 緑黄色野菜 … 小松菜・チンゲン菜・モロヘイヤ
豆腐や納豆などの大豆製品も、毎日の食卓に取り入れやすい食材です。



朝ごはんに納豆を足すだけでもいいんだね。



そう、できる範囲で少しずつ足していこう。
緑黄色野菜の小松菜やチンゲン菜なども、意外とカルシウムを含んでいます。汁物の具にしたり、おひたしにしたりすると、毎日でも食べやすくなります。



1つの食材にこだわるより、いろいろ組み合わせるほうが続くんだよ。
大切なのは、1回でたくさんとろうとしないことです。カルシウムは一度にたくさんとっても、吸収できる量にはかぎりがあると言われています。
朝・昼・夜と、少しずつこまめにとるほうが、骨づくりには効率的です。
いろいろな食材から、こまめにとるのがコツなんですね。
カルシウムを吸収させる「ビタミンD」


カルシウムをいくらとっても、ビタミンDがなければ十分に吸収されません。骨づくりの裏方として、とても大切な栄養です。
魚ときのこから食べてとる
ビタミンDは、魚やきのこに多く含まれています。さけ・さんま・いわしなどの魚は、ビタミンDをとりやすい食材です。
- 魚 … さけ・さんま・いわし・ぶり
- きのこ … しいたけ・きくらげ・まいたけ
- 卵 … 卵黄
干ししいたけなどのきのこ類にも、ビタミンDが含まれています。



サカナトキノコデビタミンD



魚ときのこ、覚えやすいね!
魚が苦手なら、ツナ缶やさば缶などの缶詰を使うのも手軽な方法です。無理なく続けられる形で、食卓に取り入れてみてください。
日光浴でも作られる
ビタミンDには、もう1つ大きな特徴があります。食べ物だけでなく、日光を浴びることで体の中でも作られるんです。
外で練習する選手は、日光浴の面でもビタミンDをとりやすい環境にいます。
ただし、日焼け止めをしっかり塗る日や、室内中心の生活では作られにくくなります。



食事と日光、両方からとれると安心だよ。
そういう日は、食事のほうで魚やきのこを意識して足してあげてください。冬の時期や、室内練習が中心のチームでは、特に食事からのビタミンDが大切になります。



冬は外に出る時間が減るもんね…。



そういうときこそ、夕飯に魚を1品足してあげよう。
カルシウムとビタミンD。この2つは、いつもセットで考えるのがコツです。片方だけを意識しても、骨にはなかなか届かないことを覚えておいてください。
骨の土台「タンパク質」とエネルギー不足の注意


骨の強さは、カルシウムとビタミンDだけでは決まりません。骨の土台になるタンパク質と、十分な食事の量も欠かせません。
タンパク質は骨の鉄筋になる
骨の中には、コラーゲンというタンパク質でできた土台があります。この土台があるからこそ、骨は硬いだけでなく、しなやかさももてます。



骨ってカチカチなだけだと思ってた…。



鉄筋がないコンクリートはもろいよね。骨も同じなんだ。
肉・魚・卵・大豆製品・乳製品から、タンパク質はとれます。うれしいことに、これらの食材はカルシウムやビタミンDと重なるものも多いです。
たとえば、魚はタンパク質とビタミンDの両方をとれますし、大豆製品はタンパク質とカルシウムを兼ねています。



魚って、一石二鳥どころか三鳥なんだ!



そうなんだ。だから魚と大豆は、骨づくりの強い味方なんだよ。
くわしい量の目安は別の記事で解説していますので、ここでは「骨にも必要」と覚えておいてください。
成長期はエネルギー不足に気をつける
ここが、成長期の選手にとって特に大切なポイントです。練習量が多いのに食事の量が少ないと、エネルギーも栄養も足りなくなります。
エネルギーや栄養が足りない状態が続くと、骨がもろくなりやすいと言われています。
体は、足りないエネルギーを補おうとして、骨づくりを後回しにしてしまうことがあるからです。



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がんばってるのに、食べないと逆効果なんだ…。
特に成長期は、身長が伸びる分だけ、たくさんの栄養を必要とします。



練習をがんばる時期こそ、しっかり食べることが骨の味方になるよ。
ダイエットや食欲不振で食事の量が減っているときは、無理をしないでください。特に、見た目を気にして食事を減らす選手もいますが、成長期の食事制限は骨にとって大きなリスクになります。



体を軽くしたい気持ちはわかるけど、食べないことで骨をけずってはいけないよ。
骨を守るうえでは、まず3食しっかり食べることが土台になります。そのうえで、カルシウム・ビタミンD・タンパク質をそろえていく、という順番で考えてみてください。
たくさん練習する選手ほど、骨もたくさん作りなおす必要があります。
練習量に見合うだけ食べることが、疲労骨折を防ぐ食事のいちばんの基本です。
骨を強くする食事の組み立て方とよくある質問
最後に、毎日の食事にどう取り入れるかと、よくある質問をまとめます。むずかしく考えず、いつもの食事に少し足す発想で大丈夫です。
1日の食事に無理なく足す
完ぺきな献立を毎日作る必要はありません。いつもの食事に、骨づくり食材を1品ずつ足していくだけで十分です。
- 朝 … 納豆ごはん+ヨーグルト
- 昼 … さけや小魚を使ったおかず
- 夜 … 豆腐の汁物+小松菜のおひたし
- 間食 … 牛乳・チーズ・小魚スナック



全部やろうとせず、できる1品からでいいんだよ。



それなら続けられそう!
カルシウム・ビタミンD・タンパク質を、1日のどこかでそろえる意識をもってみてください。
うまくいかない日があっても、気にしすぎなくて大丈夫です。1食でそろわなくても、1日単位・1週間単位でならせていければ、骨づくりの材料はちゃんと届きます。
なお、すねや足に痛みが続く・押すと痛い場合は、疲労骨折のサインかもしれません。
自己判断せず、必ず整形外科などの医療機関を受診してください。
食事はあくまで、骨づくりを助け、リスクを下げると言われる土台づくりです。
よくある質問
まとめ:食事で骨を強くして疲労骨折を防ごう
この記事では、疲労骨折を防ぐ食事のポイントをお伝えしました。
カルシウム・ビタミンD・タンパク質の3つをそろえ、成長期はしっかり食べること。これが骨づくりを助ける土台です。
牛乳・小魚・大豆・緑黄色野菜・魚・きのこを、毎日の食事に少しずつ足していきましょう。



よし、今日から納豆と牛乳を足してみる!



その積み重ねが、強い骨を作っていくよ。
なお、すねや足の痛みが続くときは疲労骨折の可能性があります。自己判断せず、必ず整形外科などの医療機関を受診してくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
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