サーブのトスが安定しない4つの原因|5つの改善法で直す

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  • トスが前に流れてしまう…
  • 高さがバラバラで安定しない…
  • 思った位置に上げられない…

周りは普通に打てているのに、自分だけうまくいかない。そう感じて、落ち込んでいませんか。

でも、大丈夫です。トスの乱れは性格やセンスの問題ではなく、はっきりした原因と直し方があります。

私は元日本代表として活動し、バレーボールコーチ4の資格を保有しています。10年以上スクールで中高生を見てきて、断言できることがあります。

トスはサーブの中で、最も練習の成果が出やすい動作です。トスが安定すれば、サーブの成功率は一気に上がります。逆にここが乱れると、構えやスイングがどれだけ良くてもサーブは入りません。

だからこそ、サーブに悩んだら、まずトスから見直すのがいちばんの近道です。

この記事を読むことで得られる3つのこと
  • トスが安定しない原因が、自分に当てはめてわかる
  • トスを打ちやすい位置に上げる改善法が身につく
  • 今日から無理なく続けられる練習法がわかる
目次

トスが安定しない4つの原因

トスが安定しない4つの原因

原因が4つもあるのか、と身構えなくて大丈夫です。多くの場合、当てはまるのは1つか2つだけ。まずは下の表で、自分がどれに近いかを見つけてみてください。

原因起きること
①手首を使って上げている方向がぶれる
②力みすぎている前や横に飛ぶ
③動作が大きすぎるコントロールが難しい
④視線がずれているトスも見た方向へ流れる

原因①:手首を使って上げている

トスを上げるとき、手首でボールを弾いていませんか。手首は小さな関節なので、ほんの少しの角度のズレが、ボールの方向を大きく変えてしまいます。

私がスクールで見ている限り、前に流れる選手の多くは無意識に手首を使っています。

手首で弾こうとすると、どうしても前方向へ力が逃げてしまうんですよね。

直し方はシンプルです。手首は固定し、肩から腕全体で、エレベーターのようにまっすぐ押し上げます。手のひらにボールを乗せたまま、腕ごと真上へ運ぶイメージです。

サルくん

じゃあ、どうやって上げればいいの?

バボット

手首ハ固定、腕全体デ真上ニ押シ上ゲル

原因②:力みすぎている

しっかり上げなきゃと思うほど、肩や腕に力が入って、ボールは暴れてしまいます。まじめで一生懸命な選手ほど、この力みに陥りがちです。

でも、トスに必要なのは力ではなく正確さです。肩の力を抜き、卵を持つように優しく支えて、軽く離す。それだけで十分なトスが上がりますし、むしろ力を抜いたほうが、毎回同じトスを再現しやすくなります。

緊張する場面では、人は無意識に肩や腕に力が入ってしまうものです。

だからこそ、ふだんの練習のうちから力を抜く感覚を体に覚えさせておくと、本番でも自然と力みにくくなります。

あげば

力を抜いて、優しく上げる。これだけで安定するよ。

原因③:動作が大きすぎる

高く上げようと思って、腕を大きく振っていませんか。動作が大きいほど、毎回の動きにブレが出て、方向もばらつきます。

トスは、胸の前から斜め前上方へ20〜30cmほど、小さくコンパクトに上げれば十分です。

動作が小さいほど再現性が高まり、同じトスをくり返せるようになります。

小さな動作には、もう1つ大きな良さがあります。疲れがたまる試合の後半になっても、フォームが崩れにくく、最後まで同じトスを上げ続けられるのです。

あげば

大きく振るより、小さく正確に。そのほうが本番で崩れないよ。

大きな動作は、一見ていねいにやっているように感じます。でも実は、動く部分が増えるぶん、ミスの入り口も増えてしまうのです。まずは動きを、ぎゅっと小さくまとめてみてください。

原因④:視線がずれている

狙う場所を確認しようとして、相手コートを見ながらトスを上げていませんか。人の体は見ている方向へ力が向かうので、コートを見たまま上げると、ボールも前へ流れてしまいます。

対策は、トスを上げる瞬間だけ、ボールに視線を固定すること。狙う場所を見るのは、トスの前と、上げ終わった後で十分間に合います。

あげば

上げる前に狙う、上げる瞬間はボールを見る。順番を分けるだけだよ。

トスがサーブに与える影響

トスがサーブに与える影響

トスって、そこまで重要なのか。そう思うかもしれません。

結論から言うと、トスは打点を決める動作です。打点が決まらなければ、スイングをどれだけ磨いても安定しません。だからトスは、サーブの成功率を直接左右するのです。

トスが安定すると、次のような変化が生まれます。

  • 毎回同じ位置で打てる → 再現性が高まる
  • 適切な打点で打てる → ネットミスが減る
  • タイミングがとりやすい → 体重移動と連動しやすい

逆にトスがバラバラだと、毎回違う位置で打つことになり、安定しようがありません。反対に打点が毎回そろってくると、ネットにかかるミスもアウトも、自然と減っていきます。

トスは、家でいう土台のようなものです。

土台が毎回ずれていたら、その上にどれだけ立派な柱を建てても、家は傾いてしまいます。

以前、サーブが10本中3本しか入らない選手がいました。フォームに大きな問題はなかったので、トス練習だけを集中してもらったところ、数週間で10本中8本まで入るようになったんです。

他は何も変えていません。それほど、トスの安定はサーブを大きく変えます。

サーブが入らないと悩んだら、フォームより先にトスを疑ってみてください。そうするだけで直すべき場所がぐっと絞り込めて、練習の効率も上がります。

サルくん

トスを変えただけで、そんなに入るようになるの!?

バボット

トスガ安定スレバ成功率ガ上ガル

トスの理想的な位置

トスの理想的な位置

トスは真上に上げる。そう習った人も多いはずですが、実は真上よりも打ちやすい位置があります。

トスは、足を1歩踏み込んだ先の、利き手の肩の前に上げるのが理想です。なぜなら、サーブは体重移動をしながら打つからです。

構えた位置で真上に上げると、踏み込んだときにはボールが体の後ろに来てしまいます。すると打点が下がってネットにかかりやすく、体を反らして打つことになり、腰にも負担がかかります。

サルくん

真上じゃなくて、踏み込んだ少し前なんだ…!

右利きなら、左足を1歩前に踏み出した位置の、右肩の前あたりです。そこへ上げると、体重が乗った状態で、最も力の伝わる打点にボールが来ます。

真上ではなく「踏み込んだ先」と覚え直すだけで、サーブの安定感は変わります。

高さの目安は、踏み込んだ位置から頭上50cmほど。ただし数字そのものより大切なのは、高く上げすぎず、毎回同じ高さに上げて、頂点で捉えることです。

高く上げるほど滞空時間が長くなり、タイミングを合わせるのが難しくなります。少し低いかなと感じるくらいが、ちょうど良いことが多いです。

あげば

踏み込んだ先・肩の前・上げすぎない。この3つを合言葉にしよう。

トスを安定させる5つの改善法

トスを安定させる5つの改善法

ここからは具体的な改善法を5つ紹介します。5つも覚えられない、と感じるかもしれませんが、全部を一度にやる必要はありません。上から1つずつ、できそうなものからで大丈夫です。

改善法①:踏み込む位置を意識する

構えた位置ではなく、1歩踏み込んだ先の上空を狙ってトスを上げます。

最初は感覚がつかみにくいので、床に「構える位置」と「踏み込む位置」の目印をつけるのがおすすめです。

目印に向かって上げるうちに、体が正しい位置を覚えていきます。数週間続ければ、目印を外しても自然と同じ位置に上げられるようになります。

最初のうちは、目印にしっかり頼ってかまいません。正しい位置の感覚が体にしみ込んでから、少しずつ外していけば大丈夫です。

あげば

テープが貼れないときは、平たいものを置くだけでもOKだよ。

改善法②:手のひら全体で支える

指先だけでボールを持つと、力の加減が難しく、トスが乱れやすくなります。ボールの下半分を、手のひら全体で包むように支えましょう。

握りしめると、離す瞬間に余計な回転がかかってブレてしまいます。力は軽く、が正解です。

落としそうで不安かもしれませんが、軽く支えたほうが、ボールはむしろ素直に上がります。

あげば

手のひらに乗せて、軽く包んであげるくらいがベスト。

改善法③:トスの高さを一定にする

高さが毎回バラバラだと、打つタイミングがとれません。天井の照明など目印になるものを決めて、そこへ毎回同じ高さで上げる練習をしましょう。

スクールでは高く上げすぎる子が多いので、最初はあえて少し低めから始めてもらいます。

低めのほうがタイミングを合わせやすく、慣れたら必要な高さまで少しずつ伸ばせます。

スマホで自分のトスを撮って見返すと、高さのばらつきに自分で気づけるようになります。

バボット

目印ヲ決メテ、毎回同ジ高サニ

改善法④:ルーティンを作る

サーブの前の動作を毎回同じにすると、トスも自然と安定します。たとえば、次のような流れを自分なりに決めておきましょう。

  • ボールを受け取る
  • 深呼吸を1回する
  • 持ち方を確認する
  • 構えの位置につく
  • トスを上げる

これを練習からくり返しておくと、試合の緊張した場面でも、いつもと同じだという安心感が生まれます。

プロ選手がサーブ前にボールをついたり深呼吸をしたりするのも、この効果を知っているからです。

あげば

自分だけの「お決まりの流れ」が、本番のお守りになるよ。

改善法⑤:トスだけの練習をする

サーブ練習というと、つい打つことばかりに気が向きますよね。でも、打たずにトスだけを上げる練習が、上達の一番の近道です。

5分間トスだけに集中するだけで、その日のサーブのミスは大きく減ります。

打つ練習はつい夢中になりますが、トスがぶれたまま何百本打っても、悪いクセが固まるだけです。まずトスを整えてから打つほうが、結果的にずっと早く上達します。

上手な選手ほど、打つ前のトスをとてもていねいに扱っています。目立たない部分ですが、ここを大切にできるかどうかが、サーブの安定を分けます。

サルくん

打つ前に、まずトス。そっちが先なんだね!

あげば

急がば回れ。トスだけ練習が、いちばんの近道だよ。

トスを安定させる練習メニュー

トスを安定させる練習メニュー

ここまでの改善法を、自宅でも体育館でもできる練習に落とし込みます。

毎日やらなきゃダメなのか、と不安にならなくて大丈夫です。週3〜4回でも、続ければしっかり効果が出ます。

トスが安定する練習メニュー
  • 自宅①|天井の目印へトス。同じ高さに20回連続を目標
  • 自宅②|鏡の前で、手首を使っていないか・動作が小さいかを確認
  • 体育館①|打たずにトスだけ連続。30回連続を目標
  • 体育館②|トス→1歩踏み込み→その位置で手でキャッチ。届けば位置はOK
  • 仕上げ|パートナーに高さ・位置・ぶれを見てもらい、交代で見合う

特におすすめは、体育館②のキャッチ練習です。

トスを上げて踏み込み、打たずに手でキャッチしてみる。踏み込んだ位置で楽にキャッチできれば、打ちやすい場所に上がっている証拠です。

ここで意識してほしいのは、量より継続です。1日に長時間やるより、短時間でもコンスタントに続ける方が効果的です。10分でも毎日積み重ねれば、1週間後には手応えが変わってきます。

うまくいかない日があっても、自分を責めないでください。

1人だと気づけないクセも、パートナーに見てもらえば早く直せますし、相手のトスを見ることで自分の問題点に気づけることも多いんですよね。

サルくん

まずはトスだけ。少しずつ続けてみる!

あげば

継続は力なり。その積み重ねが、本番の安定につながるよ。

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まとめ

まとめ:トスは手のひらで安定させる

最後に、サーブのトスが安定しない原因と、その直し方を振り返りましょう。

この記事のまとめ
  • 原因は4つ|①手首で弾く ②力みすぎ ③動作が大きい ④視線のずれ
  • 直し方|腕全体で押し上げ・力を抜き・小さく・ボールを見る
  • 理想の位置|踏み込んだ先の肩の前へ。高く上げすぎず頂点で打つ
  • 支え方|手のひら全体で軽く包む(指先だけはNG)
  • 上達の近道|打たずにトスだけ練習を、練習の最初に5分

トスは、多くの選手が打つことに気を取られて、つい後回しにしがちな動作です。

でも、ここを丁寧に整えるだけで、サーブは見違えるほど安定します。派手さはありませんが、いちばん効果の出る場所だと私は考えています。

やることが多いなと感じたかもしれませんが、すべてを一気にやる必要はありません。

まずは今日、目印を1つ置いて、トスを10回上げてみる。その小さな一歩が、安定したサーブへの始まりになります。

あげば

安定したトスを手に入れて、勝負強いサーバーになってくださいね!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

サーブについては他にも記事を書いています。
気になるテーマがあればぜひ読んで、参考にしてもらえたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

バレーボール・ビーチバレーボール元日本代表。
バレーボールスクールを10年間運営。

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

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