- ソフトバレーはどこの国で生まれた競技なのか知りたい
- なぜバドミントンのコートを使うのか、理由が分からない
- 柔らかいボールになった経緯を知っておきたい
こんな悩みを解決します。
ソフトバレーは、日本で生まれ、日本バレーボール協会の手で全国へ広げられた競技です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
体育館で練習していると、となりのコートでソフトバレーを楽しんでいる方々をよく見かけます。
年齢も体格もバラバラなのにラリーが続いている。あの光景は、偶然ではなく設計された結果なんですよね。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- ソフトバレーが日本で生まれた経緯が分かる
- ボール・コート・人数が今の形になった理由を理解できる
- 歴史を知ることで、練習や大会の選び方が変わる
競技の全体像から知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。
それでは、順番に見ていきましょう。
結論:ソフトバレーは日本生まれの競技

ソフトバレーは、海外から入ってきた競技ではありません。
日本の中で考え出され、日本バレーボール協会が全国へ広げていきました。
- 子どもが早くからバレーボールになじめるように考え出された
- 発祥の地は福井県小浜市とされている
- 日本バレーボール協会の指導普及委員会が競技として整えた
- 生涯スポーツとして全国展開されるようになった
いちばん大事なのは、競技を先に作り、そこへ人を集めたのではないという点です。
バレーボールを楽しめない人が現実にいた。だから、その人たちが楽しめる形へ道具とルールを作り替えました。
うさママ順番が逆だったんですね。



そうなんです。人に合わせて競技のほうを変えたんですよ。
この発想があったからこそ、年齢も性別も違う人が同じコートに立てる競技になりました。
歴史を知ると、1つ1つのルールに理由があることが見えてきます。
なぜ新しい競技が必要だったのか
もともとバレーボールは、誰でもすぐ楽しめる競技ではありませんでした。
始めたい人がいても、最初の1歩でつまずいてしまう場面が多かったのです。
①ボールが硬くて痛い
6人制で使う5号球は、皮革でできていて空気圧も高くなっています。
レシーブの当てどころを外すと、腕が赤くなって痛みが出ます。
痛い思いを1回すると、次からボールを避けるようになってしまいます。
私は選手にも、まずボールを怖がらないことから教えます。恐怖心が残ったままでは、どんな練習も身につかないからです。
②ネットが高くて届かない
一般のネットは、男子2.43m・女子2.24mです。
背の高くない人や年配の方にとって、この高さは越えられない壁になります。
打っても越えない。ブロックにも届かない。この状態では、試合そのものが成り立ちません。



痛イ・届カナイ・続カナイ ガ3ツノ壁
③ラリーが続かない
レシーブが返らなければ、ボールはすぐ床に落ちます。
サーブが入って終わり、という展開ばかりでは運動になりません。
拾って、上げて、返す。この往復が起きて初めて、体を動かした実感が生まれます。



すぐ終わっちゃうと、つまらないよね…。



そこが一番の問題だったんですよ。
3つの壁を同時に外す必要があった。それが、新しい競技を作る出発点になりました。
大事なのは、どれか1つを直しても足りなかったという点です。
ボールだけ柔らかくしてもネットは越えません。ネットだけ下げても、痛みの記憶は消えません。
だから道具・高さ・人数のすべてを同時に作り替える必要がありました。
ソフトバレーが形になるまでの流れ
競技として整えられ、全国に広がるまでには段階がありました。
大まかな流れを追っておくと、今のルールの意味が分かりやすくなります。
競技規則が定められたのは1988年のことです。
その年のうちに、神奈川県で全国に向けた講習会が開かれました。
同じ年、全国規模のスポーツ・レクリエーションの祭典で正式種目として採用されています。
競技として整えられてから、わずか1年足らずで全国の舞台に立ちました。
そして1990年には、日本バレーボール協会の中に日本ソフトバレーボール連盟が発足します。
組織ができたことで、公認の資格制度や大会の仕組みが整っていきました。
指導できる人が増え、大会の予定が決まる。この2つがそろうと、競技は一気に地域へ根づきます。



こんなに早く広がったんですね!



待っていた人が、それだけ多かったということですね。
なお、似た競技としてミニバレーボールもあり、こちらは4人制でバドミントンコートを使う点が共通しています。
一部のルールが違うので、大会に出る前にどちらの競技かを確認しておくと安心です。
全国に広がった3つの理由
新しい競技が全国に定着するのは、そう簡単なことではありません。
ソフトバレーが広がった背景には、はっきりした理由があります。
①道具をほとんど買い足さずに始められる
コートは、バドミントンのダブルス用と同じ大きさです。
体育館にバドミントンのラインが引いてあれば、そのまま使えます。
ネットもバドミントンのものが使えるため、新しく用意するのはボールだけで済みます。
始めるための費用が低いことは、地域に広がるうえで決定的な条件になります。



買ウノハボールダケ 場所ハ既ニアル
新しい競技を根づかせるとき、いちばんの壁になるのは設備です。専用のコートが必要な競技は、どうしても場所が限られます。
ソフトバレーは、その壁を最初から作らない設計になっていました。
学校の体育館、公民館、地域のスポーツセンター。どこでもすぐ始められたことが、広がる速さにつながっています。
②4人いれば試合ができる
6人制は、1チームに6人と交代要員が必要です。
ソフトバレーは4人制なので、集まる人数のハードルがぐっと下がります。
地域のサークルや職場の仲間でも、無理なく人数がそろいます。



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③年代を分けた種別が用意されている
大会には、年齢や男女の組み合わせで分かれた種別があります。
同じくらいの条件の人同士で戦えるので、勝負として成り立ちます。
若い人と高齢の方が同じ土俵で戦うと、どうしても一方的な展開になります。種別を分けることで、その問題を最初から避けているわけです。



同じくらいの人と戦えるなら、安心できます。



勝ち負けが成り立つから、続けたくなるんですよ。
種別の区分は連盟や大会によって違うので、参加前に要項を確認してください。
歴史が今のルールに残っているところ
ここまでの流れを知ると、現在のルールの意味がはっきりします。
どの決まりも、最初の3つの壁を外すために作られたものです。
| 今のルール | 生まれた理由 |
|---|---|
| ゴム製で大きく軽いボール | 当たっても痛くないようにするため |
| ネットの高さ2m・男女共通 | 誰でも越えられる高さにするため |
| バドミントンのダブルス用コート | 既にある施設をそのまま使うため |
| 4人制 | 少ない人数でも試合が成り立つようにするため |
| 前衛・後衛の攻撃制限なし | 全員が同じように関われるようにするため |
とくに分かりやすいのが、ボールの大きさです。
ソフトバレーのボールは円周78cm前後で、重さは約210gとされています。
6人制の5号球より、ひと回り大きくて軽い。この差が、落下点に入る時間の余裕を生みます。
大きくて軽いから、ゆっくり飛ぶ。ゆっくり飛ぶから、初めてでも追いつけます。
ネットの高さを男女で分けていないのも、同じ考え方から来ています。
条件をそろえたうえで、誰が来ても同じように楽しめる形を選んだわけです。
前衛と後衛で攻撃の制限を作らなかったのも、同じ理由からです。
制限があると、その位置に来た人だけが打てないという場面が生まれます。
全員が同じように関われることを優先した結果、位置による区別をなくしました。



全部つながってるんだ!



ルールは思いつきではなく、目的から作られているんですよ。
歴史を知ると練習の見え方が変わる
競技の成り立ちが分かると、練習で何を大事にすべきかも見えてきます。
ソフトバレーは、強く打って終わらせる競技として作られていません。
①ラリーを続ける練習を中心に置く
この競技は、続けることを目的に設計されています。
だから練習も、決めることより返すことを中心に組み立てるのが理にかなっています。
2人組で向かい合い、10回続ける。その積み重ねが試合の形につながります。
対人パスの組み立て方は、こちらの記事が参考になります。
②全員がボールに触れる形を作る
前衛・後衛の攻撃制限がないのは、全員が関われるようにするためです。
練習でも、特定の人にボールを集める形にしないほうが競技の性質に合います。
順番に触る、全員が返す。この形が、そのまま試合の強さになります。
4人しかいないので、1人が動かないだけでコートに大きな穴があきます。
逆に言えば、全員が少しずつ動けるチームは、それだけで守りが安定します。



誰かに任せなくていいんですね。



そこがこの競技のいいところですよ。
生涯スポーツとしてのバレーは、ほかにもいくつかあります。
同じように誰でも参加できる形を探している方は、次の記事もどうぞ。
よくある質問
まとめ
この記事では、ソフトバレーの歴史をお伝えしました。
要点をあらためて整理しておきましょう。
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 生まれた国 | 日本 |
| 発祥の地 | 福井県小浜市とされている |
| 整えた組織 | 日本バレーボール協会の指導普及委員会 |
| 競技規則の制定 | 1988年 |
| 連盟の発足 | 1990年 |
| 作られた目的 | 痛い・届かない・続かないの3つを外すため |
覚えることは、そう多くありません。
ソフトバレーは、うまい人のために作られた競技ではありません。バレーボールを楽しめなかった人のために、道具とルールのほうを作り替えた競技です。
だから、はじめての方がコートに立っても試合が成り立ちます。
ルールの1つ1つに、誰かを楽しませたいという目的が入っています。
なお、種別の区分や細かい規定は連盟や大会によって違います。
出場する前には、必ずその大会の要項を確認してください。
競技規則の原本を確かめたいときは、日本バレーボール協会の公式サイトから案内をたどれます。



理由が分かると、練習も変わりそう!



そのとおりです。目的を知ってから触ると、上達が早いですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
生涯スポーツとしてのバレーについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪
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