- 練習が終わると、片づけてすぐ帰ってしまう
- 翌朝、ふくらはぎや太ももが張って動きにくい
- ストレッチが大事なのはわかるが、何をすればいいか知らない
こんな悩みを解決します。
練習後のクールダウンは、息を整える・ゆっくり動いて心拍を落とす・張った場所をゆるめるの3つを5分でやれば十分です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、翌日に疲れを残す選手ほど、練習が終わった瞬間にコートから離れていました。
クールダウンは、練習をがんばった人ほど効いてきます。強く動かした体を、そのまま止めないための時間だからです。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 練習後5分でできるクールダウンの手順がわかる
- バレーで張りやすい場所とゆるめ方がわかる
- やりがちな失敗と、痛みが続くときの対応がわかる
それでは、くわしく見ていきましょう。
結論:5分で「息・心拍・張り」の3つを整える
先に結論をお伝えします。練習後にやることは、次の3つだけです。
- 深い呼吸で息を整える
- ゆっくり歩いて心拍を落とす
- 張っている場所をゆっくり伸ばす
順番にも意味があります。息が上がったままいきなり座り込むより、動きを弱めながら止めていくほうが体は落ち着きます。
サルくん疲れてるのに、まだ動くの?



強く動かなくていいんだ。歩くくらいの強さに落としていくイメージだよ。
大事なのは長さではなく、やるかやらないかです。5分でも毎回続けるほうが、たまに30分やるより効いてきます。
完璧を目指さず、短くても毎回やる。これがクールダウンでいちばん強い形です。
時間が取れない日は、伸ばす場所を2か所に絞ってもかまいません。ゼロにしないことを優先してください。
この記事では、翌日が変わる理由・5分の手順・張りやすい場所・やりがちな失敗の順に見ていきます。
練習後の5分で、翌日の動きが変わる理由
なぜここに時間を使うのか。理由は2つあります。
急に止めると、体が切り替わりにくいから
1つ目は、体のスイッチの問題です。
練習中の体は、動くための状態になっています。心臓は速く打ち、筋肉には力が入り続けている状態です。
そこから急に座り込むと、体は動く状態のまま置き去りになります。動きをゆるめながら落としていくほうが、休む状態へ入りやすくなります。



キュウテイシ ヨリ ダンダンオトス ホウガ ラク
軽く歩く・その場でゆっくり足を動かす、それくらいで十分です。もう1本走る必要はありません。
縮んだ場所を放置すると、翌日に張って残るから
2つ目は、使った場所が縮んだままになることです。
バレーは、跳ぶ・止まる・低く構えるをくり返す競技です。ふくらはぎや太ももには、その分だけ負担が集中します。
縮んだまま帰ると、翌朝に張りとして残ります。張ったまま次の練習に入ると、動きが硬くなり、フォームも崩れやすくなります。
ここが見落とされやすいところです。張りは疲れの問題だと思われがちですが、実際にはフォームの問題に変わっていきます。
たとえば太ももの裏が張っていると、低く構えたときに腰が落ちきりません。すると上体が前に倒れ、レシーブの面も安定しなくなります。
張りを放置すると、技術の練習をしているのに動きが崩れていきます。
つまりクールダウンは、体を休ませるためだけの時間ではありません。次の練習の質を守るための準備でもあります。



朝、階段を降りるのがつらそうな日があるんです。



練習後の5分で、だいぶ違ってきますよ。帰ってからでも遅くはありません。
体育館で時間が取れなければ、家のお風呂上がりでもかまいません。体が温まっているタイミングのほうが伸ばしやすくなります。
練習後の食事とあわせると、回復の土台がそろいます。
練習後5分の手順
具体的な流れです。順番どおりに進めてください。
1つ目の歩く時間で、上がった心拍を落としていきます。ここを飛ばして座り込むと、息だけが残った状態になります。
2つ目の呼吸は、短くても効きます。吸うより吐くほうを長くすると、体が休むほうへ向かいやすくなります。



深呼吸5回なら、片づけしながらでもできそう!



いいね。まずはそこから始めよう。
3つ目が本体です。伸ばす場所は、その日にいちばん張っている場所を選んでください。
伸ばす強さは、痛気持ちいい手前で止めます。痛みを感じるところまで伸ばす必要はありません。
4つ目の呼吸は見落とされがちです。息を止めると力が入り、かえってゆるみにくくなります。
伸ばしている最中に「まだかな」と数えていると、自然と息が浅くなります。数えるより、吐く回数で測るほうが体は落ち着きます。
目安としては、長くゆっくり吐く呼吸を3〜4回くり返せば、20〜30秒に届きます。時計を見なくても続けられる形にしておくと、習慣になりやすくなります。
伸ばす強さより、息を吐き続けられているかを気にしてください。
チームでやる場合は、片づけの前に全員で1か所だけそろえてやる形がおすすめです。1人だけ残ってやるのは、中学生・高校生には続けにくいからです。
私はスクールでも、練習の最後の5分をクールダウンの時間として先に確保しています。あとでやろうと決めた日は、たいてい流れてしまうからです。
バレーで張りやすい場所とゆるめ方
どこを伸ばすか迷ったら、次の場所から選んでください。
下半身:ふくらはぎと太ももの裏
跳ぶ・止まるをくり返すバレーでは、ふくらはぎと太ももの裏に張りが出やすくなります。
ふくらはぎは、壁に手をついて後ろ足のかかとを床につけたまま、体を前へ寄せると伸びます。
太ももの裏は、座って片脚を前に伸ばし、背中を丸めずにおへそを脚へ近づけていくと伸びます。



背中を丸めちゃダメなんだ!?



丸めると腰のほうに逃げてしまうんだ。背すじを保ったまま倒してみて。
どちらも20〜30秒を目安に、反動をつけずに止めておきます。
上半身:肩まわりと背中
スパイクやサーブで腕を振る選手は、肩まわりにも張りが出ます。
腕を体の前で反対の手で抱えて、ゆっくり引き寄せると肩の後ろ側が伸びます。
背中は、四つんばいから両手を前へ滑らせて、胸を床へ近づけるようにすると伸びます。



肩は、打つ選手だけでいいんでしょうか?



レシーブ中心の選手も腕を使いますから、全員やって損はないですよ。
成長期は関節まわりに負担がかかりやすい時期でもあるので、痛みが出る角度までは伸ばさないでください。
もう1か所、忘れやすいのが股関節のまわりです。低い姿勢をくり返す競技なので、脚の付け根にも張りがたまります。
床に座って両足の裏を合わせ、背すじを伸ばしたまま上体を前へ倒すと、内ももから付け根が伸びます。ここがゆるむと、次の日の構えの低さが戻ってきます。



内ももなんて、伸ばしたことなかった!



ここが硬いと、腰を落としたときにひざが内側に入りやすいんだ。
伸ばす場所を1つに絞るなら、その日にいちばん動かした場所を選んでください。跳んだ日はふくらはぎ、レシーブ中心の日は太ももの裏と股関節、という選び方で十分です。
どこが張っているかわからない日は、片脚ずつ体重をかけてみると気づきやすくなります。自分の体の状態を知ること自体が、練習の一部になります。
同じメニューをこなしても、張る場所は選手によって違います。
人と同じことをやるより、自分の張る場所を覚えていくほうが早く効いてきます。
膝に痛みが出ている場合は、こちらもあわせて読んでみてください。
やりがちな失敗3つ
せっかくやっても効きにくくなる、もったいないパターンです。
反動をつけて伸ばす
1つ目が、体を弾ませながら伸ばすことです。
反動をつけると、筋肉は縮もうとします。ゆるめたいのに、逆の反応を引き出してしまうわけです。
練習後は、止めた姿勢でゆっくり伸ばす形にしてください。
痛いところまで伸ばす
2つ目は、伸ばす強さです。
痛いほど効いている感じがしますが、痛みは体の警告でもあります。強く伸ばすほど良いというものではありません。



我慢して伸ばしたほうが柔らかくなる気がしていました…



そこは逆です。痛気持ちいい手前で止めるほうが、続けられて結果も出ますよ。
毎日続けられる強さを選ぶほうが、長い目で見て体は変わっていきます。
練習前のストレッチと同じことをする
3つ目が、練習前と同じ内容をそのままやることです。
練習前は、体を動かしながら温める形が向いています。腕を回す・脚を振るなど、動きながら可動域を広げていく方法です。
練習後は逆に、止めてゆるめる形が向いています。動きを落として、使った場所を静かに伸ばしていきます。
目的が真逆なので、そのまま流用しても効きません。練習前の準備については、こちらでまとめています。
冷やす・温めるで迷ったときの考え方
クールダウンとあわせて聞かれるのが、冷やすか温めるかという質問です。
考え方はシンプルで、ぶつけた・ひねった直後は冷やす、疲れて張っているだけなら温めるが基本になります。
打った直後の腫れや熱をもった状態は、冷やして落ち着かせます。一方で、練習後の全身の張りは、湯船で温めたほうがゆるみやすくなります。



シャワーだけの日が多いかも…



時間がある日は湯船につかってみて。眠りにも入りやすくなるよ。
体を温めてから眠ると、睡眠の入り口としても働きます。回復の面では、ここまでがワンセットです。
ただし、痛みが数日たっても引かない場合や、腫れ・熱が続く場合は、自己判断でケアを続けないでください。整形外科などの医療機関で診てもらうことをおすすめします。
よくある質問
まとめ
クールダウンは、練習をがんばった体を元に戻すための時間です。ここを飛ばすと、翌日の練習の質が落ちます。
歩く・呼吸・伸ばす。この3つを5分、毎回やるだけで十分です。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 練習直後 | 1〜2分ゆっくり歩いて心拍を落とす |
| 落ち着いたら | 深い呼吸を5回・吐くほうを長く |
| 張っている場所 | 1か所20〜30秒・反動をつけない |
| 帰宅後 | 湯船で温めてから伸ばす |
| 痛みが引かないとき | 自己判断で続けず医療機関へ |
私は元日本代表として、また指導者として多くの選手を見てきましたが、続く選手ほど短くて簡単な形を持っていました。



今日から、帰る前に5分だけやってみる!



それでいいよ。短くていいから、毎回やろう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コンディショニングについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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