- トスの手の形がわからず、ボールが安定しない
- 指のどこで持てばいいのか、教わったことがない
- ボールが指に当たって痛い・はじいてしまう
こんな悩みを解決します。
トスの手の形は、親指と人差し指で三角形を作り、指全体でボールを包み込むのが正解です。
私は元日本代表として活動し、SVリーグで監督を務めることができるバレーボールコーチ4の資格を保有しています。
10年以上スクールで指導してきましたが、トスが乱れる選手の多くは、手の形そのものに原因がありました。
手の形が整うと、ボールが手の中で安定し、狙った方向へまっすぐ押し出せるようになります。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- トスの正しい手の形がわかり、今日から練習できる
- よくある間違いを知り、自分の手の形を見直せる
- 手の中でボールが安定し、狙った所へ上げられるようになる
トスの基本フォーム全体から確認したい方は、下の記事もあわせてどうぞ。
それでは、トスの手の形について詳しく見ていきましょう。
トスの手の形は「三角形で包む」が正解

トスの手の形は、親指と人差し指で三角形を作り、両手でボールを包み込むのが正解です。
おでこの上方で、この三角形の中にボールを迎え入れるイメージです。
三角形の作り方
サルくん三角形って、どんな形ですか?



左右の親指と人差し指を近づけると、真ん中に三角のすき間ができるよね。あれだよ!
両手を顔の前で構えたとき、左右の親指どうし・人差し指どうしを近づけます。すると、4本の指で囲まれた三角形のすき間ができます。
このすき間からおでこ越しにボールを見上げる——これがトスの基本姿勢です。
ボールを押す指と、支える指
ボールを押し出す中心になるのは、親指・人差し指・中指の3本と、その3本の指の付け根(手のひらの上部)です。
この3本の指と付け根でボールをとらえ、足から伝わる力に乗せて押し出します。5本の指で均等にはさむわけではありません。



ボールに触れるのは指の先だけだと思っていました…。



手のひらのど真ん中はべったり当てないけど、親指・人差し指・中指の付け根は使うよ。指先だけじゃなく、付け根まで含めて押すイメージだね。
一方、薬指と小指は、ボールの丸みにそってそっと添えて支える役割です。
薬指はボールに軽く触れることもありますが、小指はほとんど触れないことが多いです。このあたりは手の大きさや感覚による個人差が大きいので、自分がやりやすい形で大丈夫です。



薬指と小指は、無理に当てにいかなくていいよ。ボールの形にそっと沿わせるだけで十分なんだ。
手のひらのど真ん中にボールがべったり吸いつくと押し出しにくくなるので、そこだけは気をつけましょう。
三角形を作る目的
三角形を作る目的は、見た目の形をまねることではありません。
ボールを包み込み、落ちてくるのを待って、足から押し出す——この一連の動きをやりやすくするための形なんです。



形だけまねても、待てずに迎えに行ったら意味がないんだよ。形と動きはセットで覚えてね。
トスは、ボールをいったん手の中に「タメて」から押し出す技術です。
このタメを作るには、指がボールを下と横から支えていないといけません。だからこそ、面で受け止める三角形の形が大切になるわけです。
三角形の大きさと指の当て方
三角形の大きさは、ボールより少し小さめのすき間を目安にします。すき間が大きすぎると指先しか当たらず、小さすぎると手のひらにべったり乗ってしまうからです。
そしてボールに当てるのは、指先のかたい部分ではなく、指の腹(指の内側のやわらかい部分)です。
指の腹で当てると、ボールの重みをやわらかく受け止めながら、最後まで方向をコントロールしやすくなります。親指は、基本的に左右の指先どうしが向かい合っている状態で大丈夫です。
親指がボール方向に向いてしまう子を見かけますが、これは良くありません。この場合、ボールを押すタイミングでボールが手からこぼれてしまうケースが多くなってしまいます。



指の腹でやわらかく包んで、親指は指先どうしを向かい合わせのまま。これを意識すると、トスは一気に安定するよ。
手の形を覚える練習
手の形が固まらないうちは、ボールを持たずに三角形だけを作る練習も効果的です。
鏡の前で形を確認したり、軽く上に放ったボールを三角形でそっと受けたりするだけでも、指の感覚は育っていきます。
形を先に体へ覚えさせておくと、実際にボールが来たときも迷わず同じ形を作れるようになります。
毎日の練習前に数十秒だけでも続けると、手の形は確実に安定していきます。
なぜ三角形が正しいのか


三角形が正しいのには、はっきりした理由が3つあります。
- 指全体でボールを包めて、面が安定する
- 親指と人差し指で、まっすぐ後ろから押せる
- ボールの中心を見ながら迎えられる
理由①:面が安定する
指全体で包むと、ボールと手の接点が広くなります。接点が広いほど、ボールは手の中で安定します。
逆に指先だけで触ると、接点が点になって、ちょっとした力のズレでボールがブレてしまいます。



接点ガ広イホド、ボールハ安定スル。
理由②:まっすぐ押せる
押す中心になる親指・人差し指・中指は、ボールの真後ろ寄りに来ます。真後ろから押せると、力がまっすぐ前(上)に伝わります。
逆に、親指をボール方向へ立ててしまうと、押す瞬間にボールが手からこぼれやすくなります。



トスが安定しない選手は、親指がボールの方を向いてしまっていることが多いんだよ。
理由③:中心を見られる
三角形のすき間からボールを見上げると、ボールの中心を捉えやすくなります。中心を捉えられると、ボールの回転も読めて、迎える位置が合いやすくなります。
特に相手のサーブやスパイクを拾ったあとなどの回転のかかったボールを上げる場面で効いてきます。
三角形の窓からボールの中心を見続けられると、回転に惑わされずに落下点へ入り、いつもと同じ手の形で迎えられるようになります。



手の形だけで、そんなに変わるんですか!?



変わるよ。手の形はトスの土台だからね。
正しい手の形の作り方


ここからは、正しい手の形を作る手順を見ていきます。
順番に、つまずきやすいポイントを補足します。
親指と人差し指の距離
親指どうし・人差し指どうしの距離は、手の大きさによって変わります。
極端に狭すぎず・広げすぎず、2〜4cmほど空くくらいを目安にしてください。
くっつけすぎると、すき間が小さくなってボールが見えません。逆に空けすぎると、三角形がくずれて面が安定しません。



どのくらい空ければいいか、毎回バラバラになっちゃいます…。



ボールが指のすき間からのぞける広さ、を目安にすると安定するよ!
指の開き具合
5本の指は、自然に広げるのがポイントです。
力を入れてピンと開く必要はありません。ボールの丸みにそって、指がゆるくカーブする程度で十分です。



指ハ自然ニ広ゲル。力ミハ不要。
ボールを支える中心になるのは、親指・人差し指・中指の3本です。薬指は、この3本にそっと添えるだけで十分です。
小指は、軽く触れる人もいれば、触れない人もいます。どちらでもよいので、自分がしっくりくる方を選んでください。
親指・人差し指・中指が支えの中心、薬指は添えるだけ、小指は好みで、と覚えておきましょう。



5本の指で均等に持たなきゃダメだと思っていました…。



大事なのは三角形の基本を押さえること。そのうえで、自分がやりやすい持ち方でいいんだよ!
指を開きすぎると、指と指のすき間からボールがすり抜けてしまいます。
逆に閉じすぎると、ボールを支える面積が足りず、手の中でぐらついてしまいます。
ボールの一番太い部分を、両手の指でゆったり囲めるくらいを目安にしてください。
手首の使い方
手首は、ボールを迎える前にやわらかく後ろへ倒しておきます。
落ちてきたボールを手首ごと受け止め、肘を伸ばす動きにあわせて前(上)へ押し出します。
手首は固めず、肘を伸ばす力に連動させて、手首・指の順に力を伝えるイメージです。



手首をパチンとはじくんじゃなくて、肘の伸びにあわせて手首・指へ力を流していく感じだよ。
ここで「タメて押し出す」という感覚が大切になります。ボールが落ちてくるのを待ち、いったん手の中にタメてから押し出します。
よくある間違い


正しい形がわかったら、次は間違いを知っておきましょう。自分がやっていないか、チェックしてみてください。
間違い①:手が平面になっている
両手が平らな板のようになっていると、ボールを包めません。ボールは丸いので、手もお椀のように丸くしてあげる必要があります。



言われてみると、僕の手、いつも平らかも…。



平らだとボールが手に乗っかるだけで、押す方向が定まらないんだよ。
間違い②:指を立てすぎている
指をピンと立てて、指先だけでボールに触る形もよくある間違いです。これだと接点が小さく、ボールが指に当たって痛みやすくなります。
突き指の原因にもなるので、指は自然に広げて寝かせ気味にします。
指は立てず、ボールの丸みにそわせて寝かせるのがコツです。
間違い③:迎えに行ってしまう
ボールが落ちてくる前に、手を上へ突き上げて迎えに行く——これも多い間違いです。
特に中学生は、待てずに高い位置で取りに行きがちです。迎えに行くと、ボールを下から突き上げるだけになり、力が伝わりません。



あわてず、ボールが落ちてくるのをおでこの上方で待つ。これだけで安定するよ!



待つのが大事なんですね。つい先に手が出ちゃってました。
間違い④:手のひらにべったり当てる
手のひらのど真ん中にボールがべったり当たると、ボールが吸いついて押し出せません。
押すのは親指・人差し指・中指とその付け根。手のひらのど真ん中だけはボールから少し浮かせるのが正解です。
実践のコツ


手の形を体に覚えさせる練習のコツを紹介します。
コツ①:壁パスで形を固める
壁に向かって近い距離でトスを返す壁パスは、手の形を固めるのに最適です。
最初はゆっくり、慣れたら強く速く返してみてください。
速く返す練習は、指でボールを押し出す力(腱の力)を鍛えるのに役立ちます。



壁パスハ手ノ形ト指ノ力ヲ同時ニ鍛エル。
コツ②:ボールを高く上げる
その場で、ボールを思いっきり高く真上に上げる練習も効果的です。高く上げるには、指でしっかり押し出す力がいります。
この練習で、トスを飛ばすための指の力が自然と身につきます。



高く上げるの、ゲームみたいで楽しそうです!



でしょ?遊び感覚で力がつくから、おすすめだよ。
コツ③:スマホで自分の手を撮る
自分の手の形は、自分では意外と見えていません。スマホでトスの瞬間を撮影し、三角形ができているかチェックしてみてください。
理想の形と見比べて、少しずつ近づけていくのが上達の近道です。
撮って・見比べて・直す。このくり返しでフォームは確実に変わる。
コツ④:迎える位置を一定にする
ボールを迎える位置は、毎回おでこの上方の同じ場所にそろえます。
迎える位置がバラバラだと、手の形が整っていてもトスは安定しません。
位置をそろえるコツは、足を素早く動かしてボールの落下点の真下に入ることです。
手を伸ばして合わせにいくのではなく、体ごと真下へ運べば、迎える位置は自然とおでこの上方にそろっていきます。



手の形・待つ・迎える位置。この3つがそろって、はじめてトスは安定するんだ。
トスの手の形でよくある質問


トスの手の形について、よく聞かれる質問にお答えします。
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まとめ


トスの手の形は、親指と人差し指で三角形を作り、指全体でボールを包み込むのが正解です。
ボールが落ちてくるのをおでこの上方で待ち、足から力を伝えてタメて押し出す——これがトスの土台になります。
指は立てず自然に広げ、親指・人差し指・中指とその付け根で押す。手のひらのど真ん中だけは浮かせるのがコツでした。



さっそく壁パスで、三角形の手の形を練習してみます!



その意気だよ。手の形が整えば、トスは見違えるからね♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
トスについては他にも記事を書いています。
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