- サーブがネットにかかって、1本目から相手に点を渡してしまう
- 力を入れて打つと、今度はエンドラインを大きく越えてしまう
- 6人制と同じフォームのはずなのに、なぜか安定しない
こんな悩みを解決します。
ソフトバレーのサーブが入らない原因は、腕を大きく振りすぎていることと、トスが前に行きすぎていることの2つにしぼられます。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
1セット15点のソフトバレーでは、サーブミスの1点が試合の流れを変えてしまうんですよね。
逆に言えば、入るサーブを1本持っているだけで、勝てる試合が増えていきます。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 軽いボールに合ったトスの位置と力加減が分かる
- フローターとアンダーハンド、2つの型の打ち分けが分かる
- ネット・アウト・届かないという3つの失敗の直し方が分かる
ソフトバレーの基本ルールや道具は、こちらの記事でまとめています。
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:力を抜いて手のひらの面でボールを押し出す
先に結論をお伝えします。ソフトバレーのサーブは、次の4つを守るだけで入る本数が変わります。
- 力は7割にとどめて、腕を大きく振り回さない
- トスは高く上げすぎず、頂点をとらえて打つ
- 手のひらの真ん中を当てて、面でボールを押し出す
- 狙いはコートの奥ではなく、相手の前と人の間
この4つに共通しているのは、強さではなく方向と確率を作るという考え方です。
軽いゴムのボールは、力を入れるほど行き先が読めなくなります。ソフトバレーのサーブは、飛ばす技術ではなく置く技術だと考えてください。
サルくん強く打ったほうが、エースを取れそうだけど…?



15点勝負では、入らないサーブがいちばん高くつくんです。
なぜ6人制と同じに打つと入らないのか|軽いボールとせまいコート
同じサーブという名前でも、道具とコートが違えば正解も変わります。ソフトバレーには3つのくせがあります。
くせ1:軽くて大きいので小さい力でよく飛ぶ
ソフトバレーのボールは、ゴム製で円周78cm前後、重さは約210gです。6人制の5号球よりひと回り大きく、はっきり軽くなっています。
同じ力で打てば、当然その分だけ遠くまで伸びていくわけです。6人制で身につけた力加減をそのまま持ち込むと、エンドラインの外まで運んでしまいます。
つまずくのは、たいていこの力加減です。
まずは全力の7割を目安にしてみてください。腕を速く振ることより、同じ強さで振れることのほうが、ソフトバレーでは点になります。



軽イボールハ 7割ノ力デ 十分ニ届ク
くせ2:柔らかい面はへこんで方向がぶれる
柔らかいゴムのボールは、当たった瞬間に大きくへこみます。硬い皮のボールのように、弾き返してくれる感覚にはならないのが特徴です。
へこんだボールは、手のどこに当たったかで戻る方向が変わります。だからこそ、手のひらの真ん中で面を作って押し出す必要があるんです。
軽く握った拳で打つ場合も、当てるのは指の関節の角ではありません。手のひら側の平らな部分を使うと、面が安定します。
くせ3:相手コートは奥行きが6m台しかない
コートは13.4m×6.1mで、バドミントンのダブルス用と同じ大きさです。ネットで半分に分けるので、相手コートの奥行きは6m台しかありません。
6人制の9mと比べると、2m以上も短いことになります。深いサーブを狙う感覚のままでは、アウトが増えるのも当然でしょう。
一方でネットの高さは2mと低いので、低い弾道でも十分に越えられます。高さを出すより、低く速く運ぶほうが安全です。



奥を狙わなくてもいい、ということですね。



そうなんです。ソフトバレーは、前のほうが空いていますよ。
まず身につけたい2つの型|フローターとアンダーハンド


ここからは、実際の打ち方を2つの型に分けて見ていきます。どちらも立ったまま打てる形です。
型1:まず取り組みたいフローターサーブ
サーブは、まずフローターサーブから取り組みます。無回転で揺れるので、軽いソフトバレーのボールとは相性がいい打ち方です。
私は指導の場でも、この型を最初に固めてもらうようにしています。回転をかける打ち方は、そのあとでも間に合うからです。
以下はすべて右利きの場合です。左利きの方は、左右を入れ替えて読んでください。
- ボールはおへそのあたりで持ち、左足を前に踏み込む
- 床と垂直に、肩の高さくらいまでまっすぐ持ち上げてトスする
- トスの位置は右肩の前方。高く上げすぎない
- 右肘を後ろへ引き、体が時計の2時方向を向く
- 2時方向から正面へ体を回しながら、腕のスピードを上げて打つ
リズムはイチでトスを上げながら踏み込み、ニでヒットです。トスと踏み込みは同時に始めます。
無回転にする決め手は、当たる瞬間にあります。打ったあとに腕を振り抜かず、当てた瞬間に止めるか、引くようにすると回転が消えるわけです。
打ち終わったときに、左足の母指球へ体重が乗っていれば形が整っています。体重が後ろに残っていると、ボールは前に運べません。



トスと踏み込みがそろうと、打点は勝手に安定してきますよ。



振り抜かずに止める、が無回転のコツか!
型2:力が伝わらない人向けのアンダーハンドサーブ
フローターが入らない場合は、アンダーハンドサーブから始めます。体重移動でボールを運ぶ感覚、つまり体の使い方を先に覚えるための入口です。
ここで大事なのは、アンダーハンドサーブは両手を組むレシーブとはまったくの別物ということ。片手で打つサーブなので、前腕の面で当てる形にはしません。
- 左肩をネット方向へ向けて、しっかり横向きに構える
- ボールは左手に持ち、おへその前あたりでコントロールする
- 左足を前に踏み込みながら、右腕を下から前へ振る
- 軽く握った拳か手のひらの付け根で、ボールの下を捉える
- おへそを打ちたい方向へ向けて、コースを決める
腕の力だけで飛ばそうとしないでください。後ろ足から前足への体重移動と、腰の回転でボールを運ぶと、力の弱い方でも相手コートまで届きます。



アンダーハンドサーブハ 片手デ打ツサーブ
重心が低く動きがシンプルなので、まず入れることを優先したい日にも向いています。相手コートへ安定して届くようになったら、フローターサーブへ戻ってみてください。
サーブが入らないときの直し方|3つの症状と処方
打ち方が分かっても、最初はミスが出ます。ここでは症状を3つに分けて、その場でできる処方を紹介します。
症状1:ネットにかかる
ネットにかかるのは、自分の打点より前でボールを叩いているサインです。打点の前で当てると、水平方向に押せず下向きにしか叩けません。
原因はトスの位置にあります。前に行きすぎたトスを、踏み込んだ体の前でとらえられる位置まで戻してみてください。
その上で、思い切ってアウトを目指して10本打ちます。少しずつ加減するより、極端に変えて自分で違いを感じるほうが、直りが早くなります。



わざとアウトを狙うの…?



半分だけ直すより、体が違いを覚えてくれるんです。
症状2:エンドラインを越えてアウトになる
アウトが続くときは、踏み込みの歩幅をやや小さくします。あわせて腕のスイングスピードを落として、10本打ってみましょう。
狙う場所も変えます。相手コートの前半分だけを狙って打つと、力加減の上限がつかめてきます。
ソフトバレーは相手コートの奥行きが短いので、6人制の感覚のままだとどうしても出てしまうわけです。



アウトガ続ク時ハ 歩幅ヲ小サク
症状3:ネットまで届かない・当たりが薄い
届かないのは力不足ではなく、腕のスピードが上がっていないことがほとんどです。ボールに強い力が加われば、軽いボールは飛んでくれます。
腕をスムーズに振れない原因は、肘の動きにあることが多いもの。私のスクールでも、肘をどう動かすかをレクチャーしたところ、素早く腕を振れるようになってサーブが一気に飛ぶようになった選手がいました。
力を足すのではなく、振り方を変えるわけです。
感覚をつかむには、体育館の端から遠投を10本してみてください。体を素早く回して、腕を後ろから前へ持ってくる感覚が戻ってきます。



遠投なら、私にもできそうです!
4人コートで効くサーブの狙い所


入るようになったら、次は狙い所です。4人が守るコートには、6人制とは違う空きが生まれます。
狙い1:前に短く落とす
いちばん空きやすいのは、ネット際の前のスペースです。サーブを警戒する選手は、後ろに下がって構えることが多いからです。
短いサーブが安心して使える理由もあります。サーブされたボールは、ネットの上端より高い位置からアタックすることが反則になり、ブロックもできないからです。
つまり、前に短く落としても直接叩き返される心配がありません。相手は下から拾い上げるしかないので、返球が乱れやすくなります。



前に落とすほうが、かえって安全なのですね。
狙い2:人と人の間とサイドライン際
もう1つの空きは、選手と選手の境目です。ソフトバレーには前衛と後衛の区別がなく、誰が取るかを毎回決めながら守っています。
だからこそ、2人のちょうど間に落ちるボールは、お見合いを誘えるわけです。コートの幅が6.1mとせまいぶん、サイドライン際も同じように迷いが生まれます。
狙う方向は、手首でこじって作るものではありません。踏み込んだ足とおへその向きで決めると、フォームを変えずにコースだけを変えられます。
なお、ソフトバレーの競技規則は日本バレーボール協会(JVA)の公式サイトから確認できます。
大会ごとに独自のルールを設けている場合もあるので、出場前に要項もあわせて見ておくと安心ですね。



前と、人の間。この2つを覚えとく!
守る側の立ち位置を知っておくと、空きの見つけ方も早くなります。
1人でもできるサーブ練習の手順
最後に、体育館が空いた時間に1人でも回せる手順をまとめました。上から順に進めてみてください。
1から2へ進む目安は、トスが10本続けて同じ場所に落ちることです。トスが安定しないうちに打ち方を直さない、この順番を守ると遠回りがなくなります。
3から4へ進む目安は、10本のうち8本が相手コートに入ることにしましょう。確率が先に立たないと、コースを狙う余裕は生まれません。
数を数えながら打つことも大切です。入った本数を毎回記録しておくと、調子が落ちた日に何が変わったのかをたどれます。



数エテ打ツト 変化ガ見エル
チーム練習の組み立て方は、次の記事にまとめています。
使うボールは、大会に出る予定があるなら早めに規格に合ったものへそろえておくと遠回りになりません。
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よくある質問
まとめ:入るサーブが15点勝負を動かす
ソフトバレーのサーブは、7割の力で手のひらの面を作り、ボールを押し出すところから始まります。
強く打つ技術よりも、同じトスを同じリズムで上げ続ける技術のほうが、点数に直結するわけです。
狙いは奥ではなく、相手の前と人の間、これがせまいコートで効くいちばん分かりやすい指針になります。
| 症状 | 主な原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| ネットにかかる | トスが前に行きすぎている | 体の前でとらえる位置に戻し、アウトを目指して10本 |
| アウトになる | 歩幅と腕のスピードが大きい | 歩幅を小さくし、相手コートの前半分を狙う |
| 届かない・薄い | 腕のスピードが上がっていない | 遠投10本で腕を前に持ってくる感覚を戻す |
次の練習日は、トスを10本そろえることだけを目標にしてみてください。



まずトスからやり直してみる!



入るサーブが1本あると、試合がぐっと楽になりますよ♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ソフトバレーについては他にも記事を書いています。
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